告白は喉の奥
L.ニトロ



振り返る


思い起こすのは、言葉の欠片達。
彼はいつも率直に正直に、自分の伝えたいことを語っているように感じる。

素直な人だ。と、思ったのを思い出す。

それはどれも過去の話で、だから、SOSだとまで思ってしまうと傲りになるかもしれない。
それはどんなことなのだろうか。
あなたがしてきたことはどんなことなのだろうか。
ルーツがあって、現在があるとして。
足跡を見て私は考え込んでいるけど、あなたがどこで佇んでいるのか、私は見つけられないし、「どこにいるの」と訊けないでいる。
聞いて欲しいことがあるのではないの?

あなたは一体何を探しているのでしょうか。
探しても見つからないと諦めながら求めているものは何ですか?

求められたいと思うから、探している人を見つけてしまう。
そういう風な私に過ぎないかもしれませんが。

あなたが語った言葉の中身は何だったのでしょうか。
俺が何者なのか、俺が知りたいというのは。
それはたまたま私の遊び場所に近かったので覚えていたのですが。

守る、求める。
あなたが繰り返す、迷うような手の意味は。


どこに行きたいですか。
今は何をしたいですか。


あなたの話を、聞きたいのだと思い出す。

2006年05月23日(火)



五月


なんだか。不思議な。
ぶつかりかかって避わす視線。
熱くも冷たくもない常温で、魚が岩を避けて泳ぐように自然に逸らす。
なんだかごく不思議な空気。
思わぬ人と親しくなって打ち明け話に興じてみたり。

良いニュースが嬉しかったりして。

少しずつ風向きが変わっていますよ。
まだ背を押せずに頬を撫でるだけの緩やかな追い風が、背を向けたまま立ち止まっている私を少し笑っている。
降り続く雨すらも優しい緩やかな気候。
夏も冬も永遠ではない。
季節は移り変わり、私が取り残されている振りをしても夏にはコートを着ていられない。冬には薄着で過ごせない。

明日はのんびりと酒でも飲みたい。

2006年05月18日(木)
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