台所のすみっちょ...風子

 

 

一長一短 - 2003年11月30日(日)

我が家に2ヶ月に一回、定期的にやって来る

「富山の置き薬」の営業マンは

「お父さんあっち行って!」とか

「お父さんと洗濯物は一緒じゃイヤだからね!」と、

高校生の娘などがいたら、邪険にされてしまいそうな太った中年の男性である。

何故なら彼はワキガマンだから。

く、臭い、、、。


そんなアイツが、昨日もやって来た。

使った分の薬の集金に。

ドリンク剤10本分、3700円を払った。


このドリンク剤、前回「疲労回復に良く効きますよ〜」と、

オヤジがオコゼのような顔をニヤリとさせ、置いていったものなのだが、

これが、凄く良く効く。

一本、約400円と、安いのだが、高麗にんじんベースだそうで、

寝る前に飲むと起きた時が本当に楽。

当然、今回も追加をお願いした。

そう、彼は見かけは冴えない中年のオヤジなのだが、

客に勧めるものは、なんだか冴えている。

ずっと前に飲んだりんご酢も良かった。


今回もオヤジは新商品を我が家に置いていった。

今度はハーブの入浴剤。

肩こりなどの疲労がすっ飛ぶように取れる他、ハーブの

香りにリラックス効果があり、しかもそれを溶かした湯が

飲めちゃうほど安全らしい。


早速使ってみた。

すると、本当にいい感じ。

いつもは入浴剤を入れても、風呂から上がってしばらくすると、

体が何気に冷えてくるのだが、昨日はそれがなかった。

寝るまでの2時間、体中がホカホカ。

それに、いつもより爽快な気分。


やはり、今回もオヤジは冴えていた。

長年の経験から、商品を見抜く目は相当なものがあるのだろう。

私は「営業としてあのワキガの臭いさえなければな・・・」と、

惜しまずにはいられない。


一長一短・・・そんな言葉が頭の中をよぎるのだった。



おしまい。



...

ベビースターラーメンと私。 - 2003年11月28日(金)

私は子供の頃からベビースターラーメンが大好きであった。

時の流れと共に袋のイラストも変わり、

一種類だった味が何種類かに増え、私の幼い頃のそれより

かなり進化してしまったが、今でも私の

ベビースターラーメンへの気持ちは変わらない。


みなさんもご存知のとーり、ベビースターラーメンというのは、

その一本いっぽんが小さくて細い。

なので、たくさん口に運びたい!という、はやる気持ちと摘んでいる指との

折り合いがつかず、私はいつもポロポロとこぼしてしまう。

そして、食べ終わった時には、数本が・・例えば

パソコンの机の下とか、何故かトイレとかまでに落ちていたりするのである。

その散らかり具合は、、まるで「お行儀の悪い子供」。


で、今日もまたそれは落ちていた。

起きて布団をあげている最中、自分の毛布を

畳もうとしたら、一本のベビースターラーメンがポロリとこぼれたのだ。

昨日の夜、旦那と2袋食べ上げたときのもの、チキン味と

とんこつ味、、そのどちらかに違いなかった。

さすがに「こんなところにまで・・」と驚いた。


寒い夜、寝床の中で一夜を共にするとは、なんという親密さであろう。

畳の上に寝そべる一本のベビースターラーメンを、

「これからもよろしく・・・」と優しく摘み上げた私だった。


おしまい。


...

世間知らず。 - 2003年11月27日(木)

つい先日の土曜日。私はなんと、、3人のオカマと遭遇した。

一人目はバイトに行こうと、最寄駅のホームの階段を上っていたとき。

下ってくるカバのような中年の大柄のオカマとすれ違ったのだ。

その人は「部長、これからかくし芸大会ですか?」といったような

舞台調の濃い化粧をほどこしていた。

2人目は乗り継ぎ駅のホームだ。

金髪のストレートロングを、頭の高い位置で

ポニーテールふうに結い上げた、若いがやはり太めのオカマであった。


洞察力などまったくない私だが、それでも長年女をやっているせいか、

その人が純粋な女なのか、そうでないのかぐらいは分かる。

2人に共通していたのは、本人の意思とは悲しいまでにかけ離れた

太くがっちりした体の線と、マイケルジャクソンばりの

隈取り、いや違った、、くっきりとしたアイラインと

いった不自然な化粧であった。

そして帰りの電車で見た3人目は、茶髪のショートで、

手には小さな花束。先に見た2人よりはちょっぴり女らしかった。



1日に3人ものオカマと遭遇するとは、いったいどういうことなのか?と

私は疑問を持たずにはいられない。

もしや、この第三の性別は、私が思っている以上に

この世の中に多く存在しているのではないか?

そういえば、テキスタイルの企画をしていた頃、

上司が私に良く言ってたっけ。

「自分のデザインした柄を着ている人を街で一人でも見かけたら、
 その商品はかなり市場に出回っていると思っていい」と。


もちろん、私は「オカマな人」の存在が悪いとは思ってない。

人は自分を殺してまで生きるべきではない。

生まれてなお、性を選ぶ自由だってある。

そこに生じる違和感は大したことのない問題だ。

だが、、こうも良く見かけるとなると・・・。


日々、新聞やニュースなども見、世の中の流れは、

だいたいつかんできたつもりであった私。

だが、流れは思ってる以上に早かったのかもしれない。

今、オカマな人は確実に増えている。

「自分はなんて世間知らずだったのか・・」と、

多いに反省させられた1日であった。


おしまい。


...

天ぷら。 - 2003年11月26日(水)

月曜日、我が家の夕食は野菜の天ぷらであった。

もちろん私が揚げたのではない。

旦那である。

数日前に「お〜い、天ぷらの衣ってどうやって作るの?」と彼に聞かれ、

「市販の天ぷら粉を水に溶く!」と答えた私に

到底、天ぷらを揚げる資格などない。


そう、私はこの30云年の人生の中で、

天ぷらを一度しか揚げたことのない女。

その記念すべき第一作は、思い起こせば約15年前、

付き合っていた彼氏の「天ぷら食いたい」という

リクエストに挑んだものであった。

しかし私は当時、天ぷらを揚げるにはあまりにも若かった。

作り方などぜんぜん知らなかった。

そのため、藁にもすがる思いで母親に

電話をしたのだったのだが、

「ね、ねえ、ねえ、こ、衣ってどうやって作るの?」

と一刻も早く、、と焦る娘に、”すがった藁”の答えは

「う〜ん、、良く知らない」であり、

そ、そんな〜、、としつこく突っ込むと

「ばっかじゃ〜ん。そんなの天ぷら粉買って揚げなさいよ!」。

その上、「私はそうしている!」と”藁”は何故か自身満々。

結局その時私に分かったのは、結構美味しいと思っていた

母の手作り天ぷらが「天ぷら粉」によってお手軽にできていた、

という事実だけであった。

それ以来、天ぷらは揚げてはいない。

あの時の母のアドバイスがどうしても手抜きのような気がして、

彼に申し訳ないような気がして、小麦粉を適当に

水で溶いた衣で揚げたら・・・まずくてまずくて・・

それがトラウマになっているのである。


で、旦那の揚げた天ぷらはどうだったかというと、

これが結構美味しかった。

シメジ、ナス、かぼちゃ、さつまいも、アスパラ。

どれもみ〜んな上手に揚がっていた。

天ぷら粉使用だったけどやはり揚げたては旨い。


小さな自信を得たのか、

「今度は粉に頼らないで作りたいな〜」と言う旦那に

実は天ぷらが大好きな私は思うのだった。

こりゃいい!

次は野菜だけじゃなく、イカと海老もお願い!と。


おしまい。


...

マイホーム。。 - 2003年11月25日(火)

私よりず〜っと早くに結婚した友人M美が、

この度、晴れて家を買うことになり、来年の完成を

待たずして、一足お先に犬まで飼っちゃったと言うので、

犬へのご挨拶方々、久しぶりに彼女の家に遊びに行った。

私は建築士ではないので、良くはわからないが、

コーヒーをごちそうになりながら、見せられた新居の図面は、

小ぶりな家ながら、モダンでステキなもののように感じられた。


う〜む、、とても羨ましい。

なんたって犬が飼える、というところがいい。


家に帰り、早速旦那に報告すると、自然と「そろそろうちも・・」という

話になった。

だが、うちには必要な「頭金」というものがない。

今日日、この世の中は不確で曖昧なことばかりだが、

唯一つハッキリしていることがあるとすれば、

「我が家には頭金に当てられる蓄えがない」ということだろう。

その時の私達の会話はもちろん「無理」が前提にあり、よもや話程度の

ものであったのだが、「そのうち」という気持ちは捨てられず、

入っていた新聞の物件広告などを引っ張り出して、相場を確かめると

ここら辺なら、3LDKほどで約4000万ちょっとであった。

「う〜ん、、高いよね〜〜」

と広告を見ながら嘆く私の力ない声に

「そりゃそ〜だろ〜〜」と相槌を打つ旦那。

語り合うといっても、結局はそのセリフを

繰り返すだけなのが・・悲しい。


で、数分後、

一連の繰り返しもいい加減に飽きた、という頃、

ふと旦那の方を見ると、ちゃんと会話に参加してくれている、と思っていた

彼の手には家の広告ではない、花の写真がいっぱい載っている、

植木鉢とかプランターのDIYのチラシ。

どうやら彼の頭の中は・・「家」といえば、「庭!」という過程を経て、

すっかりガーデニングに興味が行っているようだった。



真剣に目を通すその様子を見ながら私は

「頭金がない」ということより、

「彼と家を持つ」ということ自体が・・こりゃ大変・・と思わずには

いられないのであった。


おしまい。


...

試練 - 2003年11月24日(月)

私のバイト先に良くチャットをしにくるA君は、

私が勤める前から通ってくれている常連さんで、

17歳のかなりオタクな高校3年生だ。


規則破りの常習犯だった彼は、昔からスタッフの間では

すこぶる評判が悪かった。

例えば、

禁止されているフロッピーを持ち込む。

アダルトサイトを見る。

デスクトップ上に自分のフォルダーを作り、その中に

H系アニメの画像を180枚もプールしたりする。

持参したCDROMを使用し、パソコンをフリーズさせた・・などなど。


当然、このバイトに就いて、早一年が経とうとしている私も、

歴代の先輩方が残していった日誌などを読み、さらに、

こっちが声をかけても挨拶しないその態度に

「子供の分際で、私に挨拶なしとは30年早い!」と

怒りを込めつつ、彼のことを要注意人物として見ていたのだった。


ところが、「絶対こんにちは・・って口を割らせてやる」

と半ば意地になって続けた私の「挨拶運動」が

功を奏したのか、バイトを始めて4ヶ月たったあたりから

彼が次第に口を開くようになり、私と世間話をポツポツするようになった。

そして、半年断った頃、何故か私に家庭の事情まで

話してくれるようになったのである。

チャットの画面に向かって薄笑いを浮かべる彼。

自分の世界に閉じこもるその様子には、

「何かあるのでは・・?」とは思っていたのだが、

聞けば彼は彼なりに辛い思いもし、

世の中に、無責任な大人に、一人で挑んでいるといった感じであった。


で、そんなことがあってからは、彼も徐々に悪さをしなくなり、

少なくとも、何か問題がありそうな場合は、

事前に私に確認を取ってくれたりして、

最近ではすっかり良いお客さんとなった。


しかし今、私はまた彼に新たな問題を感ぜずにはいられない。

それは・・

なんたって臭い。

まるで3ヶ月は風呂に入っていない、といったような、

どちらかと言えば、ホームレスの方々のように臭い。

臭いは2メートル四方に確実に及んでいて、

私はいつ他の客から、苦情が来るかヒヤヒヤだ。

彼に対しては、やんわりと注意を重ねてきた私も、

さすがに

「臭いんだけど」とか

「どのくらいの周期で風呂に入るの?」とか

「体洗ってから来て」とかは、言えない。


今まで「いや〜、このバイト楽だ〜」と言い続けては、

日記を書いたり、頭に意味もなく持参したお茶のペットボトルを

乗せて遊んでいた私だが・・

サービス業に従事する者として・・

遅まきながら最大の試練を迎えようとしている。


おしまい。



...

知恵の輪、、再び。 - 2003年11月22日(土)

一昨日の夜12時頃。

換気扇の下でタバコを吸っていた私の耳に、

突然、旦那の「やった〜〜!」という雄叫びの声。

それは、彼が3つめの知恵の輪をクリアーした瞬間であった。


今回のそれは、前回の2つよりも手ごわかったらしく、

リビングに行った私が見たものは、

「喜びを隠し切れない」といった様子で床に仰向けに寝、

さかんにバンザ〜イ!バンザ〜イ!と手を上げ下げする彼の姿であった。


また一つ難しい問題をクリアーした夫。

本来なら、妻である私も十分嬉しいハズなのに、

そこに素直になれない自分がいた。

なぜなら、彼の格好が一つのことを成し遂げた勇者の姿

とはあまりにも遠いものだったから・・・。

隆々と盛り上がる筋肉もあらわに、

ブリーフ一枚で両手をあげ、満面の笑みを湛えて私を見る彼。

そのさまは・・

あまりにも・・・

道頓堀の・・

グリコ・・だろうと・・・。



おしまい。










...

ナチュラルということ。 - 2003年11月21日(金)

先日、妹が吉祥寺にある石鹸専門のショップに

連れて行ってくれた。

そこは妹のお気に入りで、多摩方面に

住んでいる彼女が時々立ち寄る店だそう。


量り売りをしてくれるというその店の石鹸は、

すべてが無添加。

ハーブとか炭だとかで、体にはとても優しいナチュラル成分でできている。

さすが、吉祥寺。若者の町、吉祥寺。

こんなハイカラな店、我が家のまわりではめったにお目には

かかれない。

というわけで、なんだか、買わなきゃ損、損〜!って気になり、

頭皮と髪に良いカミツレとかローズマリーとか、

名前は聞くが、見たことはない、というような

植物成分の入った、固形石鹸タイプのシャンプーを買った。

年とともに薄毛が気になる私。

黒茶の色、不恰好な形が、いかにも毛を

どさどさ生やしてくれそうであった。


その日の夜、早速使ってみた。

髪と地肌に直接すり込んでOK!というその泡立ちは

素晴らしく良く、薬くさい臭いが「私、今髪に良いことしてるね!」感

を一層高まらせてくれるのだった。

だが・・・・

きっと・・・

泡立ちが素晴らしい、ってことは・・・

洗浄力も素晴らしいってことなのだろう・・・

髪の油が取れすぎて・・・・

い、痛いぞ・・。

そう、洗い流してる時の髪の感触は、りかちゃん人形の

毛のプラシチックぽいギシギシした質感そのもの。

滑らないから、指にどんどん髪が絡まったりで、

しまいには、もつれて毛玉までできてしまう始末。

降り注ぐシャワーの中、指と髪のくんずほぐれずの

仁義泣き戦いが終ったあと、ふと、見ればものすごい髪が抜けている。

ありゃりゃ・・・。


私は思った。

壮絶さを極めたこの戦いで、本来なら”さよなら”しなくてもいい髪まで

抜けたのではないか・・?と。

風呂上り、鏡をそ〜っと見てみた。

どこかが、極端に抜けている、ということもなく、

いつもと同じ様子の髪。


あれから、2度ほどしか使っていないが、

石鹸は2〜3週間もつかもたないかの分量で、値段は735円。

高い。


妹よ、

本当にこのナチュラルな塊は髪にいいのだろうか?

お姉ちゃんは今、

もったいないという気持ちと、ハゲちゃうかも?

という気持ちが複雑に・・交差している・・。



おしまい。


...

背信。 - 2003年11月19日(水)

今日、バイトの帰り、駅前を通りかかったら、旦那が私に

「地区の案内所になる予定」と教えてくれていた、建てかけの

プレハブ小屋に「中華料理・敦煌」という、

かんばんがかかっていて非常に驚いた。

旦那の情報源はいったい何処だったのだ?

う〜ん・・???


と、こんな感じで、我が家の最寄駅周辺が、

今、着々と開発されつつある。

しょぼい駅は、丸ごと改修工事しているし、

来年の4月にオープンと言われているショッピングモールは

かなりの規模で、昼夜を問わずにトンカントンカンやっている。

600世帯入るマンションも、うちの近くに建設中。

これからも大きなマンションがニョキニョキ建つらしい。

要は、この地区をファミリー層中心の街に作り変える作戦だ。


そう、ここはもともと労働者の町。

いや、労働者というか、ホームレスというか、どっちつかずの

なかなか判別の難しい人々が多く集う町。

駅前には掘っ立て小屋みたいな居酒屋が何軒もあって、

夕方、そういう人たちが、安い酒をカッ食らってるかと思えば、

路上では遠い目をして寝転ぶ人がいる。


だから、私はちょっと心配していた。

この町がものすごく変わったら、彼らの居場所がなくなるのでは?と。

例えば、ムッシュかまやつ風味の私が銀座に行って、

エルメスの前を通るだけで「す、すみません・・」と

意味なく腰が低くなってしまうように、近いうちにここが彼らにとって

安らげない場所になってしまうのは間違いない。

彼らの方がずっと前から住んでいたのに?

私達マンション族は新参者なのに??

そう考えると、自分がまるでインディアンを追いやった、

アメリカ人のようで、ちょっと申し訳ない気さえしていたのだ。


だが、この前の日曜日、バイトから帰って来る途中、

資材置き場の緑色のフェンスに向かって、

「そこまで下げなくても?」と思ってしまうほど、ズボンを下ろし、

お尻丸出しの後姿で、ホームレスの方がジャ〜って用を足しているのを

見た日にゃ〜、、


おまけに、それが2日連続だったもんで、、


遠くに・・・・


ここからもぉ〜と遠くに・・・


住んでいただけないでしょうか・・・・?



と、力強く思ってしまいました。



おしまい。


...

知恵の輪。 - 2003年11月18日(火)

ガチャガチャ・・ガチャガチャ・・

土曜日の夜、この家に金属音が響いていた。

旦那が知恵の輪をしていたのである。

鉄製のそれは、彼にとっては実に2つ目の知恵の輪だ。



彼が一つ目の知恵の輪を持って帰ってきたのは、

2週間ほど前のこと。

会社の同僚が突然くれたらしく、その時は

「俺なんかさ〜、帰って来る電車の中ですぐできちゃったもんね。
 おまえもやってみろよ〜。できるかなぁ〜、君にぃ〜」

と、なんともいえず、得意そうであった。

もちろん、

私にはできなかった。

どこをどういうふうにはずしていいのやら、

さっぱりだった上に、途中で飽きてしまい、

わざわざこんな面倒くさいものを持っていた彼の同僚は

「相当の知恵の輪マニア」に違いない、と確信しただけで終った。




で、また彼はもらってきたのだ。

味を占めて。2つ目の知恵の輪を。

リビングの床にあぐらをかき、背中を丸め、

ガチャガチャ・・ガチャガチャといじり初めて、約20分後。

「できたぁ〜!」という歓喜の声と共に、

物凄い勢いで振り返った旦那。

その顔は

「俺ってこういうのやらせたら、ホント、すっげぇ〜よなぁ〜
 天才かもなぁ〜〜」

といいながら、とてもうれしそう。


俺ってすごい!

俺ってやるなぁ〜!

俺って天才!


私の後ろで、何度も繰り返される彼の自画自賛に、

パソコンに向かいながら、私は一人、微笑む。


ふっ・・・

人生もそんな感じで、

するするといったらいいのにね・・・と。




おしまい。


...

確信”犯” - 2003年11月17日(月)

某イベントサークルがおこした婦女暴行事件で、

また逮捕者が出た。

今度は東大生。あらら、、。

今までに逮捕されたメンバーは皆、

私が逆立ちをしても入れないような、知識と良識を

持ち合わせているであろう、有名大学の学生達ばかり。

しかも、主犯格のWを除けば、他は

所属している大学のブランド制と、そんなひどくないルックスで、

あーいうことに手を染めずとも、普通に女の子とコミュニケーションが

取れるのでは?という感じ。

まさに「欲に目がくらんだ」ということか。


こんなことになる前に、

彼らは、リーダーである、Wに対して何の疑問も持たなかったのだろうか?

「この人について行って俺たち大丈夫かな?」とか。

まさに、快楽に覚醒された集団心理。恐ろしいとしか言いようがない。


しかし、少なくとも彼らを除いた日本全国の人々は

Wの逮捕時に流されたニュースを見た瞬間に感じたはず。

「この人・・なんだか変・・」って。

それは、逮捕当初、良く放映されていたパーティー会場の映像。

たくさんの群集を前に壇上のWが

「熱〜〜〜い!ヤバァ〜〜イ!間違いない!!」と叫ぶシーンだ。

私なんかはそれを見て、

「なに、自分のこと言ってんだよ!」とブラウン管に突っ込みそうになった。

だって、日サロで無理に焼きました、というような似合わない日焼けは、

見るものを「”アツ”苦しく」させるし、

そのヒラメをVの字に折り曲げたような顔はちょっと異様で

かなり「ヤバイ」ふう。


あれから続々と逮捕者が出、次々に明らかになっていく彼らの悪行。

信じられないほど卑劣だ。

今、私だけでない、日本中の人々が当初の彼の印象を

確信に変えているに違いない。

Wの変態的な「ヤバイ」さは「間違いない!本物だ」って。


おしまい。


...

アドバイス - 2003年11月14日(金)

バイト仲間のSちゃんから、

「Tさんから食事に誘われたんだけど・・一緒に行かない?」

と私に「助けてメール」が来たのは、先々週の水曜日ことであった。

どうやら、その日、私が彼女と引継ぎをして帰った後、やって来たTさんに

誘われ、断れずについ「いいんですかぁ〜」みたいな曖昧な

返事をしてしまったらしい。


Tさんは良く来てくれるお客さんで、

年は「分別もついていて当然!」の53才である。


私は思わずにはいられなかった。

紳士に見えても、やはり彼もまた「勘違いオヤジ」だったのかと。

なぜなら、これは彼に限ったことではないからである。

私達指導員は、その立場上、お客に対しては、

常に親切、丁寧、愛想良くが基本。

だが、何人かのオヤジは、それを自分への

好意と受け取る傾向があって、ビミョーに自身満々の顔で、

一緒に食事でも・・ん?お酒がいいかな?と言ってくる。

それはまるで、店が引けたホステスさんに

すしでもごちそうしてやるかぁ〜的なノリ。


メールの様子から、彼女の困り具合は手にとるようであった。

そこで、

「Tさんはちょっとエッチぽい。安易に行くな!来週とりあえず、
 ミーティングだ!」

と返信してみた。

そう、私は普段の彼の発言から、マズイと感じたのである。


そして一週間後の先週の水曜日。

「今日来ちゃうよ〜、、どうやって断ったらいいの〜〜?」と焦り顔の彼女に

私がしたアドバイスは、

「いつ行くか決めてくれた〜?って言ってきたら、
 とりあえず初めにエッ〜〜!?ってかなり大袈裟に驚いたふりをし、
 間髪入れずに、あの話本当だったんですか〜?冗談だと思いました〜。
 と戸惑って見せ、その後、顔を暗くしながら、
 困ったな〜、ちょっと今、家がゴタゴタしてて・・。あ〜どうしよう・・
 行けないなぁ〜・・って深刻に悩んでみせろ!!」

というものだった。


で、昨日、その報告を聞いた。

私のアドバイス通りにことを運んだ結果、

「行こうよ!行こうよ!」と食い下がられることもなく

無事断れた、とのことだった。


それを聞き、胸を撫で下ろす私に続けて彼女が言う。

「やっぱり相談して良かった〜。さすが年の功!」

・・・・・?

ピンチを救ったというのに、

と、年の功って、、、、。


おしまい。


...

サーモンピンク - 2003年11月13日(木)

女として生きてきて、30うん年。

今日、初めて「鮭のホイル焼き」という料理に挑戦してみた。

「まさか鮭をホイルで包んでただ焼くのではあるまい・・」

と思って、帰って早々にインターネットでレシピを見てみた。

すると、アルミホイルの中身は、

輪切りにした玉ねぎ、塩コショウで下味をつけた鮭、

そしてきのこが良い、ということと、入れる調味料は、

醤油、酒少々、バター40グラムであることが分かった。


早速、書いてある通りにものをホイルで包み、

これまた書いてある通りの時間、「オーブントースターで5分!」で

レンジ機能を設定し、加熱してみた。

で、待つこと5分。

ピピピ!というお知らせの音に、ど〜れとホイルを開けてみると、

そこにはナント、、生焼けの鮭。


仕方ないので、再度5分追加加熱してみた。

・・・・?

・・・また生焼けであった。

火の通ってないそのさまは、サーモンピンクとはよく言った!

と感心するようなみずみずしいピンク色。


いったいどうして??と、もう一度インターネットで、

けれど、今度は違うページで確認してみたところ、

そこには、オーブントースターで15分とある。

「う〜ん、、まだ足りなかったのか・・」と

さらに10分加熱してみた。

だが、やはり、完全に火は通ってないかんじ。


かといって、やめるわけにはいかないので、

また別のページを見てみた。

すると、今度は200℃のオーブンで20分とあった。

頭がクラクラするほど、もはやどうしていいのか分からなくなったが、

とりあえず、鮭の上に乗っけていたきのこたちを脇に押しやり、

オーブン機能で10分やってみた。

ようやく、鮭が白くなった。


焼くのに費やした時間は通算して25分。

イライラする上に、電気代もかかる料理であることがわかった。



もう作らない。


おしまい。


...

誰? - 2003年11月11日(火)

選挙に行った。

本当はどうしようか?と迷っていたのだが、

朝、「あなたの人生が変わるかもしれない・・」という

テレ朝の選挙特番のキャッチコピーを目にして、

「この人生変えられるもんなら・・」と思って、

バイトの帰り、行ってみたのである。


会場は家の近くの小学校。

投票用紙をもらい、まあ、この人でいいか・・と、

名前を書いて、投票用紙をボックスに入れ、帰ろうとすると、

「ちょっとちょっとぉ〜、、」と係りの人に呼び止められた。

それもそのはず、裁判官の国民審査もして帰らなければならなかったのである。

「ハイ、この中で辞めさせたい人×印をつけてください」と渡された

紙には、6〜7人の人の名前。

それをじーっと見つめてみた。

で、思った。

「この人達・・誰ですか?」

だって、聞いたことも見たこともない名前ばかり。

紙の中の縦書きの名前の羅列が、一つにまとまって漢詩に見えたぐらいだ。


鉛筆を握りしめ、私は思うのだった。

係りの人は「辞めさせたい人に〜」というけれど、

経歴も、人柄も、どんな裁判に関わったかも分からないのに、

「う〜〜ん、、なんとなくこの人!」と×印が普通つけられるものだろうか・・。

例えば、勘で×をつけたその人が、もしかして大岡越前みたいに、

名奉行ならぬ、司法に対して情熱のある名裁判官だったらどうするのだ。

人となりを良く知りもしないのに、無責任には選べない。

結局、旦那共々何もつけないで投票箱に入れた。

帰り際、首をかしげながら、私達は次の目的地に向かった。


まったく、日本は変である。

知らない人にいちゃもんをつけろとは。

もし、審査してもらいたいのであれば、それぞれの裁判官が、

過去にどのような裁判を手がけたのか、

また、どういう理念で司法に関わっているのか、

といったようなことを、目に見える形で国民に発表した方がいいのではないか。

そう、裁判官版マニフェストを発行するとか、街頭で演説させちゃうとか。


生まれて初めて行った衆議院選挙で、日本の選挙制度について

深く考えてしまった、優良国民の私であった。



おしまい。



...

乙女心。 - 2003年11月09日(日)

移動中、とある下町の駅の構内を歩いていたら、

カット1000円が売りのお店の前で、あーだこーだと

もめているふうの親子を発見。

母親と娘である。

いったいどうしたのか?と少し手前で歩く速度を

さりげなく落とし、ゆっくりと通りすがりすがりに、

聞いてみると、

その中身は

母「もういいじゃない、ここで切っちゃいなさいよ髪の毛!」

娘「え〜、だから嫌だよ!」

母「いいじゃない、安いんだし。1000円よ!時間もかからないし〜」

娘「もぉ〜〜、、絶対嫌だから!」

というものであった。


娘さんは、少し小太りで、長い髪はおさげ。制服の丈も短くも

長くもないといった正統派の女の子。

もちろん、ルーズソックスなどははいていない。

そう、どちらかというと「そこで切るということになんの支障があろうか?」

というぐらいの垢抜けなさ。

しかし、それを聞いて私は娘さんが少し気の毒になった。

何故なら、娘さんの弓形に細く整えられた眉に、

イマドキ ノ キレイナ ジョシコウコウセイ 二 ワタシモ ナリタイ・・・

というような、願望というか、女としての熱意みたいなものを

見たから。

もちろん1000円カットの店には、銀座で見かけるような

女性客が多いところもある。が、今日のそこはいつ通りかかっても、

客層はおじさんやおばさんばかりで、「平均年齢55歳」といった店。


二人を横目で見ながら、私は思わずにはいられなかった。

彼女のこの頑なな抵抗には、そこでカットしてもらうことの格好の

悪さより、”そこに入ったら若い女性としてもうおしまい”という気持ち

があるのだろう・・そしてなにより、なんの違和感もなく周りと同化している

自分の姿が、今、頭の中に鮮明に浮んでいるに違いない・・・と。

母親への反抗・・それは同時に自分への強い線引でもあるのだ。

「ティーンとして、私・・それでいいの・・?」といったような・・。



彼女の意図的に整えられた眉の意味を、その娘心を、

お母さんはもう少し考えてあげた方がいい。


おしまい。


...

どんとふぉ〜げっとみ〜。 - 2003年11月07日(金)


8日も前に友達のペルー人Sからメールを、

もらっていたくせに、ずっと返信できずにいた私。

せっかく築いた友情関係がこれではこじれてしまう、、と、

先週金曜日、携帯からようやく送ってみた。

とにかく、こんなに遅れたことを詫びなければ

いけない。そして、友達関係を維持しなければ

ならない、と思った私が打った文は、

「返事が遅れてごめんね」というものと

「またメールか電話するね」、みたいな簡単なもの。

なんたって出先の電車の中。

和英辞典もなければ、英和もない、という劣悪な環境であるならば、

短い文も致し方ない!ということは、もちろん彼にはわからない。

なので、親愛の情とジョークを込めて、

「Dont't forget me! Bye!」
(私を忘れないで!バイ!)

と、最後に付け加えたら、

次の日、早速彼からメールが届いて、

その内容はというと、

「君はまったく変だよ!」

「どうしてそんなことを言うんだい!?」

「どうやったら、君を忘れることができるのか!?」という

変人扱いというか、、何か怒りみたいなものまでも

こもってるようなニュアンスの文面で・・・



余計、話がややこしくなった・・・。


おしまい。



...

マニフェスト - 2003年11月06日(木)

民主党のマニフェストを手に入れた。

もちろん私が自らもらってきたのではない。

バイト先の私と仲のいいおじいちゃんMさんが、

蕎麦を食った帰りに道端で配っていたものをもらい、

それを私にくれたのである。

バイト中ではあったが、どんなものかと思って早速中を見てみた。

そこには、

黒いベタの背景に、斜め45度の菅直人のアップ。

国会での菅直人のアップ。

やや斜め下からパーンした、街頭で演説をする菅直人のアップ。

民主党内で熱く演説をする菅直人。

グレーの背景に腕を組み、モデルのように微笑む菅直人。

それぞれの写真が、それぞれの意図する雰囲気に合わせて、

カラー、白黒、と撮り分けられている。


・・・・・。


良くできた写真集であった。


おしまい。


...

正義感。 - 2003年11月04日(火)

昨日丸1日、インターネットが繋がらなくなった。

何度接続を試みても

「サーバーを探しています」と表示が出て

その次に時間切れでエラーが出てしまう。

そういう作業を飽きもせず、ナント昼から夜まで旦那と交互にやり、

Bフレッツの「故障対応お問い合わせ」に電話したのが、深夜の12時。

どうやら、このマンションに設置されている通信機器の故障らしく、

他の世帯からも苦情が来ているという。

で、N○Tの業者が今日の午前中、ようやく復旧にやって来た。

大元の機械を直した後、我が家の接続が上手くいくのか確かめたいと言うので、

家に上がって見てもらったのだが、

こういうことは、今回が初めてではない。

実はこれで2回目。


もう黙っているわけにはいかない。ここで消費者として口を閉ざして

いては、企業体としてのN○Tのためにもならない!と正義感に燃えた

私は、お父さんと息子、といったような人の良さそうな技術者の方2人に、

「前にもこういうことがありましたよね〜。故障した時、もっと早く

知らせる方法ってないんですかぁ〜?聞くまで分からないなんてね〜。

うちは夜に電話したんですけど、このマンションの人からの

問い合わせが来始めたのは、昨日の早い段階だったんじゃないんですか〜?

すると、今、復旧したわけだから、物凄いタイムロスってことですよね〜。

それって、高速通信を売りにしているN○Tさんらしくないなぁ〜。

こんなこと現場の人に言っても仕方ないけど、

仕事のメールも受けられないし、調べ物もできなくて困るんですよ〜。

この問題、帰ったら上の方へ話を上げてもらえますかぁ〜」と説教し、

聞いてくれていた彼らからも、

「ごもっともでございます。上の方へ言っておきます。」と

賛同してもらったというのに、

ようやく繋がったメールを開いてみたら、

友人M子の1行ポッキリのメール以外は、何も入ってなく、

私の正義感って何だったの?と

今、思わずにはいられない。


おしまい。



...

夕方のひと時。 - 2003年11月02日(日)

皆様、3連休いかがお過ごしですか?

私はといえば、初日の昨日、土曜日はもちろんバイトで、

その後、付き合いで新宿の芝居小屋に演劇を観に行って、

それがことの他つまんなくて、「良くぞそこまで・・」と

役者さんたちの天地がひっくり返るがごとくの

派手な演技に鳥肌も立ったりして、

ご飯を食べて帰宅したのが、夜の12時。

そして、連休2日目の今日はヘトヘトに

疲れながら、こうしてバイトをしている次第です。

も〜、、腰も肩もパンパン。

なので、さっき受付のところで体を動かしてみました。

まず、立ったまま体を前に倒し、そして後ろにのけぞる、という

動作を10回。

次に腕を片方ずつ上に上げながら上半身を、右に左に

曲げてみたり。これも10回ほど。



前を通りかかる事務所のスタッフは、

私がこんなに派手に動いているにもかかわらず、誰一人、

気がつきません。何故でしょう?

まあ、それはそれとして、その後、仕上げに首の運動もしてみました。

コクコクと前に後ろにと動かしたあと、ものすごい勢いで頭を

回したら、目が回って、、

今、ものすごく、、

気持ちが悪い、、、。


連休2日目、夕方のひと時をお伝えしました。


おしまい。














...




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