瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2007年05月27日(日) 「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド」 涙のネタバレ有り!

2007年アメリカ 監督ゴア・バービンスキー
キャスト ジョニー・デップ オーランド・ブルーム キーラ・ナイトレイジェフリー・ラッシュ ビル・ナイ チョウ・ユンファ

海賊3部作のラストを飾る「ワールドエンド」
ええ・・見終わって私の心もどこか知らない世界の果てに〜(涙)

あぁ・・なんだかとっても切ない映画でしたよ、いろんな意味で。
そしてとっても驚いた映画でもありました。
まだ感想としてまとまって書けそうもないので、まずは驚きのシーンから書き出してみると。
今回ちょこちょこ、書くので最初からネタバレあります。未見の方は注意してくださいね。






1 海賊行為にかかわった人たちのいきなりの処刑シーン・・ええっ?子供も?
  (あの歌は響きましたけど)
2 ラストを飾るこの作品のウィル君の最初の登場が、なんとあの水桶のシーンからとはっ!棍棒にくくられても闘うシーンはアジア風?(笑)でもかっこいい〜。
3 サオ・フェン・・ええっ・もう退場とは・・もったいないですよ(涙)で・・なぜ彼は彼女がカリプソだと思い込んでいるのか??
4 スワン提督、そしてノリントンさんも〜!!彼らもなんであんなに早く〜(涙)ディズニーですよね・・ディズニー・・こんなに人が死んでもいいんでしょうか。ノリントンさんのあの最後の台詞はとても素敵だったけど。ビルパパに、しかもあの剣で・・っていうのには泣けました。
5 ク・・クラーケンは誰にやられちゃったの〜〜!!最強じゃないのぉーーー!
6 ジョーンズの墓場のシーン・・あんな風に描かれるとは・・うう〜ん・・コミカルすぎなような(苦笑)
7 エリザベス・・今回、私サブタイトルは「エリザベスをめぐる海賊(男)たち」でも良かったのではないかと思う。それほどお話は彼女を巡って繰り広げられていましたね。だって海賊王ですもん・・・すごすぎ〜(汗)
  会議のシーンで登場するキースはとても素敵でした、あのジョニーでさえ、キースの前だと「小僧」って言われても仕方ないかな・・と(笑)
8 バルボッサ〜〜!!いやぁ・・今回ものすごい活躍ぶりじゃなかったですかっ!ある意味船長よりも目だっていたような気がします。キャラクター的には「1」の時の呪われた海賊の時の方が好きですけど、でもやっぱりジェフリー・ラッシュはすごい!!貫禄とオーラが違います!
そして、バルボッサパパの可愛い子ども、お猿のジャックも大活躍!オウムとのコンビもあったり、そうそう、あの置いていかれたワンちゃんもちゃんと出てきましたね。
9 カリプソ〜!!ティア・ダルマが微妙な役どころになってましたね。もっと海の女神を素敵に描いて欲しかったです。巨大化シーンには・・ただただ・・噴出しそうに(苦笑)
10 そして最後はやっぱりウィル君のこと。
実はネタバレ少し読んでいたので彼がダッチマン号の船長になるんだって分かってましたけど(途中のパパの台詞からも想像できますしね)あんな風に刺されちゃうとは思いませんでした、しかもまたあの剣で(泣)あの時の、あのものすごい痛そうな顔!!そしてそれを観たときの船長の顔!!これは忘れられないですね。
冒頭から、中盤まで「2」の時ほどウィル君に活躍の場がないなあ・・と思っていましたら・・最後の40分ほどから盛り返すように見せてくれましたけど。それにしても切なかったです(涙)ファンの欲目かなあ・・オーランドってすごく切ない顔が魅力的だと思う。

つらつらと書いてしまいましたが、作品としては突込みどころもいっぱいあるし、中盤の展開がちょっと長いなあと思ったりしましたが。
でもやっぱりこれだけキャラクターたちが魅力的だから。魅せられちゃうんでしょうね。

さて、ではワールドエンド心に残ったシーンベスト5も書き出しておきましょうか。
5位 バルボッサとエリザベスがサオ・フェンに面会に行くシーン。見せろといわれてエリザベスが次々にいろんなところから武器を出してくる!!私ね・・戦いのシーンで彼女が強いのもいいですけど・・こういうシーンの時の彼女の表情の方が好きだな。
4位 ノリントンさんの最期のシーン。悲しい、そして短すぎるけど、でも彼の最期の見せ場だから、ちゃんと見とかないと!
3位 ウィル君が刺されちゃうシーン。あんまり痛そうで思わず自分も〜〜。そして本心を隠している船長が初めて見せたあの驚きの顔。
2位 船長のラストシーン!!
ひとりで小船に乗ってゆく船長、手にはちゃ〜んと奪っておいた海図が。
こうでなくっちゃ!!「1」の始まりに通じるこのシーンは良かったですよね。
その前のギブスさんとのやり取りも好き。いや、しかし・・海がめはいなかったのね?(笑)
1位 今回はなんと言っても船上の結婚式シーン!!これに尽きます!!
いつもエリザベスに押されてる(?)ウィル君がすごく男になってる!!「命があるうちに」の台詞が心に痛いわ。
そして踊るように戦いながら、誓いをする二人に感涙です・・船長として式を挙げさせるバルボッサの響く声も素敵。

特別シーン(笑)
2位 なんと!!お茶のシーンがありましてよ、今回。ベケット卿とウィル君が一緒にお茶を飲むんです、東インド会社の財力をあらわすシーン?美しいカップでしたね。でもなにかたくらんでいるかのような・・ウィル君だけど・・なんだかやたら可愛い飲み方じゃなかったですか(一生懸命飲んでたような 笑)
1位 ええ・・あの最期のラブシーンですね。
あのブーツを脱がせて・・のシーン。まさか海賊でこんなにドキドキのラブシーンを見れる日がこようとは。切ない・・あまりにも切ない二人だけに・・やたらもうドキドキしてしまいました。このときの音楽もいいですよね。
「1」の最期のキスシーンを思い出して・・過ぎ去った年月を思いましたよ・・(苦笑)
エンドロールのあとの、あのウィル君の笑顔もしっかりと目に焼き付けておきました。


書き忘れてることもきっとまだまだあるだろうなあ。
でもたぶんまた何度も行くと思うので(切ないけど)また書くと思います(まだ書くんかい? 汗)







2007年05月17日(木) 「スパイダーマン3」 ネタバレ有り!!

2007年アメリカ 監督 サム・ライミ
キャスト トビー・マグワイア キルスティン・ダンスト ジェームズ・フランコ
トーマス・ヘイデン・チャーチ トファー・グレイス ブライス・ダラス・ハワード

アメコミヒーローの中でもお気に入りのスパイダーマン!
シリーズ第3弾です!!
です・・・が。
むむむむーーーー。んんんんーーーーー。私今回かなり絶句しております(汗)
ええ。たしかにスパイダーマンは悩めるヒーローですよね、等身大のキャラが魅力なんです・・ピーター君。
しかし・・しかし・・・前半の彼からして思わず・・MJ(キキちゃん演じる)じゃないけど「どしたんーーー、ピーター」目を覚まして・・って言いたくなりましたよ。あの悪の物体に乗り移られてない前から・・かなりの自信過剰振りに「OH!NO!」って(苦笑)
キスはダメでしょ・・あんなところで(怒)そりゃあMJ怒って当然です!!
あの似合わないノリノリ歩き振りも・・どうしようかと思ったけど(笑)
「大いなる力には大いなる責任が伴う」おじさんの教えはどこへいった?
おまけに・・トビー君・・あごの下のお肉が・・気になるぅ(苦笑)

ピーターのまわりの女性も3人(ほら、あの下宿のおさげの子も入れてあげなきゃ)、そして立ち向かう敵も3人と!!今回盛りだくさんでしたね。
でも・・盛りだくさんすぎて・・ちょっと疲れたの・・(年か・・笑)
ブライス・ダラス・ハワード、神秘的な瞳は変わらず魅力的だったけど、でももっと綺麗だと思うんだけど・・あの格好が今ひとつ・・だったかな。キキちゃんは、これまでのシリーズ中1番素敵だったと思う。

でね・・今回は彼でしょう!!ハリー君。
記憶をなくして以前の優しい彼に戻った笑顔、そしてやっぱりパパに従っちゃう・・危険な顔。そしてラストは・・・と、多彩な表情をみせてくれましたよね。
あぁ・・でも彼については・・最後にネタバレでたっぷり語ることにして・・・と。

ストーリーもですがやっぱり忘れちゃいけないのは、スパイダーマンのあの胸のすくような!アクションでしょう。ビルのあいだを渡ってゆく・・スリル満点のあの動き。
今回は冒頭から、スーツを着ないピーターのままのアクションもあって見せ場が多かったですね。
ハリー君のニュー・ゴブリンのアクションもカッコ良かったし、サンドマン!!あの砂の変化、面白いですよね。あんまり強そうには見えないけど・・でもやっつけるのは難しそうで(苦笑)
ヴェノムは・・う〜ん。あそこまでエディが悪に染まっちゃうとは、ちょっと悲しかったな。

ピーターの、おじさんを殺した真犯人への憎しみ、
ハリーの父親を殺した・・と思いこんでいる・・ピーターへの復讐。
そしてエディの、ピーターへの憎悪。
今回はいろんな憎しみが渦巻いてましたね・・そしてみんなが黒に染まっていって。
でも最後にはまた、数々の赦しのシーンも見られました。見られたけど・・けど!!
あぁ・・このあとネタバレです。未見の方は読まないでね。











ハリー君が可哀想だよぉーーーー!!
ええ・・伏線はありましたね、彼の言葉の中に。
でも・・でも助けてあげて欲しかったです。スパイダーマンを助けにニューゴブリンでかけつけてきたとき、私もう・・涙出ましたから、嬉しくて。
いえ・・それを言うなら・・執事さん・・あなた今ごろそんな告白をしてどうする!!早く言えーーーー!!
そして身代わりになった時。
ここが劇場だということを忘れて思わず声に出してしまった「そりゃあーーー、ないやろぉーーーー」
涙、涙・・です。
ずっと出てて欲しかったなあ、ハリー君。
あちらの世界でパパゴブリンに責められはしないかと・・心配でなりません(涙)

ええ・・ストーリーも、キャラクターも盛りだくさん、見せ場もたっぷりと。そして等身大キャラの、成長ぶりもしっかり描いていたと思います。
思いますが・・・悲しい。
なんだかこれまでと同じような気持ちでピーターを応援できないよ・・私(苦笑)






2007年05月14日(月) 「愛のはじまり」

2002年フランス 監督 レティシア・マッソン
キャスト イザベル・アジャーニ  サミー・フレイ  サミー・ナセリ  オーロール・クレマン  カトリーヌ・ムシェ  マリア・シュナイダー

海辺の街に降り立った一人の女。
黒い傘、黒いドレス、黒いサンダル。仕事を探しながらも、偽名を語る、なにやら訳あり・・げなその女性と、彼女を見つめる哀しい瞳の男。

フランス映画ですわ〜〜。
謎めいた女性と、眉間に悲しみを刻んだ男。
ふたりの出会いも、その進展も、そしてラストも・・アンニュイというか、何がどうだと・・・いうのか(苦笑)理解に苦しみつつも・・やけに印象に残る映画でしたよ。
ほとんど黒の衣装で通すアジャーニ。彼女の白い肌に黒ってとても似合う。
美しい瞳、相変わらず綺麗だわ・・そしてやっぱり不幸そうなんですよね(苦笑)
口角が下がってるせい?今回思ったけど。哀しそうな、不満そうな・・口元がね・・笑ってないんですよね、いつも。

妻を亡くした一人の紳士、こちらもなんともいえないわ、サミー・フレイ。額に目に・・物悲しさが漂ってね。
そんな二人が、引き合ったと思ったら、離れて。離れたと思ったら・・また歩み寄って。
他にも彼女の周りには引き寄せられたように男性が登場するんですけど、そんな男性たちとも微妙な間隔だったり。
ええ・・もう波のようにね、自由でありたいといいながら、どこかひきづってるような女と、誰かを求めていながらもまだ過去から出て来れないような男が・・漂うんですよ。

そして踊ります、ええ、こんなに踊るアジャーニを見れるとは。
冒頭、海辺の街でひとり群衆の中、踊る彼女はすごいですよ!!びっくりするくらい、迫力あります。
他にもいろいろな場面で踊るシーンが出て来るんですが、それがどれも印象的でした。
逃亡する二人が、ホテルの部屋で踊るシーンも忘れられませんね。男はスーツを脱いで、そして女は黒のドレスじゃない、ブルーの服で。
初めて・・これまでのものを捨てて、お互いにこころが触れあって・・そんなダンスでした。
アジャーニが黒のドレス以外の色を着るのは、このシーンと、男と出会ったばかりの時、パーティ用に赤いドレスを着るのと2つのシーンだけなんですけど・・赤いドレスの時はすれ違った二人の心がここではピッタリ寄り添うようで。

砂漠をさまよう女と男が追うシーンでは「マノン・レスコー」を思い出したり。

寄り添うダンス、このままなんとか終わって欲しい・・そんな淡い期待をみごとにちゃんと裏切ってくれる、切ないラスト。
うう、やっぱり・・フランス映画って・・。でもそういうところにまた魅せられちゃう、惹かれちゃう・・お年頃(?)なのでした(笑)





2007年05月13日(日) 「ハンニバル・ライジング」

2007年イギリス・チェコ・フランス・イタリア
監督ピーター・ウェーバー
キャスト ギャスパー・ウリエル コン・リー リス・エヴァンス ケビン・マクギット ドミニク・ウエスト 

怖がりやの私が何故かシリーズ通して見ているハンニバル・レクター。
どこに惹かれるのかって言われてもうまく説明できないのですけど、その魅力はやはり「計り知れない・・」っていうところかもしれません。
知的で優雅で、音楽にも文学にも通じる彼の中に密やかに、しかしはっきりと確かに存在する狂気。
その中にいったいどんなものが秘められているのか・・彼の過去の中に眠っているもの。

実はね・・そういうのって暴いてみせて欲しくはなかったりするんですけどね。知らないほうがいいこと・・って確かにありますもん。
でも・・でも見ちゃうんです。
なぜって、ウリエル君が若きハンニバルをやるからですね(笑)ええ・・そうです、そうなのです。

そして・・ウリエル君、彼はすごかったですよ。
少年時代に受けた戦争の傷、家族を失い、何より妹をあんなふうに失って。
言葉をも失った彼が復讐への道を選ぶ姿・・。悪夢にうなされながら・・男達を追い詰める姿。
まだ若きハンニバルですからね・・完璧な(?)わけじゃないわけです。しかも復讐劇、プラスウリエル君ってことでやられそうになっちゃったりすると・・応援しちゃうわけなんです(汗)いやぁ・・よもや・・ハンニバルを応援しちゃうとは(汗)私の中のハンニバルは惹かれこそすれ、決して応援しちゃう・・存在ではなかったのですけどね。

でも彼が見せるその妖しい瞳、血を浴びてなお美しい姿には思わず魅せられて。ゾクゾクしましたよ。

そんな彼が身を寄せるレディ・ムラサキ(なんでこんな名前?苦笑)。
東洋の神秘?綺麗でしたよね、コン・リー。切ない顔が印象的で。
しかし・・神秘的すぎやしませんか?あのお屋敷のあのセットは(苦笑)
さらし首なんて・・普通は見せません、能面だって吊るしません(汗)
戦争で彼女も家族を失ってる・・そんな彼女の内面の苦悩を・・・もっともっと掘り下げてみせてくれても良かったのじゃないかな・・って思いました。
何故彼女が彼をかばうのか・・惹かれるのか。
あまりにハンニバルの復讐劇に力が入りすぎて、このふたりの関係が私にはちょっと物足りなかったなぁ。寄り添うシーンはドキドキしましたけどね・・でもふたりの心の深いところは・・触れ合ってなかったような。
クラリスと後のハンニバルのような・・。そんな気がしました。

だから・・あの復讐の最後に彼女の口から出たあの辛い言葉も、深く感じられなかったんですよね・・それが残念でした。
彼女のあの言葉と、グルータスの口から出た衝撃の事実が、若きハンニバルをやがて狂気の世界へと、よりモンスターへといざなったのじゃないかなって思ったんですけど。

若きハンニバルを見たら・・なんだかこれまでのようにはハンニバルを見れないわ(いや、別にこれまでのシリーズを見直そうとは思いませんが)
知らないほうがより怖い、隠されているほうがもっと恐ろしい。
そういうものかもしれません。

そう・・一番怖かったのはあの歌かな。レストランであの童謡(?)を口ずさむハンニバル。
どんなに残酷な殺し方よりも・・あのシーンは間違いなく怖かった。





2007年05月05日(土) 「プラダを着た悪魔」

2006年アメリカ 監督デヴィット・フランケル
キャスト メリル・ストリープ アン・ハサウェイ エミリー・ブラント スタンリー・トゥッチ エイドリアン・グレニアー サイモン・ベイカー

ファッション業界、ブランドものにはかな〜り疎い私なので、こういう世界ってなんだか異世界を覗いたような気がするわ(笑)
冒頭、カッコいいスレンダーなお姉さまたちが颯爽と出勤してゆく姿に、ただため息〜「ほぉーーー、細い」「カッコいい」(笑)と。さて、そんな中主人公のアンドレア(アンディ)といえば対照的なルックス。いや、普通なんですけどね・・その普通の格好が、あのビルの中に入るとそこでは「普通じゃないダサさ」になってしまうわけですね。
アンディを演じるアン・ハサウェイ、しっかりした体型に大きな瞳、大きな口!なんともキュートですよね。今回はそんなキュートさに「頭の良さ」も抜群らしく、物言いも実にはっきりと気持ちがいいほど!勝気でしっかりしたヒロインは大好きです・・大好きですが・・どうなんだろう?初めて鬼編集長のミランダとご対面のシーンから、私にはちょいと疑問が。本当に頭のいい子が、鬼編集長の名前を知らないでどうする!?自分が働こうとする職場の事前リサーチなんてあって当たり前ではないのか?ファッションセンスはまあ・・置いといてこれには納得できなかったですよぉ。

さてさて・・そんなアンディVSミランダの日々。毎朝バッサバサとデスクにブランドもののコートとバッグを放り投げ、指令には質問を挟ませず、コーヒーは熱々で。そして名前さえも覚えてもらえない・・
このあたりの見せ方はすごいよねぇーー、ミランダを演じるメルリの貫禄ぶりにただただこっちまでアンディと一緒に圧倒されましたよ。「以上よ」って言われたら・・それ以上は何も聞けないのよ・・!!

しかーし!アンディの反撃も見事でしたね!ファッションセンスはナイジェル(スタンリー・トゥッチ、いいですよね〜)のおかげだけど、元がいいから映える、映える!!目の醒めるような着こなしに思わず「おお〜〜」と目が離せない。
お洒落って、やっぱり気合いですかね(笑)そして何より自分に似合う着こなしを知ってる!ってことだと思う。

仕事とプライベートの両立とか、恋人とのスキマに登場してきた「気になる男性」とか、ストーリーは結構ベタな展開ですが、アンとなによりメルリの威力(笑)で惹きこまれて見ちゃいました。第一秘書のエミリーを演じるエミリー・ブラントも楽しいし。

ラストも思ったとおりでしたけど、鬼編集長の「疲れた表情」には心揺さぶられるものがありましたし、その後の粋な計らいも良かったですよね。
ただやっぱり思うところはいろいろあったなぁ・・
何より「ハリーポッター」あれがどうしても私には許せない。ああ言うのって普通なんでしょうか?それとも・・出来ないと分かってて言ったこと?
あれをしちゃあ・・ろくな大人にならないよ、寂しい思いをしている子供は他にもいるんです、双子ちゃんだけじゃないんだよん・・愛情は他のことで示すものだと思う。
そして・・アンディの再就職先・・すごいなあーーー。どれだけ優秀ってことでしょうか、たしかに優秀なんだろうけど。
次に向かって就職先を探しに行く・・ってくらいの方が私には良かったように思いました。サクセスストーリーとしてスカッと終わらなくてはいけなかったのかな?

身にまとうものも自分のセンス、外見を磨いて、もちろん中身もたっぷり磨いて笑顔と一緒に歩いたらきっと素敵なことが待ってるハズ!
がんばれ、女性達!いや、がんばれ、世の男性達も。もちろん、私も(笑)






2007年05月04日(金) 「パリ・ジュテーム」(長〜い感想になりました)

2006年フランス・ドイツ 
18人の監督による、パリを舞台にしたショートストーリー。
なんて粋なことをしてくれるんでしょう!!
5分という、短い時間の中に込められたパリの風景、その中に見えるさまざまな人々の愛。
出会ったり、別れたり。そこに住んでいる人だったり旅行者だったり。
私は一度もパリに行ったことはないけれど、たぶんパリの街中にもそれぞれに個性があるんだろうなあ・・と思うさまざまな場所を、18人の監督さんがまたそれぞれに違う演出、見せ方で魅せてくれて。全く違う個性的なお話が、不思議にひとつに溶けあっていく・・素敵でした。

「モンマルトル」
監督ブルノ・ボダリデス キャストブリュノ・ボダリデス フロランス・ミュレール
モンマルトルといえば、あの坂道、そしてユトリロ。しかし・・あんなに駐車が出来ないところだとは!そしてあの停め方がOKだとは・・(驚き!)孤独な男性のこころにほんの少し、何かが差し込んでくる・・、だからどうだ・・って説明できないんだけど、なんだかこういうのって沁みる。
「セーム河岸」
監督グリンダ・チャーダ キャストレイラ・ベクティ シリル・デクール
あんなに立派なモスクがあるんですねぇ!!イスラム系の女の子が自分の巻いている「ヘジャブ」について話すシーンがいいな。そして彼女に惹かれる若い男の子が可愛いです(笑)
「マレ地区」★
監督ガス・ヴァン・サント キャストマリアンヌ・フェイスフル イリイアス・マッコネル ギャスパー・ウリエル
待ってましたわーー!!ウリエル君(笑)タンクトップに前髪が無造作に降りてて瞳が見えないんだけど・・なんともセクシーじゃない?熱い思いを語る彼に、返事のない店の男の子エリ。でも最後に走ってゆくエリの姿が風のようで。何かが始るのかな・・って予感で、このラストは印象的でした。
「チュイルリー」
監督ジョエル&イーサン・コーエン キャストスチィーヴ・ブシェミ
ブシェミ・・がそこにいるだけで満足しちゃいそう(笑)ルーブルのお土産袋、大量のモナリザの微笑が・・(苦笑)
「16区から遠く離れて」★
監督ウォルター・サレス キャストカタリーナ・サンディノ・モレノ
16区って高級住宅街として知られているそうですよ、そこを舞台にこういうお話を作るサレス監督って、やっぱりすごい。自分の赤ちゃんをあやす時と同じ歌を歌う・・ベビーシッターの女性の、あの表情がなんとも言えずに深い・・。
「ショワジー門」
監督クリストファー・ドイル キャストベルベ・シュレデール
こちらはチャイナタウン。なんとも不思議なセールスマンと手荒いチャイナガール!よく分からないお話だけど、セールスマンのおじさまが粋なのでいいわ(笑)
「バスティーユ」
監督イザベル・コイシュ キャストミランダ・リチャードソン セルジオ・カステリット レオノール・ワトリング
妻に恋する男を演じることで、妻に2度目の恋をする夫・・う〜ん・・愛人もいた彼だけど・・最後の日々の二人の姿がとっても素敵でぐぐっときちゃったなぁ。村上春樹の本を奥さんに読んであげる夫・・フランスで人気なのかしら?
「ヴィクトワール広場」
監督諏訪敦彦 キャストジュリエット・ビノシュ ウィレム・デフォー イボリット・ジラルド
日本の監督さんもいたとは!!すごい、嬉しい!親子ものでこの設定・・キツイわ・・泣かずに見れるわけがないです。しかもジュリエット・ビノシュですから!カウボーイはデフォーですから!
「エッフェル塔」
監督シルヴァン・ショメ キャストヨランド・モロー ポール・バトナー
いいなぁ〜、こういうお話が入っていると嬉しい。マイムの動きにずっと見蕩れちゃった、あのバイクでデートの足・・とかね、可愛かった(笑)
お互いぴったりの相手に出会えてよかったね〜。
「モンソー公園」★
監督アルフォンソ・キュアロン キャストニック・ノルティ リュディヴィーヌ・サニエ
キュアロン監督は今回楽しみにしていた監督さんのひとり。やられました〜(笑)いや、嬉しくやられたんですけどね〜、まさかこんなことだとは(笑)だってこの二人だもん、そして写し方も・・長いカットですよね、上手いなあ。
「デ・ザンファン・ルージュ地区」
監督オリヴィエ・アサヤス キャストマギー・ギレンホール
全体の印象より、ちょっとしたシーンが印象に残ったお話でした。たとえばATMでお金を引き出しているリズの髪に触れようとする男の手・・とか。リズを演じるマギー・ギレンホールは独特の雰囲気を持ってますよね。
「お祭り広場」
監督オリヴァー・シュミッツ キャストセイドゥ・ポロ アイサ・マイガ
哀しい〜、これは辛かったなぁ。ラストショット、彼女の持った二つのコーヒーのアップが・・(涙)すごく綺麗な色のお洒落なカップなんです・・飲ませてあげたかった。
「ピガール」
監督リチャード・ラグラヴェネーズ キャストファニー・アルダン ボブ・ホスキンス
ピガールは歓楽街。ファニー・アルダンとボブ・ホスキンス。小さな彼と大柄な彼女。ふたりの存在感だけで何かが起こりそうな雰囲気なんですよね。
「マドレーヌ界隈」
監督ヴィンテェンゾ・ナタリ キャストイライジャ・ウッド オルガ・キュリレンコ
この監督さんがどんなパリを描いてくれるのかなあ・・って楽しみだったんですよ、ふふ・・やはり深夜でしたか・・そして・・ね。
ちょっとレトロな雰囲気がいっぱいでしたね。
「ペール・ラシェーズ墓地」★
監督ウェス・クレイブン キャストエミリー・モティマー ルーファス・シーウェル
オスカー・ワイルドの墓地が見れてとても満足!私もキスをして来たい(笑)そして絶対出ると思う・・彼の〇〇・・
「フォブール・サン・ドニ」★監督トム・ティクヴァ キャストナタリー・ポートマン メルキオール・ペスロン
この監督さんも楽しみだったんですよ〜!!ドキッとする始まり、そして時が飛ぶようにすぎてゆくようす・・ここはまばたきできません、面白いねえ。
この二人ががとっても可愛くて、今回イチオシ恋人賞!(笑)
「カルチェラタン」
監督フレデリック・オービュルタン ジェラール・ドパルデュー キャストジーナ・ローランズ ベン・ギャザラ
前の若い恋人達と正反対の熟年、わけありの二人。いや、でも年月と思い出と、いろいろなものが溶け合った、味わい深い・・ワインのようだわね(あ、赤ワイン出てきましたっけ)ジーナ・ローランズのオーラがすごい。
「14区」★
監督アレクサンダー・ペイン キャストマーゴ・マーティンデイル
モンパルナスタワー、そしてモンスーリ公園。
つたないフランス語で、ひとり観光する・・キャロル。憧れのパリの特別な一日。でも隣に誰かいてくれたら・・「綺麗ね」って伝えられるのに・・
モデルでもなんでもない、普通の、旅行者の。普通のおばさん・・彼女に自分が重なってきて、公園のベンチで彼女が感じたものに・・思わず涙してしまいましたよ。
「フランスに行きたしと思えども フランスはあまりに遠し」朔太郎の時代でなくても普通の主婦の私にとっては、パリは遠い憧れの場所だもん・・でも一度は行ってみたいです〜。

さてさて・・全部のストーリーに一言づつですけど感想書いてみました。どれもそれぞれ監督さんの個性がたっぷりで楽しかったですね。
特にお気に入りには★印をつけてみましたよ。
でも18のお話が全部あってこそ、「パリ・ジュテーム」、パリの愛の物語・・ですよね。
どれをどの順番で見せるか・・悩んだんじゃないでしょうか。パンフによると、いろいろやってみてこれが81番目の選択だったとか!!

しかし・・パリの街って、どこをとってもやっぱり絵になりますよね〜。
「東京」でこういうストーリーってどうでしょう?意外に特色あって面白いんじゃないかって思いますけど。
「東京 愛してる」(笑)あなたが監督さんならどの東京を撮りたいですか?






2007年05月03日(木) 「マイアミ・バイス」

2006年アメリカ 監督 マイケル・マン
キャスト コリン・ファレル  ジェイミー・フォックス  コン・リー  ナオミ・ハリス エリザベス・ロドリゲス ジョン・オーティス

TVドラマでやってた「マイアミ・バイス」って実は一度も見たことないのですけど。
こういうお話を見るときに、私が一番要だと思うのは、なんと言ってもコンビの相性!!ストーリーも大切だけど、これがよく出来てなくては・・魅力が半減してしまうと思うんですよ。
で・・今回のコリン・ファレルとジェイミー・フォックス。
どちらもいい俳優さんですよ!!濃いけど・・好きです・・。
なのに・・う〜ん、ふたりの相性というか・・いえ、相性がどうのというより、コンビ的な醍醐味、見せ場はありました?
それとも「マイアミ・バイス」ってもともとコンビ的にはこういうあっさりした・・ものなのかしら。
なんとも物足りない感じでした。もっと仕事の時もプライベートな時もやりとりとか・・二人で組んだ見せ場が欲しかったんですけど。
(あ、もしかしたら・・これってコンビよりもチームでみせる・・お話かしら?)

あまりにも女性との愛にのめり込みすぎよ・・コリン(苦笑)
もちろんロマンスも必要でしょう、愛も。
しかし過ぎたるは及ばざるがごとし・・比重多すぎです。
ふたりの任務がなんなのか・・私は途中で忘れそうになりました(汗)
そもそのこの任務も・・謎を解きたい・・その結果を知りたい・・と思わせるものが無かったので・・結局どうなったのかよく分からなかったですしね。
ラテン音楽で踊るコリンの姿はとっても魅力的だったし、コン・リーのスレンダーのスタイルも素敵、ふたりの切ない顔も良かったんですけどねぇ・・
恋愛要素を盛り込みすぎた気がします・・

高速艇が突っ走る・・爽快なシーンはとても印象的でしたよね。
銃撃戦もリアルな感じがとても出ていました。
う〜ん、でもなんだろう・・なんだかとても物足りない。そんな印象が残る映画でした。



2007年05月02日(水) 「ロスト・ストーリー」

2004年アメリカ
副題が「現代の奇妙な物語」と付けられたこの作品、7つのエピソードを7人の監督さんが撮ったオムニバス形式の映画ですが・・迷いしものたちのお話・・というだけあって、どのお話も不思議な雰囲気がただよっていましたよ〜。

で・・ビックリするのが、このキャスト陣なんです!豪華です!
1話づつ感想を少し書きますね。
監督     
「同じもの]THE SAME 
監督マーク・パランスキー キャストジョシュ・ハートネット
これはねぇ・・ジョシュが主演じゃないですね・・ええ、もちろんジョシュが登場するとそのオーラで惹きつけられますが・・ファンなら悲鳴をあげそうなことになってますから。ホテルの部屋の雰囲気、耽美で怖い、何かが起こりそうな・・そんな予感がひしひしと。怖い童話のような、そんな雰囲気のお話ですね、「同じもの」ラストシーンでこのタイトルの意味がしっかりと・・分かります。

「ユーストン・ロード」EUSTON ROAD 
監督トア・スタッパー キャストポール・ベタニー
まさにポールだからこその役柄。彼だからこそ、魅入ってしまう。
7つの質問のたびに、そのシーンが再現される・・この映像が面白かったですね。最後にもうひとひねり・・欲しいところかな。

「立ち見席のみ」STANDING ROOM ONLY 
監督デボラ・リー・ファーネスイ キャストヒュー・ジャックマン メアリー・エリザベス・マストラントニオ
ショーの立見席を得るために、劇場の前に並ぶ人たち。台詞の無い演技って、想像する余地があって楽しい。ヒュー・ジャックマンは出てくるだけでやっぱりカッコいいのよ(笑)舞台のような間の取り方や見せ方も面白かった。

「スーパー・マーケット」SUPERMARKET
監督レーナ・ダグラス キャストイレーナ・ダグラス ジェフ・ゴールドブラム ダリル・ハンナ
往年のスターでも働かなくてはならないのね・・(汗)いや、でもマイクをもったらやっぱり演じてしまう、たとえそこがスーパーでも。
こんなスターがいるスーパーなら私も毎日通うけど(笑)

「大みそか」NEW YEAR'S EVE
監督コリン・スペクター キャストキーラ・ナイトレイ
う〜ん、大晦日なのにこんな目に・・一応主人公だと思う(?)男性が気の毒だったけど。キーラちゃんは可愛いけど・・やっぱり目を引くけど、でも〇〇才・・っていうのには無理があると思う。

「ソーセージ」BANGERS 
監督アンドリュー・アプトン キャストケイト・ブランシェット
7つのお話の中で一番圧倒されたのが、このエピソード。
これはね・・もう何も言わず見てください!ケイト・ブランシェットはすごいです!マッシュポテトを作る・・あの姿が〜〜、頭から離れない〜(汗)

「新しい一日」A WHOLE NEW DAYS 
監督ウィリアム・ガルシア キャストジェームズ・ガンドルフィーニ
酔っ払った男が目覚めたのは空っぽの部屋。妻が自分を捨てて出て行ったと思い激怒する男だったが・・
たぶん・・そうなんだろうなあ・・って予測はつくんだけど、でも男の迫力に押されながら見てました(笑)
そして最後は・・やっぱり!のオチですが、すっきりした顔でビールを飲み干す男に免じて許しましょう(笑)いや、でもこの人絶対懲りてないから!!

日本未公開の作品です。映像も荒いし、低予算なんだろうなあって思いますけど。でも何が登場するんだろうってドキドキしながら見ましたよ。
出演者たちの魅力によるところも大きいでしょうね。



2007年05月01日(火) 「バルトの楽園」

2006年日本 監督 出目昌伸
キャスト 松平健  ブルーノ・ガンツ 高島礼子 阿部寛 國村隼 大後寿々花

1914年、第1次世界大戦が勃発。日本軍はドイツ軍の極東拠点地である中国・青島を攻略する。この戦いで捕虜となったドイツ兵4700人は、日本国内さまざなな俘虜収容所に振り分けられた。
その収容所で酷い扱いを受けていた捕虜たちは2年後、収容所の統合により徳島県鳴門市にある板東収容所へ移されたのだが、そこでは驚くような手厚い、暖かい環境に迎えられることになる・・。

実は去年の夏、徳島に作られた坂東収容所のロケ地を見学してきたのですよ。
ドイツ兵たちの住んでいた棟や、所長室、洗面所やパン製造棟なんかが映ると・・思わず「おお!!あそこ。見たね!」と家族で盛り上がったのでした。

実話が元になっているというこのお話、ドイツ兵も祖国のために戦った立派な志の兵であると尊重し、暖かく迎えた松江所長の人徳には心打たれるものがありました。
そしてそんな所長を育てた、不遇な場所に追いやられながらも、誇りを持って生きた父親の存在。こちらも印象的でした。
でも・・すごくいいお話なんだけど・・これがあまりにも「いい話」になりすぎて、それだけで終わってしまったというか。
ドイツ兵たちのエピソードや、坂東の人たちとのかかわりも、たくさんエピソードがありすぎて、そのどれもが中途半端に描かれてしまっていたように思います。
アベちゃん演じる将校は、どこで気持ちが変わったのか・・とか。
年若い、ガエル君似の可愛いドイツ兵君がいつのまに恋をしていたのか・・とか。
中身がしっかりと描かれずに、いいシーンだけを並べられてもいまひとつ、ピンとこないし、感動も沸いてこないと思うんです。
ドイツ将校に命の大切さを語る松江所長のシーンや、脱走したドイツ兵の手当てをする村の女性(市原悦子さんは上手い!)のシーンとか。じーんとくる箇所もいろいろあるし。
せっかく、素敵なエピソードがたくさんあるのに・・これはすごくもったいないと思いました。

楽しみにしていた第九の演奏も良かったんだけど・・がーーーん!!と響いてくるほどのものがもうひとつ足りないような感じ。前後のエピソードがあっさりしててそのまま演奏に入っちゃったせいなのかしら。
演奏はすごく上手いのに・・いや、上手すぎるのかも。
足りない楽器とかで演奏しているんだから・・途中でちょっとつまる・・ようなシーンを入れちゃあダメだったのかな。その方が人間味とか、リアルさとか・・そんなのが出てくると思います。

ドイツ兵さんたちは、なかなかに個性的なイケメンさん揃いだったんですよ(笑)もったいないなぁ・・。
いや、いいお話だったんですけどね・・だったんですけど。マツケンのバルト髭もそりゃあ立派だったんですけど(笑)







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