ディリー?闇鍋アラカルト
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2003年07月30日(水) 精神科

僕がよく相談を受ける事の一つは、精神の病に関するものだ。
鬱病・分裂病・ノイローゼ・不眠症・癲癇・依存症・・・
こういう人たちに聞いてみると、医者は薬を出すだけだという事が結構ある。
例えば、眠れない人は「眠れない」と言えば医者は睡眠薬を出します。僕なら、「眠れない時には何をしてるの?」「お昼はどうしてる?」「何か気になる事があるの?」「朝はどうしてる?」・・・等と聞いてみる。
そうすると、その人の生活パターンの問題点が分かる。それは、対人関係のもつれだったり、運動不足である事や、昼寝のし過ぎだったり、食生活の問題だったりする。
ある人は会社での対人関係の問題だった。本来眠る時間に、意地悪な上司のことを考えてカッカしてたら眠れる訳もない。しかし、この人はそういう事は聞かれた事がないので言ってないとの事だった。
ある人は明らかに眠り過ぎと思われた・・・(僕はこの人がクリニックでどのように話しているものか一緒に付いて行った)この人は午前1時頃には眠らなくてはならないと信じ込んでいた。しかし、寝坊だし、昼寝までしていた(こういう事を医者の前で全く話していなかった)。
その眠れないはずの人と一緒の時を過ごすと、問題点が明らかになる事も多い。
薬漬けでだるくなって、食欲もなく、運動も不足という人が、一日一緒に行動し、食事をするだけで、夜はぐっすり・・・という事もある。これって薬を貰うほどの病気なの??
僕が心理学やカウンセリングの本を読んで知っている事と、現場で医師と患者がどのように語り合っているかとはかなりの開きがあるように思える。
原因が生活上の問題であっても、実際に薬を投与されてしまえば、あとは症状と薬との問題になってしまいやすい。その薬で眠れるようになったとしても、生活上の問題が解決されないなら、薬を必要とする状態は続く。これは解決とは言えないだろう。その上に、薬物依存の問題まで加わる可能性があるのだ・・・


2003年07月27日(日) ペリー来航と日本人たち

歴史ギャグコミック「風雲児たち(みなもと太郎)」にペリー来航のエピソードがあった。
ペリーが4隻の艦隊を従えて来た時、日本人たちはどうしたか?
泰平の眠りをさます じょうきせん(上喜撰 (上等なお茶) と蒸気船をかけている)たった四はいで夜も寝られず
という狂歌にあるように、夜も眠れないほどの恐怖に日本の人々がビビっていた。と考えるのが一般的なようだけれども、風雲児たちではパニックに陥ったのは一部の人たちで、むしろ、野次馬根性丸出しで黒船見物に出かけた人が多かったらしい。それにはペリーもショックを受けてしまったとか・・・
芸者タイコモチを従えて、小船で黒船見物なんてオツですなあ。
こういう面も日本人の気質の一つと数えるとしたら、僕はそういう面を愛しく思っている。
しかし、ペリー来航の折に日本人たちが見せた好奇心溢れる顔は、日本史の授業では触れる事がない。
日本史の授業には反映されない日本人の顔・性質が有るのだと思う。


2003年07月06日(日) 日本人

僕は日本人である事を嫌っていた。
日本人であるという意識が希薄だ。
けれども、今は日本人である事を嫌っていない。
日本人という意識は相変わらず希薄だけれど。

こうした変化は、人間の捉え方が広くなって来た事とも関連があるかも知れない。
それは、大多数や主流以外の存在を以前より意識出来るようになった為だ。

僕が好きな折り紙・・・これは確かに日本に特徴的な文化だ。
僕の中に日本という地方に特徴ある審美的な感覚がある。
園芸の趣味もそうだ。ガーデニングじゃなくって、日本的な園芸の審美感覚。それでいて、盆栽は嫌いだったりして・・・
僕の食生活の組み立ても日本的なものが基本になっている。
家の中まで靴を履くような生活よりも、家の中では裸足の方が好きだから畳のほうが好きという事になる。

このような文化を伝え続けてきた日本人・・・・このような側面を以前は余り注目していなかったような気がする。

島国根性・どこに行くにも固まって行動する・眼鏡をかけて(最近はコンタクトレンズが多くなったと思うが)首からカメラをぶら下げて・・・というような日本人論的日本人たちは多くの日本人たちのスタイルであっても、それが日本人のすべてだというわけじゃない。
むしろ、多数派・主流派以外の系譜というものが連綿と続いているようにも思える。鎖国の時代の蘭学者や樺太が大陸と繋がっていない事を発見した間宮林蔵のような存在、良寛のような存在・・・そうした人たちが日本の歴史の主流ではないにしても、確かに日本人たちの心に影響を与えているように思える。
そういう蓄積が歴史の転換点に於いて重要な働きとなるような気がする・・・・


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