告白は喉の奥
L.ニトロ



漂泊


うーん。
落ち込むくらいの元気があるなら、よいですよ。
そんな心境でも一応言葉が返るのは礼儀かなあ。
「大事にしてるじゃねーか」と言われるんだから、大事にされてると思った方がいいのか、甘言に惑わされて思い上がらない方がいいのか。

でもまあ、つまらない憶測をやめて聞きかじりの理論に振り回されず、ただ目の前にある現実を見ていれば感じるのは、私は幸福だということだから。
ありのままをありのままに知ることはとても難しいけど、ただ、自分はそこに限りなく近づけるはずだと信じる以外にはないし。

疑うよりは騙される方がいい。

2006年06月24日(土)



秘密


よくわからん。午前三時半だし。

スゲー些細なことだよ。
臆病だけど割と不躾な私なので、そろりそろりと好きな人の懐には入り込んでみようとしたりする。
そうして縮めた距離は本当に、私の努力の賜物以外のなにものでもないわけだけど。

例えば煙草、コーヒー灰皿。
それは暗号か?
顎で使う後輩にすら「もらうぞ」の一言は言う癖に、私のだと勝手に取る。

昔、そういう風にしてる人がいた。
お互いにもう、お互いのものをわざとごちゃ混ぜに扱う。
目配せも必要ないなんて振りで、目を合わせることも余りしなかった。

あなたのそういう態度に期待するという話ではなくて。
単純に、気持イイ。
言わなくてもわかるなんて陳腐じゃなくて、わからなくても構わないという許容なんだろね。
でも、あの人みたいにツーカーではないけどね。
まあ対等ではないわけだから。
いつか。いつかね、あなたとはそういう風になれたらいいのにと思う。

近付きすぎて混ざりそうになる、特殊な親近感。

ねえ、「お前にはひとりでいて欲しい」なんて言い放って、私を手放さずに私を置き去りにしてみせてよ。
あなたのものにはならなかった、あなたのものになれる。

2006年06月14日(水)
初日 最新 目次 MAIL


My追加