瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2004年05月28日(金) 「ケリーザギャング」

2002オーストラリア 監督グレゴール・ジョーダン
キャスト ヒース・レジャー オーランド・ブルーム ナオミ・ワッツ ジェフリー・ラッシュ

ネッド・ケリーってオーストラリアでは語り継がれる永遠のヒーローみたいになってるのですね。かってイギリスの植民地であって流刑地とされていた地の開拓時代の反逆のヒーロー。
知りませんでしたけど、映画もかなりたくさん作られてるみたいで(ミック・ジャガーがネッドを演じている映画があるとか)しかもシドニーオリンピックの時のあの鉄火面のような、あのキャラクターたちは、あれはネッドケリーだったのねえ。あの時はこれ何?って思ったんですけど。

少年時代はおぼれた子どもを助けヒーローだったネッド。そんな彼が馬泥棒の冤罪を着せられ、やがては警察との確執から追われる身となって・・・

自分たちの暮らしや家族を守ろうとしたネッドが・・・争いから思わず警官を撃ってしまうシーン。「死にたくない」という警官に「すまない、すまない・・」とかけよるシーンがとても印象的でした。銀行強盗をして得たお金を貧しい友人や仲間に配る彼・・これは戦争だ・・って言いながらもどこか、なにかやるせない、こんなはずではなかった・こんな生き方をするはずでは・・という切ない目をしたネッドを演じるヒースくん、いいよね。弟と父親について話すシーンも好きだわ。

一方、ネッドの片腕ジョー・バーン役のオーリィ!!
謎めいてるよねえ。中国語なんかもしゃべって、なんだか育ちも良さそうだし、字も書けるし、女性にももてる(あ、これは関係ないか・・)演じるオーリィ、なんか楽しそうで。今までで一番のはまり役かも。
静かな目線とか、きゅっと結んだ口元とか。すごく印象的な顔するんですよね。最高なのが銀行を襲うシーンで、頭取の奥さん(かなり気が強い)にネッドがいい返されたところの彼の顔ね!!
「一本とられたじゃないか・・ネッド」みたいににやっって笑うんだけど。この顔がとってもいいのですよ。何度巻き戻したことか(爆)
そのあとの奥さんとのシーンもね。「ハロー」は可愛いし。やたらにやにやした顔も・・自分の魅力を分かってるようで・・ニクイよねえ!!

アーロンは・・切なかった。彼もすごくいい味だしてて。悲しいわ、あそこはね。
そこまでしてネッドについてくジョー。うう〜ん、ここがね、よく分からないのですよね。あまり二人に友情みたいなものが感じられなかったので・・。むしろアーロンとの方がね・・感じられたんですけど。
ジョー・バーンってどんな人物なんだろう、なんでネッドの一味になってるんだろう・・ってとてもとても興味を湧かせるキャラですよね。
(一応、調べたところによると、彼は裕福な牧場主の息子で教育も受けていたらしい。アヘンで身を持ち崩したとか・・当時の警官の話では、彼は詩人のようであった・・っていうお話もありましたわ)

最後は・・実話ですから・・仕方ないですよね。悲しいけど。
おぼれた少年を助けた時にもらった・・あれ、なんていうんですかね、帯みたいなの。あれを取り上げられるところが・・。あの時のネッドの目が・・。

ま、とにかく、ひげもじゃのヒースとオーリィ、必見ですよん。

あ、そうそうそれと、お話の中にいろいろな生き物たちの姿が映し出されるのですけどね。ワシ(?)とか蛇とか。大自然の中の動物たち・・それがなんかちょっと詩的な感じでなかなか良いのですよ〜。



2004年05月27日(木) 「トロイ」めずらしく女優さんのおはなし など・・

「トロイ」の2回目行ったのです。
でね・・1回目の感想読み返したらまあ!!女優さんたちについて全然触れてませんじゃないですかっ!!
私としたことが〜(ってもしや、いつものことでは・・汗)

で、今回はちょっぴり書いちゃいます。
「トロイ」に登場する女性たち・・って少ないのですよね。その他大勢の人を除いたら、あら!4人ですよね。
ヘレンとアンドロマケとブリセウスとテティス。この中でアキレスのお母さんである女神テティスは1シーンだけの登場でしたから(ジュリー・クリスティー懐かしい〜)ほとんど3人ですよね。
ヘレンは思ったより登場シーンが少なかったから演じるのも難しかったんじゃないかしらね。なぜパリスを選んだのか・・彼女の孤独感とかも。出会いのシーンとか欲しかったな。惹かれる過程とか。泣いてる顔が多かったものね・・。
でもヘクトルがアキレスとの戦いに出てゆくのを見送る彼女の顔は印象的だったわ。
アンドロマケは個人的に好きです(笑)大人の女性。良妻賢母なんだろうねえ。あのヘクトルに愛される女性だものねえ・・羨ましい(笑)
ブルセウス・・美人じゃないけど時々とても可愛く見える(失礼かな?)気の強さが良いよね。でもヘレンとパリスと一緒でこちらもなんでおたがい惹かれあうのか・・もっとじっくり観たかったんだけど。
3人の美女かぁ・・なんとなく、パリスの審判の3人の女神たちを思い出しますよ。私を選んで〜!!とパリスを誘惑する女神たち。
スクリーンの中の3人の美女たちも、それぞれの魅力で私たちを誘惑してるようですよねぇ。


あ、このあとちょっとネタバレになるかも・・・観てない方はご注意ね。





さて、さて。
2回目観たらますますヘクトルはカッコよかったわ。アキレスもアウトサイダーぶりが素敵。
で、まあ!!わがパリス王子ですけど(笑)あの情けない対決シーン。あぁ・・あれ冷静に見るとほんと恥だよねえ。あんなに大勢見てるんだよ!!
しかも自分が言い出しといてねえ。
でもねえ・・やっぱりあそこ好きだわ。ヘレンとのシーンの彼より、なんか生き生きしてる(?)恥かいても、名誉など失っても・・ただただ死にたくない・・って。戦ったことなんかなかったんでしょ、人を殺したことも。勢いで言い出したものの・・いざ自分の死を目前にしたらね・・王子としてのプライドより恐怖でいっぱいになっちゃった・・ってねえ。
ちゃんと剣は拾いに行くし、最後は頑張っちゃう王子だけど。
これがもっと原作よりだとどうなってるんだろうか・・想像すると。


対決にも応じずにヘレンのもとに逃げ帰る
(いざという時になったら、美の女神がついてるものね、彼には)
戦闘には参加せずにヘレンの持ってきた財宝でジゴロのようになってる・・
で、ヘレンに愛想つかされ、お互い喧嘩がたえない。


あぁ・・・これじゃあねえ・・・
あまりにあまりだわねえ。愛はどこに〜?だよねえ。
あ、でももっともっと徹底的に嫌なパリスも・・見たかったりするんだけど・・・駄目かなあ。

そうそう、なんて嫌な役!なんて声も聞こえるパリスくんですが、一緒に見に行ったうちの娘にはこれが好評。
昔からアンチヒーロー好きな彼女、レゴラスもウィル君も「いい子」すぎると敬遠されてましたが、パリスは良かった!!って(苦笑)
みんながみんなカッコよい戦士じゃつまんない〜っとおっしゃっておりました(笑)でも弟にしたら苦労するから嫌だわ・・とも。
なので、今我が家ではお兄ちゃんの足元にすがるパリスごっこがはやってたりします〜。



2004年05月18日(火) 「月曜日に乾杯」

2001年 フランス=スペイン 監督 オタール・イオセリアーニ 
キャスト ジャック・ビドゥ アンヌ・クランツ=タラナフスキー ナルダ・ブランシェ

朝、目覚ましがなる。
いつものように目覚めて、車に乗り、バスに乗り換え、工場に着く。
単調な仕事の最中、好きなタバコも吸えない。
仕事を終えて家に帰る・・妻とはこれといって会話もなく、息子たちは自分たちのことに精一杯だ・・
そんな毎日の繰り返し・・ある朝、ヴァンサンは工場に向かうのをやめた・・・・

喋らないねえ・・・いつになったら喋るんだろう。
始まってから13分・・・ヴァンサンが発した言葉は「あぁ」だけだったよー。
でも喋らないヴァンサン!行動はしましたね。
ふらっと、本当にふらっと出かけちゃいました。
ある朝、職場には行かず父親の元へ。そして父親に旅を勧められそのままヴェニスへ。もちろん家族は知りません。
ヴェニスへ行っても是といって観光名所をめぐるわけじゃないのね。父親の友人には会いに行くけど、あとはその辺の人と友達になっていろいろぶらぶら、まさにぶらぶらするのです。
その辺の人も普通っぽいけど、ちょっと変わったところもあってね。
時間はゆっくり、淡々とね・・流れてゆくわけです。
知らない人と喋り、家に泊めてもらったりして。その人の友達とも交じったり。まあ、特になにをする、何をしに来た・・って感じでないところがね、らしいとか。
「これが見せたい」って言われて友達になった人と一緒に屋根に登ってヴェニスの景色を観たりね。ふんわりというか、こくこく・・眠たくなるくらいの(汗)ペースでお話は進んでいくんだわね。

まさに「地味映画推進委員会」推奨映画かな(笑)

ふらっと出かけて、またふらっと帰ってきたヴァンサン。こういう旅に出れたら羨ましいよね〜。憂鬱な月曜日。私もふらっとイギリス行ってきま〜っす。探さないで下さい(笑)

旅先からの葉書!!破り捨ててた奥さんだったけど・・帰ってきたら何にも言わずに普通に話してたりするのがなんとも言えないけど。
でも翌日の朝は少し違ったよ、いつもと。
車を洗ったり、お見送りまであったりしたもの。なんとか帰ってきた主人だものね・・彼女も危機感覚えたのかしらねえ。

人生の中の、ちょっとした息抜き。してみたいものですねえー。

大きい、すっごく大きいカフェオレボウルみたいなの、出てくるのですよ。コーヒー飲んでるのかな。ちょっと楽しそう。



2004年05月17日(月) 「トロイ」

2004年アメリカ 監督ウォクフガング・ピーターゼン
キャスト ブラッド・ピット エリック・バナ オーランド・ブルーム
ダイアン・クルーガー ブライアン・コックス ショーン・ビーン

神々の時代、ゼウスやアポロンやアフロディテー。
あの有名なパリスの審判やトロイの木馬のお話。
伝説とロマンに溢れた数々の物語には胸躍らせたものでしたから!どんな風に映画化されてるのか、それはそれは楽しみだったのでした。
まさかでも神々をひっぱりだすわけにはいかないでしょうから、お話は人間たち・・・ギリシャの国々の勇者たちの生き様を描いて見せていましたね。
3000年前のことでも、そこはやはり愛し合ったり、戦ったり。今の時代の私たちに通じるものがあるわけで。キャラクターたちの魅力にはたっぷり浸れたわけですけど、その分、神々の時代の壮大なロマンを感じさせてくれるシーンが少ないって気がしたのが残念でした。
もう少し、トロイの町の様子とか(ヘクトルとパリスが帰ってきたパレードのシーン短いね)木馬のシーンとか長く見せて欲しかったな。
ただ神々は登場しませんでしたけど、トロイの町の人々の神々への絶対的な信服ぶりとか、そこここに神の存在をしめすかのようなシーンが登場するのが面白かったです。あの木馬だって、神への献上物と信じたからこそ!!のことだったのですからねえ。

登場する伝説の勇者たちの存在はやっぱり素敵でしたね。
アキレス!
ブラピは、彼を普通のヒーローにはしたくなかったのでしょうねえ。まあ・・あんなにダークな面とか見せたりして、一歩間違えば反感買いそうなヒーローなのですけど、生まれた時から戦士だった自分を持て余しているかのような・・そんなキャラを魅力的に見せているのはさすがでしょうか。そしてなにより強いですものねえ。あの肉体!!いやぁ、凄い。戦いぶりも凄いですものね。
ヘクトル!!
彼はこの映画の中で一番好感もたれる役なのでは!!トロイを思い、妻と息子を愛してねぇ。苦労してるのですよ、お兄ちゃん。お父さんは賢い王様ですけど神頼みなところがあって現実的な戦闘には疎いし、弟は・・・あれですもんねえ。でも二人をとても愛してるからひとり苦労してるわけです。
アキレスがいても、オデッセウスがいても、しっかり者のお兄ちゃん王子とダメダメだめっぷり炸裂の弟王子のトロイ側に気持ちはついちゃうわけで。
「For Troy!!」になっちゃうわけなのです。
アキレスとの一騎打ちに向かう彼には・・もう涙でそうでしたよ。二人の戦うシーンは迫力ありました。楯とか、音がするのですよね!!
でも結果が・・どうなるか知ってるだけにねえ・・悲しくって。しかもここだけは伝説のままのあのむごいシーンまでありました・・・・ううう。
トロイ王が彼を迎えにくるシーンは感動的でした。ピーター・オトゥールいまだに素敵だわ。
そしてパリス!!
生まれた時にトロイを滅ぼすと言われた王子。美の女神に愛された絶世の美貌の持ち主ですよ!!若くて、周りが全然見えて無くって、弱虫で卑怯なのよぉー。しっかりもののお兄ちゃんに守られて好きなようにやってきたのねえ。でもプリンスの気品と輝きがあるもんだからねえ・・お父さんもお兄ちゃんも絶対溺愛してるよね。あぁ・・なんかオーリィぴったりだった〜。
ヘレンとのラブシーンも良いですけど、あの情けない対決シーンが印象的だったわ。目が泳いでるし、どもってるのですよ・・あげくにあの姿ですもんー。でも後半は頑張ったのね・・ヘタレなままではダメなのね・・私はあのままでも良かったですけどねえ(ハハ・・どんどんと感想が怪しくなってくる〜汗)

ショーン・ビーンのオデッセウスは意外と出番多くて・・嬉しかったわ。策士で渋〜い役どころなのです。でもちょっぴり恨んじゃうかな・・木馬はね。

まだまだ書きたいこといっぱいですけど、まあ、とりあえず今日はここまで。2回目行ったらまた書き足します(行く気まんまん)今度はもっと衣装とか、鎧とかしっかり見てこよう〜っと。トロイの王族の衣装、素敵だったな。あと髪飾りとか。

あ、最後に音楽がねえ・・うう〜ん、いまひとつかな。
全然残らなかったのですよ・・記憶に。



2004年05月10日(月) 「ブルースオールマイティ」

2003年アメリカ 監督 トム・シャドヤック
キャスト ジム・キャリー モーガン・フリーマン ジェニファー・アニストン

神様に職務怠慢だ!って怒ってますけど〜。いやでもね・・ブルースの不幸は・・それほどでもないよねえ。そりゃああの同僚は嫌なヤツだわよ、ブルースのセリフを盗ったりして。でもブルースには彼を思ってくれる恋人がいるんだし。
車の事故だって・・あれは自分が悪いよね・・・ってことで最初はちょっとあのノリについていけなかったの。
でも、やっぱりほら!!神様が登場して彼に神様をやってみなさい・・って言ってね。どんなことやるんだろう〜ってなんだか楽しくなってくるよね。で、最初にやることが・・コーヒーでモーゼ(?)やってるんだものーー!!
ほかにやることないんかい!!
恋人との夜をロマンチックにするために月をひっぱるのは可笑しいよね。まあ・・私ももし!もしよ!!あんな力を与えられたら。ちょっと最初は自分のために使ってみたりしたいよね(笑)ジョニーとオーリィに会いに行ったりね!!そうそう、スタイルも良くしちゃう!!(爆)

でも、神様ももちろん大変なわけで。(神様メールは面白いけど〜)
ブルースは大切なものを見失ってしまうし。
最後に彼が本物の神様にするお願い・・はほろりときますよね。自分のためではなくて、誰かのために・・そのひとの本当の幸せを願う・・。
そんな気持ちが大切なのねえ(そういうのって・・忘れかけてるわぁ・・汗)

あぁ・・でもブルース、面白いけど。動きとか可笑しくってね。
でも彼が恋人だったら絶対疲れちゃいそうですよぉ〜。



2004年05月09日(日) 「クロコダイルの涙」

1998年イギリス 監督レオン・ポーチ
キャスト ジュード・ロウ エリナ・レーヴェンゾーン ナイジェル・ダヴェンポート ケリー・フォックス

レンタルビデオ店で物色している時、レビューを読んで「おわ!!これは観たい」と思わせるものに時々出会いますよね。これは、そんな中のひとつ。
「恋する女性の血を吸わないと生きていけない美貌の青年、しかし彼が本当の愛を知った時・・・」なんて書かれていたら!!即ゲットしてきまいたよぉ(笑)
しかも美貌の青年グリルシェ(ブルガリア系って設定なのも面白いですよね)は、ジュード・ロウなのですからね。
彼はね、何といっても、誰が見ても絶対絶対美しいのです!!好みとかそういう問題ではなくて、正真正銘美しい青年だわよねえ。
なので、この映画でも彼は見事に美しくて。しかも物憂げで、ミステリアスで、秘密めいてて・・とくれば!!あぁ・・雰囲気もね、なんともいい感じなのですわ。

血を吸う・・って吸血鬼なのですかね?そういう説明とかは全然無いのですけど。でもなにか信じられるって感じで。しかも何か結晶が出るのですよ、血を吸ったあと。それは吸われた女性の感情が結晶化されたものらしいのですよ。
彼を愛した女性たち・・・でも死を前にした彼女たちの感情は、やっぱり失望とか絶望とか・・で。なので、彼は自分を完全に愛する女性の血が欲しいと願っているわけで・・そうすれば忌まわしいその体から逃れられると信じていて。
どうでしょうねえ・・・その人のためなら自分の命も投げ出して愛を捧げることが出来るものでしょうか・・そのときが来たら恐怖や絶望が愛を上回ってしまうものかもしれませんよね。
ジュード・ロウの悲しみを秘めた瞳に負けて、思わず「いや、出来るね」などと思ってしまったりするのですけどねえ・・(製作者の思うツボに見事にはまってるね、私)

彼が愛することになる女性役のエリナ・レーヴェンゾーンさん、ちょっと雰囲気がオリビア・ハッセーに似てる東洋風な雰囲気の方でね。ジュードと対比でなかなか良いのですよね。
あと、グリルシェをつける警部さん、彼とのからみも私は好きだなあ。警部の十字架をグリルシェが取り戻すエピソードも面白いわね、吸血鬼が十字架を持つのですからね。彼にとっては十字架もにんにくも・・タブーは無いんだわね。

最後は・・・どうだろう。結局グリルシェは思い直したわけかな?彼女を外に行かせてまた用意してたわけなの?あれは。
んん〜。彼女もどうなんだろうなあ・・
ちょっとそのあたりは、よく分からないけれど。まあ、雰囲気ですからね。良いのではないかと(なにせ、雰囲気に弱い私ですから・・)

そうそう原題は「クロコダイルの分別」なのですが、西欧ではワニは獲物を捕らえる時に涙を流すと信じられているとか・・
映画でもそういうシーンがあるのですよぉ。



2004年05月08日(土) 「告発」

1995年アメリカ 監督 マーク・ロッコ
キャスト クリスチャン・スレーター ケヴィン・ベーコン ゲイリー・オールドマン エンベス・ディヴィッツ ウィリアム・H・メイシー 

1930年代後半、アルカトラズ刑務所で実際に起こったお話をもとにしています。
少年時代、餓えのあまり5ドルを盗んだヘンリー・ヤング。その後アルカトラズ刑務所に送られた彼は脱走後の見せしめとして、過酷な体罰をあたえられます。
延々と続く牢獄の毎日・・・一変の光も差さない地下牢からやっと出された彼は食堂で裏切り者の囚人を襲ってしまうのでした・・・
彼を弁護するのは、弁護士になって初めて事件を担当する若き弁護士ジム。ジムの熱意にもかかわらずヘンリーにはまったく自分を救おうとする意志が見えなかった・・・

地下牢が凄い・・真っ暗。一筋の光も見えない・・あんなところに何ヶ月も・・ず〜っと入れられて。出して貰えたと思ったらまた入れられて・・いったい彼が何をしたというんだろう。ものすごくガリガリに痩せて・・体罰のせいでまっすぐに歩けないヘンリーを演じるケヴィン・ベーコンの姿に鳥肌が立ちそうでした。
熱心に弁護しようとしても彼には助かりたい気持ちが全くなくって・・。でもふとしたこと・・ヘンリーが気にする野球の話題から二人の心がちょっとづつ・・ほんの少しずつ・・お互いを思うようになって。でもそれは本当に少しずつ・・・ヘンリーの心はあまりにも閉ざされているから。

なんとか、ヘンリーを救えそうな光が見えてきたと思った矢先、ヘンリーが言いますね。「あそこに戻るくらいなら死刑になるほうがましだ」
たしかに、たしかにそうかもしれない・・って思いました。でも・・でも。
最後にジムはヘンリーに自分で決めるようにいいます・・このあたりがね・・もう観ていられないのですよぉー。

ヘンリーが子どもの頃兄の財布から5ドル盗んだことがある・・と告白したジムに「君と僕とどこが違う?」っていうところ。忘れられないわ。
何が彼の人生をここまで過酷にしたのか・・ジムはそれを告発しますね。

クリスチャン・スレーターも情熱を持って弁護する弁護士役を好演してるし、冷血な副所長役のゲイリー・オールドマン!もうううー、なんて憎らしいのぉーー。上手すぎる〜。

最後まで目が離せません。心にずしっと響いてくる映画でした。ヘンリーのラストシーンのあの目の光。強い意志をもった眼差し。ビクトリーの意味が重くのしかかりますね〜。

この映画を観ている時息子が一緒にいたのですが、常に私が借りてくる映画を妖しい映画・・と思っている彼(まあ・・彼がいるときに連続で観た映画が「ゴッドアンドモンスター」と「プリシラ」だったからねえ・・汗)。めずらしく身を乗り出して観ていました。リアリストの彼、「これは良かったね」ですって!
ほぅ・・・ちょっと母親の信頼度UPかな〜(笑)


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