きっと夢を見たからだ。 そうでなければ、この行動にどんな説明ができるだろう。
ある日突然連絡が取れなくなった彼。 違うかな。 ある日突然連絡が来なくなった彼。
彼からの電話とメールを待つだけのあたし。 あたしは彼の秘密のアドレスにしかメールできない。
彼からの最後の連絡は去年の10月のこと。 仕事で地元に帰っていたあたしに、 電話をくれた。
彼と最後に会ったのはそれよりもずっと前のことだけど。
最後に会ったのは8月の終わりだった。 いつものように地元へ帰って、 彼が嘘をついて家を抜け出すのを待った。
仕事で地元を離れてから、 彼が離婚して、就職することを夢見てた。
彼を車に乗せて、 いつものようにホテルへ向かった。
久しぶりに会えて、あたしは浮かれてた。
だから、気付かなかった。
そろそろ帰らなきゃ。 次はいつ会えるかな。 そんなこと、どうしてあたしは言えたのだろう。
彼は青ざめて言った。 「嫁にばれた。」
そのあとのことは、あまり覚えてない。
彼をいつもとは違う場所で降ろして、 彼が言った。
「大丈夫だから。必ず連絡するから。」
しばらくして、彼から連絡がきた。
「いろいろあるけど、大丈夫だから。 もう少し待っててほしい。」
でも、それから連絡はなかった。
しばらくして久しぶりの連絡で、 彼が大学を辞めて専門学校へ編入したことを知った。 来年には卒業して、就職する、と。
あたしは希望を持った。 就職したら、彼が離婚してくれるんじゃないか。
そんな阿呆なこと考えてしまった自分に、 今だったら呆れてしまう。
*********
続きはまた今度。
朝、いつもより早く目が覚めた。
あまりにも夢が鮮明で、 自分が信じられなかった。
夢の中にいたのは、不倫していた彼。
連絡が取れなくなってもう半年以上。
そんな彼のことを鮮明に夢で見るなんて。
眠ることさえままならない。
今夜もまた、誰かの夢を見るの?
あたしはただ、幸せになりたいだけなのに。
2009年05月11日(月) |
さようなら。ばいばい。 |
ただただ、幸せになりたいだけなのです。
特別に大きなことを望んでいるわけではないのです。
ただ、愛しい人のハグを。 たった一人の、愛しい人とのハグを。
求めすぎず、負担にならぬよう。 そうやって、どんどん好きになるほど臆病になる。
始まれば、終わるから。
いつから、始めなくなったんだろう。
今のままでいいよ。
そんなこと、望んでないのに。
焦ることないよ。 時間はあるから、焦って決めたりしないで。
そんなこと、思ってないのに。
物わかりの良い振りをして、 結局いつも結果は一緒。
お前は俺がいなくても生きていけるだろう。
一体何を見ていたの。
心がひゅうってなる。
冷たく、固まる。
これ以上泣かずに済むのなら。 そう思って、あたしは悪い子になる。
好きな男じゃなくても、 泣ける。抱かれる。
あたしが繰り返してきた自分を汚す行為と、 あの子が繰り返してきた自分を傷つける行為と、 その違いはどこにあるのだろう。
きっと、同じだ。
それはきっと、リストカットと言うのだろう。
約束をしたのです。
できない約束はしない、というあの子と。
もう寝たりしない。 好きでもない男と、一緒に寝たりしない。
それはずいぶん昔の記憶ですか。 それをあなたはもう忘れたのですか。
あなたが居てくれた。
どんなに疲れた夜も。
あなたは会いに来てくれた。
あたしの膝で眠るあなたを、 心から愛しいと思った。
あなたに守られていたいと思った。
今度こそ、変われると思った。
ずっと外せなかった昔の彼とのペアリング。
やっと外せると思った。
あなたと、新しい自分と。
二人で生きて行くんだと思ってた。
さようなら。
ばいばい。
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