台所のすみっちょ...風子

 

 

DREAM COME TRUE - 2003年06月30日(月)

先週の土曜日。

サーフィンから帰って来たばかりの、真っ赤に日焼けした

旦那の顔を見て、

「なぁ〜んか、窯から出したての瓦って感じだよね〜」

とからかうと、

「大黒柱に向かってなぁ〜んてこと言うんだぁ〜」と彼。



「大黒柱」というこの言葉。

それは、近頃の彼のお気に入り。

最近、頻繁に会話に登場する。


そこで、

「君ってそんなに大黒柱なんだ?」と聞くと

「そう、俺って大黒柱。この家をこ、こうやって支えてるわけよ〜」

と両腕を伸ばし、何かを持ち上げるようなしぐさ。


そんなバカな。

我が家はマンションの一室。

支えているのは旦那ではなく、鉄筋。


結婚した当初、

私達夫婦は、どちらが「大黒柱」になるかで争っていた。

会社の後輩で収入は少なかったが、男の彼。

会社の先輩で収入はそこそこだったものの、女の私。

お互いがお互い、「我こそが大黒柱にふさわしい!」と

思っていたのだった。

特に彼は幕末の志士を多く輩出した、長州は山口県出身。

一人前の男としての想い、つまり「大黒柱」への想いは

並々ならぬものがあったようだ。



あれから8年。

この間、会社を辞め、収入の激減によりこの

「大黒柱レース」から離脱した私とは裏腹に、

彼は見事に収入を上げた。


そう、今では我が家の家計を支える

名実ともに「大黒柱」


堂々とした仕草で


「大黒柱」という言葉を口にする彼の横で、


”元ライバル”の私は思う。




「良かったね・・夢は願えば必ず叶う・・・」と・・。




なんだそりゃ・・。




おしまい。


...

ふるさとの愛。 - 2003年06月27日(金)

今日、出かける前にパソコンを開いたら、

故郷新潟の医師会からメールが届いていた。

もちろん、私は医者じゃない。

おととい「レントゲン」のことをメールで質問した、

その返事であった。

近々、例の親知らずのための歯のレントゲン撮影と、

健康診断で胃や肺などのレントゲン撮影がある。

つまり、短い期間で2回もレントゲンを撮らなければいけない。

「そんなに放射線を浴びていいのか?」と、

私が疑問に思うのも当然だろう。

で、どっかに答えが落ちてないかと、Webを見ていたところ、

見つけたのが、「新潟市医師会のホームページ」。


新潟は「米」だけがスゴイと思ったら大間違いさ〜。

実は新潟大学医学部は、全国の医学部の中でもハイレベルなのだ。

もちろん所属してる医者全員が新潟大学だとは限らない。

が、地元だもん、そこにはかなりの人数がいるハズ。


早速、疑問点をまとめメールしてみた。

世の中、病める人が多いのか、アクセス数は相当なもので、

確実に返事をもらうため、メールには

「今でこそ東京に住んでいますが、私は新潟出身で新潟を愛して

 やまない主婦です。」という文言も入れといた。



そして、今日、返事が来ていたわけである。

その答は「まったく問題ありません。安心して検査してください」

というもので、まず、文章のはじめにこの結論があり、

次に理由が事細かに説明されていた。

分かりやすい。

まず「見出し」次に「内容」といった感じで話が流れてる。

新聞記事みたいだ。

さすが、頭のいい人は文章も違う。


こうして、私の懸念は解決されたのだが、

されてみると、途端に

「そうだよな、、悪いところやそういうところがないかを
 発見するのがレントゲン。放射線を強くして、健康な人の
 体を悪くさせてどうする・・」

と気がつき、自分が

「南蛮人は人の血を飲むらしい・・」などと言って、

白人を恐れていた、江戸時代末期のズレた日本人みたいにも思えてきて、

改めてそんな私の「良く考えてみろよ!」的な質問に、

親切かつ丁寧に答えてくれた、

故郷の人の暖かさが、たまらなくうれしいのであった。



おしまい。


...

なかなか・・。 - 2003年06月26日(木)

先日のこと。

昼に起きてパソコンを開くと、

ペールー人の男友達Sから

「オ〜!大変だよ〜!なんだか分からないけど、

ボクのパソコンに、いつの間にかアダルトサイトが

ダウンロードされてたよ〜!君が忙しいのは分かっているけど、

どうにかしてくれよ〜」

といった内容のメールがきていた。


”件名”には、

「Help!Help!Help」と、「助けて!」が

3つも並んでいた。

よほど困ってるらしく、

「君が忙しいのは分かっているけど」と書いておきながら、

メールの最後の1行は、有無も言わさない「すぐ電話して」であり、

すぐ電話したら電話したで、有無も言わさず「今日来て」と言う始末。


私はその時、本当に忙しかった。

私の方が「助けて」であった。

しかし、私にとって唯一、ただ一人の外国人のお友達で、

ここで「行けません」などと言って、大事な国際交流の相手を失うのは

イヤだし、なんたって、知り合った場所は私が指導員のバイトをする

インターネットスポット。彼は私のことをいまだに

”パソコンのプロ”と思っている。

できれば、彼のHサイト問題をパパっと解決してあげて、

このまま尊敬し続けてもらいたいもんである。


なので、「ほんの少しだけなら」という約束で、

急いでSの家へ。


家に着き、早速パソコンのアダルトサイトの具合を見ると、

私にも容易に消せそうな感じのもの。

「ハァ〜・・助かった、これでなんとか面目が保てる・・」と

思ったその矢先、

ピンポ〜ン・・とドアチャイムが鳴り、

「お邪魔しまぁ〜す」の声。

なんと、彼は私と並行してパソコンを設置したときの業者にまで

声をかけていたのである。


今までことあるごとに、「パソコンワカルノスゴイネ〜」と

彼から誉められ、すっかり油断しきっていた私。

だが、彼は見抜いていた。

私が限りなく素人に近い指導員だと。


意外にスルドイ。


ペルー人S、あなどれん。


おしまい。



...

無題。 - 2003年06月25日(水)


今日はとても疲れているので、

もう寝ようかと思っているのだが、

その前にどうしても、伝えておきたいことが

あるので、やはり書く。

それは、

醤油120cc

おろし生姜 小さじ1/2

粉唐辛子  大さじ1

砂糖    大さじ1

ゴマ油   大さじ5

すりにんにく  大さじ1

いりゴマ   小さじ1

お酒     小さじ1

ネギ     少々


という、テレビで仕入れたこの韓国風タレを、

冷奴にかけて食べたら、豆腐一丁食べられるくらいに

おいしかった、ってことである。

では。

おしまい。


...

従属。 - 2003年06月23日(月)

例えば、

アーティストとしては、

いまいちチンプンカンプンだった

オノ・ヨーコが、

ジョンレノンと結婚したことにより、

その才では絶対に無理だったであろう

”世界一有名な日本人女性”に登りつめ、

「私がジョンを一人前にしました」的な顔で、

海外メディアのインタビューに英語で答えているのを見たり、


ベッカム夫人、ビィクトリアの

「どうよ!私が、この私が、世界一男を見る目に長けた女。

 ふふん、良〜くお聞きなさい。いい男をチョイスできた女は、

 こんなにも富と名声を欲しいままにできるのよぉ〜。ホ〜ホホホ。」

と、言っているかのようなツンと上に向いた鼻を見るにつけ、



「やっぱり女は男しだいか・・・」と、


女が努力や才能だけによって成功することの難しさについて、


深〜く考えてしまう私であった。



おしまい。


...

32℃ - 2003年06月22日(日)

東京地方も32℃を超える


真夏日。


この暑さなので、


普段さりげなく後ろへと流している旦那の


サラサラ前髪も、


今日はなんだかうざく見え、


そうだ!と、前髪をキュンと集めて


それをゴムでちょんまげ風に縛ってあげた。







ちょっとベッカム。






おしまい。


...

ぬか漬け - 2003年06月20日(金)

私は今、モーレツにぬか床が欲しい。


ふふ・・実はぬか漬けに挑戦しようと思っているのだ。

そのことを少し前、友人M子に発表したところ、

「マメにかき混ぜなきゃいけないしさ〜、腐ったりするから、
 夏はやめといた方がいいよ〜。」

と言われ、

「始めるなら涼しくなってからにしなよ〜。う〜ん、、、例えば秋。」

とのアドバイスをいただいた。

だが、この暑い季節。

”ビールにぬかずけ。”

”3時のお茶に麦茶とぬかずけ。”

”そうめんのお供にあっさりとぬかずけ。”

と、いうことを考えただけで、もうたまらない私である。

しかも、友人M子の証言によると、何でもぬか漬けにでき、

例えば、朝ぬかに投入しとけば、夜には食えるという。

なんて素晴らしい。

そんなにスピーディーにあんな旨いものが出来上がって

しまうとは。


で、この私の決心をさっき寝る前の旦那に話したところ、

「へぇ〜、そういうのやりたいんだ〜、、なんでまた急に、、」と

ややびっくり顔だったので、

「えっ?だってさ〜ぬか漬けが食べ放題なんだよ、食べ放題!
 買うとすっごく高いんだよ、ぬか漬けって!それが食べ放題なんだって!
 飽きるまで、いっぱい食べられんだよ!」

と腹に力を入れ、思いっきり力説。





私の熱い気持ちを聞き終えた彼がポツリと呟く。





「おまえって、ほんとにどんなもんでも、”満腹”ってのが好きなんだな・・」

・・・と。


おしまい。


...

経営。 - 2003年06月19日(木)

午後、歯医者に行った。

抜歯前の処置として、炎症を沈めてもらうために歯を消毒

してもらうためだ。


病院は私が過去に勤務していた会社の近く。

退社したのは、6年も前。

先週、久しぶりにその病院を訪ねた時、私はこの6年という

年月の重みを感ぜすにはいられなかった。


改築してた。

その変わりようったら、それが、、もう、、あなた、、。

私が通ってたときは、そこはビルの2階にテナントとして入っている

どこにでもあるような歯医者だった。

なのに、入り口は2階から一階になり、

「うちはこんなに清潔できれい。どうぞ覗いてください」と言わんばかりに、

一階の通りに面した部分は、全面ガラス張り。

で、中へ入ると天井も壁も床も真っ白。

待合コーナーには、イタリアのデザイナーものですか?と

思うような、4本のスチールパイプの足に、バーバパパをペッタンコに潰し、

軽く2つに折って背もたれと座に見立てました・・みたいな

椅子が4つ。

もちろん置いてある雑誌だって、女性自身や週間ポストではない。

それはCREA(クレア)であり、FIGARO(フィガロ)。

美容院である。エステティックサロンである。

いや、歯科助手選びにも手を抜かず、美人ばかりを揃えてる・・となると

ちょっと明るい会員制クラブと言った方がいいかも。


周りはオフィス街なのだ。

しかも今となってはかなりさびれた。

このご時世、働くサラリーマンなどは、

懐具合を考えたら虫歯の一本や2本は我慢するハズ。(ホントかよ)

なのに、そこの歯医者はそんなにも立派。

もしかして「経営手腕」ということでは、

その界隈では一番優れているのでは?


治療が終わり、会計の段になると、

看護婦さんが「これこの前お渡しするのを忘れて〜」と

「私の歯の健康手帳」なるものをくれた。ハートとウサギの

イラストの表紙の可愛さが、歯医者としてはなんともウソっぽい。

痛くするくせに・・・。

パソコンで作られた5ページからなる小冊子で、

私の全ての歯の状態と今後の治療計画が記されてる。

もちろん図入り。

初診のその日に渡してくれようとしていたということは、

データーをインプットして・・プリントアウトして・・と、

院内のIT環境もバッチリってことではないか。


「儲かってる・・・・」


すっかり変わってしまった歯医者を後にし、

駅までの道のりを歩きながら

どうやったらこんなに儲けられるか、

知りたくてしょうがない私であった。


おしまい。


...

夜。 - 2003年06月18日(水)

みなさんは「便秘で眠れない」ということがあるだろうか?

お腹が痛いような重いようなう〜〜んと苦しいようなで。


私はある。昨日の夜がまさにそうだった。

午前3時に布団に入り、寝返り打つこと十数回。


眠れない。


ふと、隣で寝ている旦那の方を見る。

うつぶせ寝である。

パンツ一枚の肌もあらわな姿で、もうすっかり夢の中。


暇だったので、桃のような尻を指で押してみる。

ムニュ〜。

どこまでも指が入って行きそうだ。

指を尻から離す。

プルルルン。水を弾き返すかのようなみずみずしい手ごたえ。


次に腕を撫でてみる。

きめ細かくて、触ってて気持ちいい。

さすが、男兄弟3人の中で「あの子が一番肌がきめ細かいのよね〜」と、

義母に言わせるだけのことはある。

スリスリ・・スリスリ・・。

手で何度も往復するのだが、一向に起きる気配がない。

つねって見た。

キュ〜〜、、。

起きない。


その後、ムギュ〜と、スリスリと、キューを2回ばかり繰り返す。

いい加減飽きた。


何の反応も見せないほど熟睡する彼を見て、私は思う。



「おまえは毎日快便なのだな・・」と。



おしまい。


...

とんでもないコト。 - 2003年06月17日(火)

とんでもないことになった。

親知らずが・・・痛い・・。


先週水曜日の夜、なんだか左頬あたりに

どんよりとした違和感を感じ始め、それが

あれよあれよという間に痛みに変わり、同時に頬もどんどん腫れていって、

次の日の朝には「こぶとり爺さん」に大変身。


急いで金曜日、歯医者へ行った。

私にはだいたい検討がついていたのだ。

「親知らずですか・・?」と。


それは7年前。

虫歯を治していた歯医者で、

「あ〜、親知らずもありますね〜、、この際抜きましょうね〜」と、

言われ、咄嗟に会社の友人M美が親知らずを抜いた時に

すごく辛そうにしていたのを思い出し、怖くなって

そのまま「バックレてしまいました」ということがあったからだ。


あの時の子供じみた行動の代償が、こんな「こぶとり」な形に

なっていまさら現れるだなんて・・・。

イヤダ・・・抜くなんて・・。歯医者は大嫌いだ。


そして今、私の顔は「小こぶとり」。

先週よりも幾分か腫れも引いた。

ただ、そのような状態で木曜日に私と会った妹が、

「ねえ、顔ふくれてるでしょ〜?歪んでるでしょ〜?」という私の質問に対し、

「ぜんぜんわっかんなぁ〜い。平気だよ〜」と言ったのはどういうことなのか?

旦那が「そうかぁ〜?言われなきゃわかんね〜」と笑っていたのは

どういうことなのか?


よくよく考えてみると・・・


その方がとんでもない。


おしまい。


...

妹へ。 - 2003年06月13日(金)

今はお互いに所帯を持ち、別々に暮らす私と妹。

それでも昔と変わることなく、私達は仲がいい。


今日も池袋でおち合い、父の日のプレゼントを買った。

某百貨店に入っている枕専門店で、父のために品物を選び、

「やっぱり2人で買い物すると、良いものが見立てられるな〜」

と、姉妹ならではのチームワークを確認しつつ、

ふと隣の売り場を見ると、そこはお香コーナー。

春、夏、秋、冬、と、一年の四季をコンセプトに、

それぞれ4種類の香りと香皿が並ぶ。


かわいらしさに惹かれ、つい手が伸びた。

私は冬をテーマにした鶴の絵、妹は夏をテーマした蝶の絵皿を選んだのだが、

お香は2人とも同じ物、

「静寂を守っていた厳冬の銀世界をイメージした、冷たく滑らかな香り」

のホワイトムスクをチョイス。


家に戻り、早速、火をつけてみた。


やわらかい灰色の煙が、窓から招き入れる風に逆らうことなく、

上へ横へとゆらゆらたなびく。


妹も、もうこの香りを嗅いだだろうか?




もし、まだならこのページを借りて言っておく。




静寂・・・・どころか・・・・・





臭いから気をつけろ。

お姉ちゃんは苦しくなったゾ。



おしまい。



...

一人ぼっちの・・夜。 - 2003年06月12日(木)

うちの旦那は一週間に2回は飲み会がある。

その回数が、一般的に多いのか、はたまた少ないかは

まあ、おいといて、、

旦那が飲み会の日は、もちろん夕飯なんか作らずに、

出来合いのもので済ましてしまう私は、

今日も彼が飲み会だったので、バイトの帰りに寄った

駅ビルの地下食で、厚切り鮭弁当一つと、2人前はあるかと

思われる焼きそば一パックを買い、

自分一人で食うのに、「お箸は何膳お付けしますか?」と店員

に聞かれて、「に、二膳でお願いします」と見栄っ張り。


家に戻り、それらをすべて一人で平らげ、

炭水化物で全身が満腹感に包まれたところで、

そのまま横になったら、いつの間にか夢の中。


2時間後、起きた私の目に飛び込んできたのは、

パッカリと口の開いた空の焼きそばパックと、

厚切り鮭弁当の赤茶色の容器。

無造作に置かれた割り箸がその乱雑さに花を添え、

その光景はまるで単身赴任のオヤジのよう。


空いた容器をのそのそとようやく片付け、

しばらくして、「今日はあっさり鮭弁だったからな・・」と、

自分の体の中に油分が足りないと猛烈に感じた私は、

昨日買った「ドリトスオニオンサワークリーム味」が残っていたこと

を思い出し、

サスペンスを見ながらポリポリやって、それも全て完食。



こうして私一人の夜はふけていき、ただいま深夜2時50分。


フッ・・・・。

今、私はなんとも言えない幸福の中にいる。



ごちそうさまでした。





おしまい。


...

奥さん。 - 2003年06月11日(水)

晴れ続きをいいことに、洗濯を3日も取り込まず、

埃と物で溢れそうなリビングにうんざりしつつ

見て見ぬふりをし、洗わなきゃ、、洗わなきゃ、、と

思いながら、流しに置いた鍋を2日間も水に浸けっぱなしだった私は、

先日、友人M子の家で、

一ヶ月半ほど前に彼女が風邪で熱を出した時の

ことを引き合いに出しながら、


「奥さんの方が具合が悪くなると急に家の中が荒れるよね〜、(M子)」

「そうそう、何かね〜、家の雰囲気もすさむし〜(私)」

「部屋もたちまち散らかるけどさ〜、、特に台所。流しのとこ(M子)」

「そうそう、食器とか・・旦那は洗ってくんないから汚くなっちゃう(私)」


というような話をしたばかり。



けれど、私は快眠快食、おまけに快便。



その健康状態はすこぶるいい。



おしまい。


...

極道の妻。 - 2003年06月10日(火)

うちの旦那がサーフィンを始めて、

もう2年という月日が流れた。

サーフィンに関して私は「波と戯れる爽やかなスポーツ」という

イメージを持っていたため、当初これほどまで旦那が

このスポーツに熱中するとは予想もしていなかった。


というのも、、、彼自信は「Tシャツにジーンズが眩しい」爽やか系ではなく、

どちらかと言えば

「ド派手なアロハシャツにシルバーの太いチェーンネックレス」が似合う系。

要は、「ごつい輪郭にでかく鋭い目」という顔の特徴が、

彼をかなりVシネマ調にしているのだ。

それは、例えば濃いグレーのスーツにカラーシャツを身に

まとった会社モードの彼を見た私が、

「お務めご苦労さんスっ!」と過去、何度も頭を下げたくなったほど。



そして、先週の土曜日。またも彼はサーフィンであった。

午前3時、

パソコンに向かい仕事をしていた私の耳に、

身支度を終えた彼の元気のいい「行ってきまぁ〜す」の声。

で、ふと顔を上げて見てみると、パソコンの側に立っていたのは

今までにないほど、「任侠」な旦那。

その格好は、

Tシャツにジーンズ姿ではあったものの、

髪はジェルで思いっきりオールバックに仕上げられていて、

これから「波乗りに行く」というよりは、、、

「極道、波シバキます!」といった感じ。


今までに一番の任侠ふうな旦那に、

私がぽっかり口を開けていると、

「なんだよ〜、、」と彼は不可解そう。


「いや〜、、何か今日は一段と・・・」とお茶を濁してみたものの、

仕事の手を休め、ボード片手に”しのぎ”に出かける

彼の背中を玄関で見送りながら、


「他のスポーツじゃダメなのか・・・・?」

と、問うてみたい”極道”の妻であった。



おしまい。


...

広辞苑。 - 2003年06月07日(土)

ちょいと事情があって、

”かわいさ余って憎さ100倍”というお馴染みの

ことわざをの意味を、正式に調べてみようと思い立ち、

広辞苑を開いたら、

そこに書かれていた言い回しが、なんだかとっても

難しく、まどろっこしかったので、

カーペットにゴロンと横になっていた旦那に

その意味を聞いたところ、

「それはさ〜、普段俺が愛するおまえのことを

かわいい、かわいい、と思っていたとするだろ〜

でも、そんな俺の気持ちを裏切って、

突然おまえに浮気されたとするぅ〜。

そうした日にゃ〜、、かわいいと思っていた気持ちの分だけ、

一転して、それが憎しみに変わる、ってことさ〜」と、

過去、そういうことが別の女との間であったかの

ように、するすると答えられ、

「な〜るほど〜!」とものすごく意味を理解できた私。


さすが、「国語の成績は良かった」と日頃から自慢

するだけのことはある。


私の旦那は辞書よりも頼りになる男である。


おしまい。


...

肝っ玉 - 2003年06月06日(金)

メールやら電話やら、あれだけあったペルー人の友人Sから

の連絡が、ここんとこぱったりと途絶えている。

最後にメールをもらって、3週間ほど音沙汰ナシ。

一週間前から彼の自宅に何度か電話をしてみるものの

一向につながらない。


あれやこれや考えたすえに、、、、


「ある日、Yahooを使って祖国ペルーの何かを

調べようとしていた彼が、「ペルー」というキーワードで、

うっかりこの日記にぶち当たってしまい、

”無断で自分のことが書かれている”、ということに気分を害し、

それ以降、ナンバーディスプレイの表示が私の電話番号であった場合、

意図的に受話器を取らないようにしているのでは・・?」


などという、訳の分からない結論に達した私は、

たった今、Yahooで「ペルー」と検索し、

その真偽を確かめてしまった女。



もちろん・・・出なかったさ。

「台所のすみっちょ」なんて。



18で親元を離れ、この東京で幾年月。

時に山が、時に深い谷が、私の行く手を何度も阻み、

一生懸命、乗り切ってきたつもりであったのに・・。

その肝っ玉は、意外なほど小さい。


おしまい。









...

器。 - 2003年06月05日(木)

私の旦那は形よ〜し!肉付きよ〜し!の尻を持つ

男である。

顔を含めて全身がっしりしている彼をもってして、

尻だけが何故かプリプリしている。


で、私はとても心配。

毎週土曜日、サーフインに行った彼が潮に流されて、私の大好きなその尻が

どんぶらこっこ、どんぶらこっこ、と沖の方へ流されて行きはしないか・・と。


そこで、前日の夜ともなると、

「気をつけてよ!」

「無理なんかしちゃダメだよ!」

を、私は彼の耳に向かって、タコができるほど繰り返す。

しかし、その反応は何度言っても、、タリラリラ〜ン。


日本列島に台風が近づいていた先週金曜日もそうであった。

「大丈夫だろうか?波に呑み込まれて、
 今度こそ本当にアメリカ大陸までどんぶらこっこでは?」

などと心配する私の声をBGMに、彼が熱心にWebで調べていたのは、

予想される風の強さでも、波の高さでもない、

台風情報でお馴染みの気圧をあらわす単位・・、

「ヘクトパスカル」について。

「いや〜どういう語源なのかと思って〜ヘヘヘ〜、」

と、その顔ったらとても楽しげ。


次の日。

先に帰っていた旦那に、バイトから帰るやいなや、

「今日、危なくなかったぁ〜?大丈夫だったぁ〜?」と聞いてみると、

「あ〜、、ぜんぜん平気だった。それよりさ〜早速、ヘクトパスカルの
 意味説明しちゃったよ〜。みんな知らなくてさぁ〜。ヘクトは100倍って
 意味でぇ〜、パスカルってのは”人間は考える葦である”の、
あの哲学者のパスカルの名前から来てるらしいよ〜って言ったら、
へ〜、どうして知ってるの?って驚かれたよ〜」

とお得意顔。



彼の鼻はピノキオばりに伸びていた。

前の日、Webで熱心に調べていたことなど、もちろん

言ってないという。

とっても見栄っ張りである。


旦那、30代半ば。

転職5回の「人生山あり谷あり」な男。

しかし、その器はまだまだ小さい。



おしまい。


...

神秘。 - 2003年06月04日(水)

例えば、私が結婚できたように、


男と女は


「顔の良さだけで引かれ合うものではない」


とは分かっていても、


電車で乗り合わせた


パッチリとした瞳にサクランボちっくな唇を持ち、


柔らかそげな栗色の髪をサワ〜っと揺らす美しい娘さんと、


ベースのように角張った幅広顔にめざし目を2つ付け、


よほど手先が器用なのでは・・?と思わせるほど、


眉を針金の細さまでに剃り上げた男、


という組み合わせの若いカップルを見たとき、


「いったい彼のどこが良かったのですか?」


と彼女の方に聞いてみたくもなり、また、


「その眉ですが・・彼女と釣り合うように、無理に今風にしてませんか?」


と、彼氏に聞いてみたくもなりで、


男と女が惹かれ合うその神秘について、


改めて不思議さを感ぜずにはいられない私であった。



おしまい。


...

老い NO・2 - 2003年06月02日(月)

近頃、雑誌を見たりすると、

「パリっこは断然スニーカー!」というような

特集が組まれていたり、また、道行く若者などの足下は、

当然のようにそれだったりと、世の中すっかりスニーカーブーム。


そこで、先週の木曜日、

「これは、ボケボケしてられない!」と、

8年前にハワイへ新婚旅行に行った際、購入した黒いコンバースなんぞを、

下駄箱の奥から引っ張り出し、黒いTシャツ、黒いパンツに

そいつを合わせたりなんかして、

「これで、私も10才ぐらいは若く見えるかも・・」と、

街をかっ歩することを試みた。


だが、途中、通りすがりのショーウインドウで自分の姿を確認すると、

そこに、映っていたのは「パリジェンヌ」でも「若くなった女」でもない私。


ハハハ、、、、

そう、足下だけ元気ハツラツなその感じは、

学生の頃、JR中央線沿いに住んでいた時に、

良く日曜日の午後の車内で見かけた、「シルバー登山の会」と

いったような・・高尾山帰りの50、60のおばさん達とそっくりではないか。



ちょっとスニーカーを履いてみただけなのに。


持ち物がリュックではなく、普通のバッグだったことだけが、


「不幸中の幸い」って、、、、、


思えるわけも、、、、、、


なく、、、、



もはや老いは隠しようもない。




おしまい。


...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail