瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
この映画の感想読みたい・・って思ってくださる方がいたら、画面下の検索機能からどうぞ。

2007年01月30日(火) 「マリー・アントワネット」


2006年アメリカ 監督ソフィア・コッポラ
キャスト キルスティン・ダンスト ジェイソン・シュワルツマン アーシア・アルジェント マリアンヌ・フェイスフル ジュディ・デイヴィス リップ・トーン
スティーブ・クーガン ジェイミー・ドーナン ローズ・バーン

2005年はマリー・アントワネット生誕250周年とか。
この映画ではフランス政府の協力のもと、あの!ベルサイユ宮殿での撮影が実現したと聞いてそりゃあもう「ベルサイユのばら」に青春を捧げた私、これは劇場で観ないわけにはいきません〜!!

前評判はいろいろ聞いていましたし、いわゆる歴史もの・・の映画じゃない・・とも聞いてましたけど!!
冒頭いきなりのロックには、やっぱりビックリしましたよ〜(笑)いやぁ・・誰がこんな風なマリーアントワネットの映画を撮ろうと思うでしょうか・・ソフィア・コッポラ監督の作品は、ほかに全然見てませんけど、まったく独自のこの挑戦(とも思える)作品、その勇気と大胆さにまず驚かされましたね。

14歳にしてフランス皇太子后として嫁いだマリーのあどけなさ(ちょっぴり14歳には無理があるかな、キキちゃん・って思いつつも・苦笑)。子犬を抱いて眠っていた少女が、故国のものを全て捨て去らなくてはならなかったあの冒頭のシーンは、なんともいえない気持ちがしますよね。水色のドレスがとても綺麗でしたけど。

しかし、私やはり「ベルばら世代」でございます。
どのシーンを観ても、いまだに暗記している台詞がそりゃあもう溢れてきます(笑)
デュ・バリー夫人(いや、ビックリ!このキャラにも)へのあの有名な一言のあとにも、思わずあのあとオスカルが彼女に駆け寄って「なんという誇り高い!この方は生まれながらの女王!」って言うんだわ〜とか(爆)

いえいえ・・でも違いましたよね、この映画の中でのマリーアントワネットは一度として自分のことを「フランスの女王」とか「王妃」とかそんな風に語るシーンはありませんでしたね。
ひとりの少女の戸惑い、無邪気さ、そして女としての目覚め、やがて母としての自覚・・そして妻の顔。
ここに見えたのは、フランス王妃としてではない、私達と何らかわりのない、ひとりの女性としてのマリーでした。まさに監督が描きたかったとおりの。

しかし・・すごかったですよね、あの宮廷のしきたりは。眠る前も、寝覚めもすべては、人々の目の前で。あの、裸になって服を待っているシーン・・たしかに「バカみたい」と(苦笑)
ルイ16世(演じるジェイソン・シュワルツマン!すごいはまり役!)との、あの何も無い夜のベッドシーンの描き方も、女性監督ならでは・かな・・って思いましたよ。
そして、寂しさを紛らわすマリーの浪費の数々・・これがまた!すごい!!
なんて可愛らしい色の洪水!キキちゃんがこんなにドレスが似合うとは!!色が白くて肌がとっても綺麗ですよね。
ピンク、赤、目を見張るような可愛いカラーの世界におぼれました。
マカロン、ケーキ、苺、シャンパン・・溢れるシャンパン〜〜(美味しそう〜〜)

嫁いでからのベルサイユでの生活が、これでもか〜〜ってくらい描かれていたので(見事でしたね、ベルサイユ宮殿は・・ため息ものです。そしてプチトリアノンの可愛らしさ)このペースで描かれるといったいこの映画、どれだけの長さになるんだろう・・と心配したのでしたが。
うん、やはり・・普通の歴史映画ではありませんでしたね、マリーの最後の台詞も。
気負うことなく、最後まで一人の女性としてのマリーの視点から(最後あたりの彼女は妻として母として毅然として美しかったですね)描かれた物語でした。

そうそう、パンフに載ってたのですけどルイ15世役、最初はアラン・ドロンにオファーしたとか!!女好きの国王ドロン・・ちょっと見てみたかったですよ(笑)



2007年01月25日(木) 「カサノバ」

2005年アメリカ 監督 ラッセ・ハルストレム
キャスト ヒース・レジャー シエナ・ミラー ジェレミー・アイアンズ オリヴァー・プラット レナ・オリン

恋愛至上最も有名な恋の達人、世紀のプレーボーイ!「カサノバ」!
描くのは大好きなラッセ・ハルストレム監督、しかも主役はヒース・レジャーです(結構好きです)。というわけでかなりの期待で見たのですよ・・
とこう書くと面白くなかったのか・・みたいですけど。いえいえ、全然。面白かったですよ、楽しかったですね。
ただちょっともうひとつ、何かちょっぴり足りないような。たとえば・・もっと危険な香り、切なさ・・とか。贅沢かしら?この望み。
古都を舞台にしたラブコメ・・っぽい感じで終わってしまいましたね。

まず冒頭は、修道女との逢引を見咎められ追われるカサノバ!
乱れた髪、肌蹴たシャツ、ここのカサノバが映画中一番セクシーでしたよね(笑)

あらゆる女性を愛し、愛されるカサノバが、唯一ひとつの愛しか信じない女性を思うとき。「追うより追われるようにしろ」が信条の彼が「追う立場」にはじめてなったとき。
いや、やっぱりね、自分になびかない女性っていうのは気になる存在であるわけですよね、いつの時代も(笑)そして自分を持った女性、プラス秘密の匂いもすれは完璧!(爆)
追っ手を逃れ、彼女の婚約者を騙し、まわりを巻き込んでのやりとり、このあたりの展開がとても面白かった。カサノバをフォローするルポがとってもいい味だしてるし(笑)
仮面舞踏会での、あの白と黒の仮面をとっかえひっかえするシーンも、どうなるのかとワクワク、ちょっとドキドキで。
ラストの気球のシーン、ヴェニスの街が美しい。ロマンチックなシーンでしたね。

ヒース演じるカサノバの魅力は(私のイメージのカサノバとは違うけど)余裕たっぷりで機知に富んでるように見えるけど・・その実、どこか傷ついた少年っぽい「守ってあげたく」なるところだと勝手に思ったのですけど、どうでしょう?(笑)彼が一番嬉しそうな顔をしたのは・・最後に登場した「思わぬ人物」との再会だったように見えたのですよ〜。
シエナ演じるフランチェスカはとても魅力的な女性のはずなんだけど、途中ちょっと影が薄くなってしまいましたよね。
彼ら二人の恋の行方より、他の方々のほうが気になったのも事実です。パプリッツィオさん、良かったね(笑)

そしてジェレミー・アイアンズ!!あぁ・・可笑しい。可愛かったですね。

ラストで明かされるカサノバの秘密、始まりの台詞に?って思っていたらそういう風に繋がっていたとは、これはちょっとサプライズでしたね。しかし、アンドレア・・意外なことに(苦笑)レナ・オリンの眉・・個性的だわ。

この映画、もうひとつの主役はヴェニスの街でしたね。
冒頭の屋根をかけるシーンから、カサノバの家、あの煉瓦の階段、ゴンドラ・・
美しい古都、恋がこれほど似合う街はないでしょう!!










2007年01月16日(火) 「趣味の問題」



2000年フランス 監督 ベルナール・ラップ
キャスト ベルナール・ジロドー ジャン=ピエール・ロリ フロランス・トマサン シェルル・ベルリング

鶏の羽をむしり、見事な肉を切り、緑鮮やかなパセリを刻む・・まさにフランスっぽい、グルメなシーンから始ったこの映画。

レストランでアルバイトをしていた若者ニコラが、経済界の大物、大金持ちで美食家のフレデリック・ドゥラモンに見初められた(まさにそんな感じなんですよね、指が美しい・・とか目がいい・・とか)出会いのシーン。
ヒュー・グラントをもっとおじさまにした感じのドゥラモンとヒュー・ジャックマン似のニコラ。このダブル・ヒュー様似(笑)の二人から最初からもう目が離せませんよ・・だって・・だって・・なんでしょう、この物凄く・・何か起りそうな雰囲気。いったい何が起っていくんだろう。絶対何か起るに違いないって(同時進行で事件のその後が少しづつ描かれるので・・そのあたりでまたドキドキ)
こういうあやしい・・なんともいえないムードってやっぱりフランス映画、そしてあの「私家版」の監督さん・・ですもの。


自分を味見役として雇い、高額な給料を出すドゥラモンを最初は「変人」と言い切り、ゲームとして楽しむ・・と言っていたニコラ。
でも、ドゥラモンのエスカレートしてゆく要望や、やり方。料理だけではない・・別の意味での味見・・
「自分がどこまでいけるか試したい」と興味から彼に従っていたニコラも、やがては怒りや困惑を覚えて一度は彼から去るのだけれど・・
でも、でも、これが離れられないんですよね・・。
そんなニコラに・・なぜなぜ?こんな男と一緒にいたら絶対駄目になる・・と思うんだけれど・・これがね〜、ドゥラモンが登場して勝手なことを言い出したら・・不思議なことに、そのわけの分からない言葉に・・翻弄されちゃうんですよね、こっちまで。
パラグライダーで降りてきたニコラの元に駆け寄るドゥラモンの姿に・・思わずほろり・・としそうになったり。孤独や寂しさ、瞳に見え隠れする・・そんな影に・・よろよろ・・っとしたり。でも、その次の瞬間には・・また呆れちゃうんですけど(苦笑)なぜだろう、徹底的に憎むことが出来ないんですよね。
ドゥラモンはいったい、何をどうしたかったんだろう・
がんじがらめになった孤独な自分にはもう感じることが出来ない、若くて自由な感覚を、自分と同じ味覚、同じ趣味、同じ波動を持つ人間として作り変えたニコラから得ようとしたのだろうか。
愛?友情?いや、どんな言葉でも表せられない・・二人の関係。
「出会うべくして出会ったふたり」
ドゥラモンの秘書のこの言葉がなんとも言えない。

最後の最後まで・・どうなるのかとドキドキしましたね。
ドゥラモンの最後の視線。まるでこうなることが分かっていたかのような。それを望んでいるような。
そして、ニコラの最後の表情。これがまた痛ましい。

これって、原作があるとか。ぜひ読んでみなくては!
こういう映画に出会えるから・・映画を見るのは止められないよね、ビデオショップ通いも止められない!

しかし・・前日に見た「ウルトラ・ヴァイオレット」で思わずうとうと・・してしまった私にだんな様は「普通は、こっちの方(趣味の問題)がうたたねする映画だろう」とおっしゃいましたが、いえ、それこそ、まさに「趣味の問題」と言うものです(笑)



2007年01月15日(月) 「ウルトラ・ヴァイオレット」


2006年アメリカ 監督 カート・ウィマー
キャスト ミラ・ジョボヴィッチ キャメロン・ブライト ニック・チンランド
ウィリアム・フィクトナー

21世紀末、世界は新種のウィルスに侵され「超人間ファージ」となった人々と彼らを抹殺しようとする政府との間で激しい戦いが繰り広げられていた。
驚異的な能力を持つファージを恐れた政府は最終兵器を開発するが、ファージの地下組織はその兵器を奪うべく、最強の戦士を送り込む・・・・

人気ですよね、いつ行っても全てレンタル中・・・
意地になって借りてきただんな様と一緒に見ましたが・・私・・すみません。途中うとうとしちゃいました(汗)
いえ、ミラ・ジョボヴィッチはそりゃあ、カッコよかったですよ、スレンダーなボディ、黒髪がパープルに色を変え、おへそも見えるあの衣装。
スタイリッシュなアクションシーンというんでしょうか、全く危なげない、圧倒的な強さ。

だけど・・だけど・・強すぎて。
ハラハラしないものだから・・そして同じようなアクションシーン(に見えちゃう)ゲーム感覚のようなシーンの連続に・・なんだか眠気が(苦笑)
少年を守ろうとするシーンでも、今ひとつ、彼女の気持ちがよく伝わってこなかったんですよ・・途中で急に投げ出してしまうし・・(しかもその時に別の少年が犠牲になったけど・・それはいいん?・・と思わず憤り・・)
そもそも・・仲間ですよね?すべての仲間を裏切るの?そして、そして・・やっぱり強すぎると思う(それを言ったら話が終わっちゃうんだけどね・・苦笑)

もっと彼女の過去とか、内面的なものとか描いて欲しかったと思う。でもああいうアクションシーンや映像のCoolさがきっと売りなんだろうなあ・・。
クールでカッコいい女性は、大好きなはず・・なのですが、なんだかあまり心に残らないまま・・終わってしまいましたよ・・・



2007年01月08日(月) 「プルートで朝食を」

2005年アイルランド・イギリス 監督 ニール・ジョーダン
キャスト キリアン・マーフィ リーアム・ニーソン ルース・ネッガ ローレンス・キンラン スティーブン・レイ
ブレンダン・グリーソン ギャヴィン・フライデー イアン・ハート

去年、劇場でぜひ観たかったこの作品、こちらには来なかったのですよね・・
なのでやっとDVDで見れましたよ。

うん!!良かったですーー!!これは間違いなく年間のベストに入っちゃうだろうなあ。(まだ1月ですが)
久々にFavoriteに挙げましたので、こちらには、ちょこっとだけ感想を。

コピーは「神は、彼にほんの少しの試練を与えた」
このコピーはすごい。
捨て子であるという生い立ちも、与えられた器と気持ちが違っていたということも、友人との悲しい別れも、愛の破局も、そして死にすら直面した・・という事実も。
彼にとってはほんの少しの試練。
語る物語は、明るく、楽しく・・そうしないと悲しくなってしまうから。

そんなキトゥンの魅力にすっかり参ってしまいましたよ。
キリアン・マーフィのあの澄んだ瞳、まっすぐな視線、誰をも恨まない・・むしろ大きく包むような愛情。
悲しく辛いシーンもたくさんあるのに、彼女が登場するとスクリーンに明るい色が飾られるような。
観終わった後、とてもいとおしくて・・嬉しい、いい気持ちになりました。

「薔薇もチョコレートも信じてなかったけど」
そんな風に寂しく語る横顔も見てるから・・・
「お母さんを探しにいって・・・」のあの台詞には思わずぐぐっともらい泣き。
どんなことがあっても、いつだって、自分自身であることをやめない。
これからもきっと彼女は、愛を降り注いでいく彼女の人生の物語をしっかりと語っていくんだろうなあ。

70年代の音楽も映像にぴったりでした!「シュガー・マイ・ラブ」がまわってる〜〜。
サントラ買いましたよ!!

キトゥンのまわりの人々もと〜〜っても個性的で素敵な方々でしたね。
演じるみなさんもよかったですね。



2007年01月05日(金) 「悪女」

2004年アメリカ・イギリス 監督 ミーラー・ナーイル
キャスト リース・ウィザースプーン ガブリエル・バーン リス・エヴァンス
ジョナサン・リス=マイヤーズ ジム・ブロードベント ロモーラ・ガライ ボブ・ホスキンス アイリーン・アトキンス ジェームズ・ピュアフォイ ジェラルディン・マクイーワン

かの有名なサッカレーの「虚栄の市」を映画化。
しかし・・この邦題はなんでしょう、これならば、まだ邦題にお得意の「愛〜」を使って「愛と虚栄の日々」とかしてくれた方が良かったのでは?と思いますけど。

19世紀のイギリスで孤児となったヒロイン、ベッキー。後ろ盾も、お金も持たない彼女が、才覚と勝気さで、上流社会に乗り込んでゆく様・・は、「悪女」というよろもむしろ小気味よさを覚えるもの。
だってほら、同じく19世紀を舞台にした「高慢と偏見」でも娘たちを嫁がせるためにあのお母さんもどれだけ露骨に頑張っていたかと思うと。ベッキーは孤児なのですから、なおさら彼女には自分の持っているものだけが全て。

自分の魅力を知っていて、それをフルに活用する彼女、でも古い社会・・は、なかなか思うように彼女を受け容れることがない。たとえば、階級の差なんて・・・と常に口にする大金持ちのおばあさんも本音はまるっきり逆なのだから。
でもそのたびに、またなんとかなるわ!!(なるわ!じゃないか?するわ!)と顔を上げて馬車に乗り込む彼女の姿が忘れられない。
一番印象に残ったのは、ベッキーがステイン侯爵に招かれて上流社会のマダムたちの中に登場するシーン。黒のドレスに身を包んだ彼女はさながら、白鳥の中の黒一点の黒鳥。敵であるマダムたちはもちろん彼女を相手にしないのだけれど、そこでも彼女は得意の美しい歌声で、しだいに周りを魅了してゆく。

彼女の周りの男性たち・・それぞれの魅力で魅せてくれましたね。
みなさん、軍服が似合うこと!!
夫となったクローリー、スリムで背が高くって(ちょっと狩人のお兄ちゃん似?笑)黒髪ともみあげが素敵。戦争に行く前の二人のシーンは、愛情溢れて素敵なシーンでしたよね。
危ない魅力をやらせたら、やっぱりハマるリス・マイヤーズ。やな奴なんだけど気になるんですよね。
そしてベッキーの親友アミーリアに献身的なウィリアム。
彼は年齢とともに風貌も変わっていって、なんだかどんどんと素敵になっていくようでしたよ。一途な男性は好きですよ〜。ピアノのシーンでは「彼だよーー!!」ってこっちが叫びたいくらいでしたよ。
そしてガブリエル・バーン。ステイン侯爵。実は最初の幼いベッキーとの出会いのシーンが好きで、ちょっとロマンティックな風を想像してたので、ああいう風になったの残念でしたけどね〜。やはり、恐さが違いますよね。重圧と風貌。

悪女とは思えないベッキー、でもあまりにも望みすぎて自分のまわりにあるものの大切さが見えなくなっていったのは悲しい。友達への思い、そして夫への思い、いつだって彼女は愛情を軽んじてはいなかったはずなのに・・。

彼女とはまた違う道を歩むことになった親友アミーリアの様子も、対照的に、印象的に挟まれるんだけど・・もっとみせて欲しかった気もするし。しかし、あの男の血を間違いなく引いているあの息子、そしてまた顔立ちまでも!!

ラストシーン、ええ〜〜、ここで終わるん?それでいいんかい〜!!と。
実はDVDの特典にもうひとつのエンディングがあります。
全く対照的な、全然違う、こちらのエンディングでは、しっとりと愛と虚栄について語られていて心を打つラストです。
なぜに本編の方が採用されたのでしょうね?このラストだと思わず邦題の「悪女」も・・しようがないか・・と(苦笑)

原作をぜひ読んでみたい。ふたりの女性の生き様、もっとじっくりと見れるかな・・と。

リース・ウィザースプーンの時代ものは初めてでしたけど、意志の強さ、(決して美人ではないと思うけど)ひきつける魅力がありますよね。
鏡に向かって髪をかきあげるしぐさ、あの笑みはみごとでした。



2007年01月03日(水) 「大脱走」さて・・何回目だろう?

1963年アメリカ 監督 ジョン・スタージェス
キャスト スティーブ・マックィーン リチャード・アッテンボロー チャールズ・ブロンソン ジェームズ・コバーン デヴィッド・マッカラム ジェームズ・ガーナー ドナルド・プリーゼンス ジェームズ・ドナルド

新春特別記念でWOWOWで「大脱走」が放映されている。
未見の息子が観ている横で、ちょっと覗こう・・くらいの気持ちで見ていたのに、結局最初から最後まで3時間すべてのシーンを固唾を飲んで見てしまうことになった。
たぶん、もう4回は観てると思うのに・・・やっぱりこの映画はちょっと覗こう・・なんて映画では無いんだわ!

第2次世界大戦下、ドイツの第3捕虜収容所に集められた、いずれ劣らぬ脱走常習者の連合軍兵士たち。
着いた早々の脱走劇から、所長と彼らの見張り役イギリス軍将校のラムゼイ大佐のやりとり、このあたりからすでに目が離せない。

“ビッグX”ことバートレットも登場し、なんとも大胆な脱走計画が始まると、一人一人がその役割を見事に果たしてゆく様子、団結力、にどんどんと気持ちが高揚してくるし、甘くないドイツ軍兵士にはまたハラハラドキドキの連続。

そしてそんな彼らと1線を引いて単独で脱走を試みるアメリカ人兵士“独房王”ヒルツの根性溢れる脱走劇は何度見ても勇気が湧いてくる。

Tea&Cinemaで紹介した大好きな二人コリンとヘンドリー(彼の調達能力の見事さ!)も見逃がせないし、トンネル王ダニーとウィリーももちろん!

脱出後のそれぞれの様子にはいつも心臓がぎゅ・・と締め付けられるようでなんとも苦しくなるくらい緊張するけれど、そんな中、やっぱりヒルツは爽快で力強い存在。実話だから、もちろん、最後にはとても悲しい出来事もあったりするのだけれど、決してそれだけで終わらせない、そのバランスが上手いと思う。
バランスといえば、独立記念日のあのぐい!!とやっちゃうあの楽しいシーン。そのあとに悲劇が待っているだけに、これもとても印象的なんですよね。

青い空と緑の中、空に向かって飛んでゆく、マックィーンのバイクシーンは何度見ても名シーンだと思う。
個人的には自転車でひとり悠々逃げてるように見える(?)J・コバーンも魅力的!

独房に響く(壁に向かって投げる)ボールの音がまだ耳に響いているような気がする。諦めない、屈しない、不屈の精神の表れ。
そしてあの印象的な音楽!!何度聞いてもいいですね。

個性溢れる素晴らしいキャストたちの豪華な共演も嬉しい、決して色あせない傑作だと思う。



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