ミドルエイジのビジネスマン
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2004年01月25日(日) 水泳に救いを求める

健康診断で血液がドロドロだと脅かされてフィットネスクラブに入会したのは1年以上前だった。なんやかやと再検査から逃げ回り、1年ぶりの定期健診では正常値だった。悪いが、以前のデータは検査ミス故の異常値だったのではないかと疑っている。

データが偶然異常値を示したにせよ、ありえない事だが大部長の生活態度がそれ以後理想的だったにせよ、何より確実なのは毎月ウン千円が銀行口座から引き落とされ続けたという事実だ。つぎ込んだ資金の総額を運動した回数で割ると、一回当たりの金額は、高級ホテルのプールサイドでハイレッグの水着姿の美女を愛でたりカクテルを飲んだりしながら泳いだ方が安いくらいのものになるはずだ。

お正月に決意したように、というより、お正月に付いたお腹の肉を何とかしようと週末にフィットネスクラブに行ってきた。最近、晩御飯で子供の水泳教室の話を聞きながらヒントを得たのだ。クロールで泳ぐときにどうやって水を掻くかという話になったとき、彼は「親指から入って、小指から出る」と習っていると言う。すなわち、前方で水を掻き始めるときは親指から入水し、掻き終わって水中から手が出てくるときには小指から出すのだと。

試しに意識してやってみると、確かに腕を水から抜くときも肘がよく上がり、フォームも大きくなるような気がする。そうすると、ゆったり、ゆっくりと泳ぐことができるので、何メートルでも泳ぎ続けることができる(はずだ)。何事にもちょっとしたコツがあり、それを求め続けている者はいつか報われるということか。

水泳はそれほど得意ではないが、終わった後の全身のけだるさから言えば、それこそ全身運動になっているようなので、ランニングマシンの上で黙々と走っているより効果的なような気がする。ただし、続けることができればの話。





2004年01月18日(日) 吉村昭の「アメリカ彦蔵」を読む

仕事始めの日、残業もなかったので「丸ビル」の見物に行ってきた。そこの本屋さんで買ったのが吉村昭の「アメリカ彦蔵」。

江戸時代、太平洋沿岸の物資の輸送に当たっていた回船は大時化に遭うと、すぐに舵が折れ、難破してあっという間に大海原に流されてしまうのだった。幕末時代に難破し、米国の船に救助された少年が教育を受け、通訳や商人として日本で活躍する物語。

同じ目に遭っても、ただの被害者で終わる人と運命を切り開き、実り豊かな人生に変えていく人とに分かれる。ちょっとしたタイミングのずれや本人の気持ちの持ち方でも変わってしまう。彦蔵は年も若くて適応力があり、アメリカ人にかわいがられて成功した。彦蔵が経験する幕末の日本の状況や南北戦争当時の米国の様子が生きいきと描かれていて歴史の教科書より何倍も面白かった。


2004年01月12日(月) ラストサムライ そして ミスティック リバー

新年の抱負のとおり、正月休みと3連休で映画のレイトショーに行った。

ラストサムライは普段映画の話をしない人々まで見に行ったらしく、仕事始めに会社で2度もこの映画の話題になった。トム・クルーズがどうして日本に来ることになったかという導入部分だけのためにサンフランシスコのセットを作り、また、明治初期の東京の情景も斯くやと思わせるセットに熱意の高さと考証の確かさを感じた。日本人を黄色いサルではなく、むしろ、精神性の高い人々として描いてくれたエドワード・ズウィック監督やトム・クルーズを日本国政府は表彰すべきであろう。個人的には、当時発明された機関銃、ガトリング銃の威力に腰を抜かした。多くの人々が厳粛な気持ちで参加している成人式を目立ちたい一心でぶち壊してしまう新成人と言うより暴走族のアンちゃん達に見せてやりたい映画だ。

ミスティック リバー、大都会の下町に住む少年たちに何が起こり、それぞれ子供を持つ年齢になってからどんなことが起きたかは、映画を見てもらうこととして、アメリカの普通の人々の暮らしにリアリティがあって良かった。「もう一つのスタンド バイ ミィ」というキャッチコピーがあったようだが、少年時代の絆が描き込まれていないので、それはどうかなと思った。この映画はスクリーンの大きさが決め手になることはないので、DVD化されたときにレンタルして、一人で見てもいいかもしれない。


2004年01月01日(木) 昨年の続きでうまく行くか

新年の穏やかな幕開けだ。仕事の上ではまた忙しくなるだろうが、意識して一週間に一回は早めに会社を退けて見聞を広めたり(誰かと飲みに行く?)体力を養ったり(スポーツジム?)、教養を高めたり(映画のレイトショー?)したい。

今年はどんな年になるのだろうか、予想は困難だ。昨年は、様々な事がきちんと整理されるだろうと予想し、大体方向性としてはそのとおりだったと思う。最も象徴的だったのは「りそな」の公的資金注入だった。明確な方向性が打ち出されたことにより、それまでの漠然とした不安感が払拭され、むしろ安堵に変わり、その後は安心感に支えられて景気の好循環に繋がった。もともと、企業業績は好転していたのだが、個人にはなかなか実感が伝わらなかったのだった。

今年は去年の方向性が続くと予想されるが、昨年採った政策や施策がいつまでうまく持つかが注目されることとなろう。一般には、もはや今の経済情勢や社会環境を所与のものとして受け容れるしかないという考え方が、ようやく浸透してきたようだ。フリーターの息子や娘の生活を親父が支え、青いテント暮らしのホームレスがいる一方で、若者がベンチャー企業を夢見る。犯罪は都心部だけでなく、田園地帯でさえ安心できない。これでも、世界的に見ればマシな方なのだ、この中から立ち上がっていかなければならないのだと多くの人が思い始めている。ガンバレ、日本。







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