2005年11月30日(水)  私の枯葉 第3節。
 
こんばんは。この日記書いてる男の恋人です。交際2年とちょっとです。まだ学生です。コンピュータの専門学生です。彼の愛の囁きにすごく弱いけどコンピュータには滅法強いです。朝から晩までコンピュータと格闘しております。コンピュータのことなら何でもござれでございます。
 
私の彼は文学ばかりして自己陶酔に拘泥しながら日々を送っておりますので、コンピュータに関してはずぶの素人です。門外漢とうしろうです。「だからそこで右クリックするのよ!」と、私がちょっと怒った口調で言うと、「あ、あれ、右ってどっちだっけ?」と、こんなレベルでパニックになる馬鹿な男です。だから彼がコンピュータに向かっている時は、様々な場面で私がレクチャーしなくてはいけないのです。私なしでは生きていけない憐れな男なのです。短足だし。
 
先日、そんな彼が泣きそうな声で電話してきました。彼が泣きそうな声で電話をしてきた時は、コンピュータで理解不能な事態に遭遇してパニックに陥ったか糞をもらしたかのどちらかに決まっています。
 
「パソコンのインターネットのホームページのサイトのページを印刷したいんだけど、文字と図形だけ印刷されて背景が印刷できないんだ。助けておくれよ。僕ぁ背景も印刷したいんだ。うぇ、うぇ、ひっく」
 
「パソコンのインターネットのホームページのサイト」という馬鹿な言いまわしに、コンピュータ専門家の私はイライラしてしまいますが、ろくにパソコンも操れないくせに背景まで印刷したいという高望み。叶うわけがありません。だいたい、サイトというのはおおむねHTMLで構成されていて、印刷する時は背景を必然的に消すように設定されているのです。私専門だから知ってるんです。学校で習ったんです。サイトの背景は印刷できないって。と、言うことを彼に教えてあげました。彼が抱いているパソコンへの万能感というものを少し訂正させる意味を込めて。コンピュータだからって何でもできるわけじゃない。なのに彼ときたら!
 
「えとね、実はね、IEのメニューの『ツール』→『インターネットオプション』→『詳細設定』タブをクリックしてね、 『設定』ってやつの『印刷』の『背景の色とイメージを印刷する』にチェックを入れてOKボタンをクリックすると背景も印刷できるんだよ。へへへ。サイトはね、背景もね……印刷できるんだよ!」
 
私のプライドはずたずたに引き裂かれました。彼は私の答えを予想して、彼なりに調べてサイトの背景を印刷する方法を取得していたのです。なんというひどい仕打ち。私が何をしたというのでしょうか。っていうかサイトの背景って印刷できたのですね。私初めて知りました。迂闊でした。それがまた悔しくて涙が止まりませんでした。
 
「僕が何も知らないと、そして君が何もかも知っていると思ったら……大間違いだよ!」
 
何度も言いますが私が何をしたというのでしょうか。齢が八つも離れている恋人を陥れて何が楽しいのでしょうか。悔しくて悔しくて、そういう粋な悪戯をするところが彼らしくて好きなようで嫌いなようで、やっぱり好きで好きで本当は大嫌いです。もうすぐ私達が知り合った十二月が訪れようとしています。愛する二人、今夜も二人でせめぎ合い。静かな夜です。ではまた。
 
2005年11月29日(火)  ビタミンLOVE!
 
パソコンテレビ「Gyao」をご存知だろうか。ドラマ、スポーツ、ニュースにバラエティまで、随意の時間に好きな番組を視聴できるという、僕のようなちょー不規則な生活を送っている者にはちょー重宝するものでちょー毎日視聴している。

そして僕もまぁ男なので、グラビア番組なども時々視聴したりするのだが、ちょ、ちょっと待ってこの子可愛すぎる。なんなんだこのキュートっぷりは。わ、笑った。と、溶けそう。このコが微笑んだだけで僕は溶けそうになる。いったいこの度が過ぎた可愛さを持ったグラビアアイドルは一体誰なんだと思っていたらやっぱり小倉優子であって、グラビア番組を視聴すると前述したが、実は小倉優子しか視聴していないのであって、他のグラビアアイドルがどんな悩殺ポーズを取って、煩悩フェロモンを発散させたとしても僕は全く興味がない。
 
なぜかというと小倉優子が可愛過ぎるのであって、あの声あの仕草が演技だとしても、だいたい人間ってのは多からず少なからず何かしらの演技をして生きているのであって、「小倉優子って実は演技してんだよー」と、オレがその演技を見抜いたみたいな顔をして言う奴がいるが、そんな奴はこりん星でココアの海に沈められて死ねばいいと思っている。
 
でも、時々小倉優子の顔と僕の彼女の顔がリンクして、顔はリンクしているんだけど、ああ、彼女の体もゆうこりんみたいだったら僕はもっと幸せになれるのになぁと何気に彼女に喧嘩を売って今日の日記はおしまい。
 
2005年11月28日(月)  朝とウヰスキー。
 
このところ病院の仕事が忙しく、家に帰ってソファーで一息吐いていると、それがそのまま寝息となって目が覚めるとだいたい午前1時。あー、シャワー浴びんといかんなぁ。と、ノロノロ立ち上がってシャワーを浴びてベッドに入って舐めるようにウィスキーを飲んでいるともう午前3時。
 
あちゃぁ、もうすぐ朝じゃないか仕事じゃないか。と、あと一杯くらい飲みたいけど、我慢して「おやすみ○○ちゃん!」と、僕は昔から布団を頭までかぶると同時に恋人におやすみの挨拶をするという中学生のようなことをやっているが、これを言わないと眠れない。わけないと思うけど癖だからしょうがない。恋人におやすみの挨拶を済ませて目を閉じて目を開けるともう午前7時。
 
あれ、ついさっき寝たはずなんだけどな。でももう4時間経ってる。おかしいなおかしいな。これはきっと夢であるな。夢に違いないのであるな。そうであるな母上さま。夕べ西のこずえに輝く光、星一つ、見つけました。くじけませんよ男の子です。僕は寝ますよ。それではまたお便りします。母上さま。一休。
 
2005年11月27日(日)  私の枯葉 第2節。
 
こんばんは私です。この日記書いている人の彼女です。先日は私の名前を騙って空き放題書きやがった彼を名誉毀損で訴えたいところですが、恋仲にあると訴訟を起こすことができないと民法に書いてあると彼がプレステしながら言っていたので、今回は彼よりも法を呪うことにしました。
 
なぜ私がこの日記を書くことが可能かというと、私は彼の彼女でありながら、「歪み冷奴」ならびに「月刊男心」のデザインも担当していて、自由にログインができるのです。今回は彼に黙って不正ログインしていますが、他人のID・パスワードを使用してアクセスコントロールをすると、不正アクセス禁止法によって罰せられます。でも恋仲にあると訴訟を起こすことができないと民法に書いてあると彼が言っていたので大丈夫です。
 
彼はこの日記に書いている通り、文章でしか自分の思いを吐き出せない憐れな男ですので、本当に私のことを愛していてくれるのか、もしかして恋に恋しているだけなのか、恋に恋することに恋しているだけなのか、時々わからなくなることがありますが、私を愛してくれている情況を客観的に考察する彼を否定する私のことを愛してくれているんだろうというのが私の見解です。世の中には愛と酸素があれば生きていけるのですから。愛する二人、今夜も二人でちーぱっぱ。静かな夜です。ではまた。
 
2005年11月26日(土)  馬鹿な部分。
 
僕のトイレ本の定義は、大して真剣に読まなくてもいいもので、読書の中断が容易にできて、読了後、廃棄しても構わないものであるが、最近、コンビニで500円で買える雑学本や心理学の本が一段落がとても短くてトイレ本に最適でるので、この500円シリーズが力むことしかやることがない排泄の時間を非常に有意義にしてくれている。
 
ここ数ヶ月で読んだ本は、「雑学大学」「しぐさの心理学」「日本語の大疑問」などであり、現在読んでいる本は「理系の話が面白いほどわかる!」という本で、これがまた全然面白くなくて楽しいはずの排泄時間がちょっと憂鬱な時間と化している。
 
というのも、例えば「雑学大学」では、「あの水戸黄門様は、実は若い頃グレていた!」「東京ドーム○個分は山盛り? すり切り?」等、どうでもよすぎて逆に気になるようなタイトルが並んでいて、「しぐさの不思議」では、「このしぐさをしたら嘘をついている証拠!」など日常生活に役に立ちそうで、役に立ちそうな時はすっかり忘れているようなことが書いてあって結構面白い。
 
しかし、現在読んでいる「理系の話が面白いほどよくわかる!」という本は、「ヘクトパスカルって要するに何?」「ワットとアンペアとボルトはどういう関係?」と、まぁタイトルが理系と謳ってるだけあって理系の話ばかりで、根っからの文系の僕は全く興味が湧かなくて糞すら出ない。
 
「なぜ僕は生きているんだろう。どこから来てどこに行くんだろう」と、何とでも言える問題については真剣に考えるのだが、「ガラスはどうして透明なのか?」という問いには、どうして透明って、ガラスだから透明なんだろうと、真剣に考えたことがない。
 
世の中は未知のもので溢れすぎているようで、意外とほとんどのことが解明されてて科学的に説明できると思うんだけど、科学とは夢を追うものじゃなくて夢を終わらせるものである。。だから僕の中の馬鹿の部分は、このままずっと馬鹿なままでもいいと思うんですよ僕は俺は。
 
2005年11月25日(金)  私の枯葉。
 
こんにちは。はじめまして。この日記書いてる人の彼女です。まだ学生です。今日テストでした。彼は仕事でした。この日記毎日楽しみにしてるのに、彼は洗濯物もたたまずにプレステばかりしているので、たまには日記書いてよと言ったら「お前が書けよブス」とひどいことを言われたので、涙で画面が滲んで見えますが、こうして不特定多数の読者さん達に、日記には決して書かない彼のひどい所業を書き連ねていこうと思います。
 
まず彼は、この日記のキャラクター設定なのかどうなのかわかりませんが、非常に好い加減でだらしない男のような雰囲気を醸し出していますが、実際はものすごく几帳面で、この前なんて私がソファーの上にちょっとオレンジジュースをこぼしただけで、一瞬にして顔色が変わり「お前コレどーすんの? どーやって洗うの? 帰れよ」と、ジュースをこぼした場所をティッシュで目にも止まらぬ速さで叩きながら冷たく呟きました。そういう時の彼は本当に怖いです。
 
彼はまだ私の後ろでプレステやってます。「うぜーよバカ」とか「死ねよダニ」とか汚い言葉ばかり吐いていますが、現実世界ではただただ気が小さいばかりでゴキブリが出ると私を置いて近所のコンビニにタバコを買いに行くという名目で逃げ出します。
 
あ、今も言いましたが彼は「あー、お風呂入ろう」というセリフを毎日100回くらい言ってから101回目でようやく重い腰を上げます。こういうのが彼のウザいところです。「あー、お風呂入ろう」と決意表明した時点で、自分の中に存在する何らかの障壁をクリアしたとでも思っているのでしょう。そういうところが憐れです。
 
あと彼は、私に携帯メールなんて滅多に送らないのに、私より携帯メールを打つのが早いです。どうしてでしょう。と、あえて答えを出さない私も憐れです。憐れな二人、今夜も二人で目で会話。静かな夜です。ではまた。
 
2005年11月24日(木)  オレオレ感。
 
「たばこ税を一本あたり10円上げるべき」禁煙議連
 
超党派の議員でつくる禁煙推進議員連盟が22日、会合を開き、たばこ税を一本あたり10円程度、引き上げるべきだという決議を行いました。(Yahoo!ニュース)

だってさ。いいことじゃないか。今僕が吸ってるマイルドセブンライトは20本入りで270円だから、一本あたり10円値上がりすると470円。現在の経済状況と照らし合わせて、禁煙するか本数を減らすかどっちかの策を迫られるだろう。嫌だなぁ禁煙推進議員連盟。ムカつくなぁ超党派の議員。って超党派って何だよ。スーパーマンみたいな奴らの集いなのかしら。
 
で、その禁煙スーパーマン集団の一番偉い人、禁煙議連会長・綿貫前衆議院議長って人はこう言っている。
 
「私は30年間、たばこを吸ってきまして、ピースを100本吸っていました。毎日。やめまして30年。今ごろ、たばこを吸っていれば、もう死んでたんじゃないかなと思っています」「ぜひ、健康な日本を作るために、禁煙を広めていきたい」
 
まぁね、100歩譲って一本10円の値上がりを認めたとする。でもね、この一番偉い人のセリフが気に入らない。見て見てタバコやめたオレ! 禁煙してかけがえのない健康を手に入れたオレ! もう死んでたかもしれないオレ! すごいオレがすごいことしたからすごいオレをならってみんなも禁煙すればいいと思う! というオレオレ感がひしひしと伝わってくる。昔ヤンキーだったけど今は真面目に公務員してますっていう安っぽい自慢のような。この言葉を聞いて一生タバコなんかやめてやらないと誓ったオレ。
 
2005年11月23日(水)  死ぬまでにしたい10のこと。
 
「もし後3ヶ月の命と宣告されたら、『死ぬまでにしたい10のこと』は、何でしょうか?」
 
と、日記のコメントで、質問のリクエストがあったので答えます。余命あと3ヶ月で、やりたいこと。何しよっかな。とりあえず今、『ドラッグ・オン・ドラグーン』というプレステのゲームをやっているので、最低これはクリアしたい。あと、やっぱりお葬式がスムーズに運ぶように、打ち合わせをしておきたい。公共料金の支払いの停止も忘れちゃあいけない。
 
余命1ヶ月くらいで病院に入院するとしたら、先にマンションを解約しといた方がいいな。ということは、今部屋にある荷物を全部実家に送らなければいけない。んー、どうしよ。送らなくてもいいや。全部処分すれば。あと携帯の解約ね。もう死んでんのに基本料金ずっと引かれてたら死んでも死にきれない。
 
仕事のことも気に掛かる。主任業務を誰に引き継ぐか。こんな便利屋のような立場を誰が引き受けてくれるか。誰もやってくんないだろうな。職場のロッカーも掃除しなきゃ。主任のロッカーってこんなに汚かったのか! とか驚かれたくない。あと、インフルエンザの予防接種ね。今年のインフルエンザはすごいらしいから。
 
最後に親よりも誰よりも彼女にお礼言わなきゃね。これで10。合掌。
 
2005年11月22日(火)  全然大丈夫。
 
2年に渡って参加してきたweb文芸誌folioも10号を迎えて終了となり、創刊号から毎月短編小説を書いてきた「東京働女100」の連載も打ち切りとなって僕は自由になりました。文字の呪縛から解き放たれました。といってもまだまだ原稿の仕事はあるんだけど、少しは面持ちが軽くなりました。プレステ2は、ソフトをまったく読み込まなくなったけど、縦置きにすると呆気なく読み込むようになりました。というわけでこの数日間は毎晩プレステ三昧。廃人廃人。僕は廃人。月刊男心の更新以外、滅多にパソコンも起動させなくなって日記も昔ほど書かなくなってプレステばかりやっているけど、来年1月に精神保健福祉士の国家試験を迎えている。でも大丈夫。絶対合格する。まずは知識よりも自信をつけなきゃね。受かるという自信。世の中自信だけでどうにかなるもんだよ。受かる受かる。絶対受かる。なんというかちっとも勉強しちゃいないのに受かる自信だけはある。
 
2005年11月21日(月)  オレションボッタ。
 
また婦長に怒られた。僕がミスしたわけじゃなく、他の看護師がミスしたというのに僕怒られた。オレションボリした。オレションボッタ。オレションボッタ。と、「俺ションボリした」という言葉を「オレションボッタ」という言葉に換えて、脳内でオレションボッタ、オレションボッタと何度も唱えながらヘラヘラしていたら、「主任! ヘラヘラしてないであなたも何か言ったらどうなの!」と怒られてまたションボッタ。
 
看護師がミスをしたら、婦長ならびに主任がそのミスについて何らかの注意、警告を勧告しなければならない。でも主任はこの通り、まだまだ若造。他の看護師さん達は百選練磨のベテラン揃いである。年上だし。注意できるわけがない。と、思うのだけど、主任という立場上、どうしても怒らなければいけない時がある。でも僕はそんな時も頭の中はオレションボッタなんて訳のわからないことを言ったりしてヘラヘラしている。だいたい人の上に立つような器じゃないのに。ヒラに戻してほしいと以前からアピールしてるのに最近毎日オレションボッタ。
 
2005年11月20日(日)  書くことないので携帯バトン2。
 
数日前書いた携帯バトンとは質問内容が違うらしい。彼女が書いてる日記に書いてあって僕にも送ってとメールをしたら、「パーマあてたの。可愛い?」という文章と共に写メールが送られてきた。悲しいし可愛い。
 
問1.携帯の機種はなんですか?
auのなんか灰色のやつ。けっこう固い。カメラ機能とナビ機能と手垢がついてる。
 
問2.色は?
緑色。は彼女の携帯。やたらデカイ。ボーダフォンのやつ。ありゃ戦車だよ。
 
問3.ストラップ付けてますか?
妹は去年、東京土産と言ってギャグで鹿児島空港の売店で購入した桜島のストラップを今でも律儀につけているのを見て涙が出そうになった。
 
問3.本日の着信回数。
彼女と出版社。
 
問4.本日の受信回数。
彼女と歯医者。
 
問5.電話派? メール派?
私はノドから。
 
問6.着信音は何ですか?
彼女からの着信は「Oriental Wind」って宮沢りえが出てるお茶のCMのやつ。男性からの着信は「struggle for my pride」っていうオダギリジョーが出てるライフカードのCMのやつ。女性からの着信は「ALL NEED IS LOVE」ビートルズの歌。愛こそ全て。愛こそ全て。あとは職場もしくは婦長さん限定の着信で「レクイエム〜怒りの日」映画バトルロワイアルで流れるなんだか悲惨な曲。これ聞くと心臓止まりそうになる。質問残り4問。ではまた。
 
2005年11月19日(土)  解禁。
 
ボジョレー・ヌーボーが解禁になったと言われても大した感慨もない僕は夜な夜な発砲酒を飲んでいるのだが、仕事だからしょうがない。婦長さんに誘われてフランス料理屋。生のオペラを聞きながら馬鹿高い料理を食いながらボジョレー・ヌーボーを飲んで優雅な時を過ごしましょうというブルジョアな催しに、仕事だからしょうがない、行ってきました。
 
婦長さんと二人きりではなく、総婦長、他の病棟の婦長、事務長、そして院長までも出席するのだから、いくら今年のヌーボーはやたら美味いとウェイターが言っても、味わうこともできず、酔うこともできず、ただただヘラヘラ笑いながら、慣れないネクタイを締めながら、オマールエビのなんたらソースがけを食いながら、突然発狂したような声を挙げるオペラ歌手の歌声にビックリしてるのは、ヌーボーが解禁なんてしたからだ。
 
2005年11月18日(金)  書くことないので自己紹介バトン。
 
バトンの種類が365個あったら毎日ハッピーデイ! ハッピーデイ! とメガホンを持って叫ぶ大塚愛の気持ちがわかるわけがない。今日は自己紹介バトン。
 
問1.まずHNを教えて下さい。
歪。「わい」と読んでる人もいるし、「ゆがみ」と読んでる人もいる。どっちでもいい。昔みたいに物事に白黒をあんまりつけなくなった。
 
問2.HNの由来はなんですか?
苗字が吉見なので、頭文字とって「y」、で、漢字変換して「歪」。不正と書いて「歪」と読みますという格好つけたことを言ったりするけど、それは後から思いついたっていうか人から言われて初めて気付いた。
 
問3.性別・血液型は?
男でA型でもう飽きた。A型ってこんなに飽きっぽいのかなぁ。ちなみにいつも周囲からO型っぽいと言われます。人を血液型で判断する人間は好きではないが嫌いでもない。いつものように無関心。
 
2005年11月17日(木)  溶けてない歯磨き粉のように。
 
歯を磨いて口をゆすいだ後、僕がいつもムカついているのは、直径5ミリほどの溶けていない歯磨き粉の塊が出てくるからで、僕は寝る前なんて20分も30分も歯を磨き続けている。まあ磨いているのではなく、歯ブラシをくわえているだけなのかもしれないが、洗面所で歯磨きを開始して、部屋に戻って歯を磨きながらテレビを見てると、洗面所にうがいに行くことが面倒臭くなって、はぁー。うがい面倒臭せー。洗面所行くの面倒臭せー。そもそもこうやってダラダラしている現状が面倒臭せー。明日の仕事面倒臭せー。と、ノロノロ立ち上がってフラフラ洗面所に行って口をゆすぐと溶けていない歯磨き粉の塊が出てきて、お前はこの30分、僕の口の中のどの部分でサボり続けてたんだと問い掛ける深夜2時。
 
2005年11月16日(水)  書くことないので経験バトン。
 
経験したかしてないか答えるだけの簡潔明瞭怠慢バトンはじまるよ!
 
「入院」
毎日病院に通ってるくせに、入院経験ゼロ。だから患者さんの気持ちもあんまりわからなかったりする。

「骨折」
牛乳飲むと腸を壊すくせに、骨折経験ゼロ。小学校の頃は骨折したらなんだか目立つというか英雄扱いされるような雰囲気があって、ハイリスクよりもハイリターンを虎視耽々と狙っていたが、英雄になれずに来年三十。
 
「献血」
看護学校の頃、なぜか文化祭で献血カーがきて、半ば強制で献血したこと覚えてる。ちなみに僕の彼女は献血マニアで貧血持ち。馬鹿だと思う。
 
「失神」
「気持ちよくて気を失いそうだったよ」とかエッチの後に言ったりするけど、そういうのは全部リップサービスだよ。
 
「結婚」
してない。飽きた。結婚に飽きたんじゃなくて質問に答えるのに飽きた。でも結婚もおそらく飽きるものだと思うよ。
2005年11月15日(火)  平穏埋没。
 
本当に日記は毎日書かないとえらいことになる。というのも今日は11月20日。最後に日記を書いたのが11月11日だからもう9日分も日記がたまっているということになる。日々生活を送っていて、「あ、このこと日記に書こ」なんて思ったりするけど、9日分も怠慢すると、そんな日々の小さな気付きも忘れてしまって、平穏という騙されちゃいけない二文字に侵食されて埋もれていって、いつか結婚できたらいいな。
 
2005年11月14日(月)  書くことないのでニ択バトン。

質問に答えて日記が書けるなんて、こんな楽なことはない。いつも誰か質問してくれたらちゃんと日記も書けるのに。というわけで今日はニ択バトン。いつものことだが誰からもまわってきてない一人バトン。
 
問1.どっちが好き? 「東京」or「大阪」
東京が好き。大阪は就学旅行でしか行ったことないのであまり記憶がない。行ったことがない所よりも行ったことがある所の方が好きって言う奴はきっと夢がないんだと思う。「地球」と「宇宙」どっちが好きという問いに「宇宙」って答えられる夢のある人間になりたいって思っているけど来年三十。
 
問2.どっちが好き? 「北海道」or「沖縄」
暑い日に冬の寒さを忘れ、凍える日に夏の太陽を忘れる。人間てのはそんなものです。よって間を取って島根。
 
問3.久し振りの再会。してほしいのはどっち? 「ギュっと抱きしめて頭ナデナデ」or「優しくスマイル、そっとキス」
なんなんだこの質問は。ギュっとスマイル、そっとナデナデ。
 
問4.浮気現場を目撃! 殺すなら? 「恋人」or「浮気相手」
唐突に物騒な質問を投げ掛けられた時点で飽きた。今回はこれにて終了。しかもこの質問は、今はちょっと洒落にならないので答えられませんヨ! 彼女が浮気したってわけではないんだけどね。
 
2005年11月13日(日)  焼酎の涙。
 
高校の頃の友人からいきなりメールで「住所教えろ」って命令口調で個人情報を要求してたので、ちょっぴり恐いけど根はいい奴だから住所送ったら翌日に焼酎が3本届いた。
 
「これはいったいどういうことだ。めちゃくちゃ嬉しいじゃないか」というメールを送ったら、「俺は今、ミネラルウォーターと焼酎を作る会社の経理部の主任をやっていて、他の奴からお前が東京にいるという話を聞いて、たまには鹿児島のことを思い出せという意味を込めて焼酎を送ってやった。たらふく飲め」という返信に涙。持つべきものは友達である。
 
で、深夜まで送られてきた焼酎を飲み続け、変に体が温まって寝たものだから、この寒い夜、布団をはいだり半裸になったりして翌日ちょっぴり風邪気味。
 
「お前のせいで酒インフルエンザになってしまった」というメールを送ったら、「なくなったらまた送るからいつでもメールしろ」という返信がきて流れる涙も焼酎の味。
 
2005年11月12日(土)  書くことないので携帯バトン。

誰からもまわってきてないからバトンとはいえず徒競走のようになっているが、書くことがないからしょうがない。
 
携帯バトンとは、携帯の予測変換で何が出るか書いているうちに日記としての体裁が保たれるという実に便利なもので、頑張らなくてもそれなりの結果が出るという、僕の人生にぴったりの企画である。ビバ。
 
「あ行」 あった・池袋・嘘・絵に描いた餅・女
「か行」 鹿児島・記念・口は禍の元・ケンバーン・コンビニ
「さ行」 魚・終了・ストレス・千載一遇・早朝
「た行」 タバコ・着眼・続いた・
 
飽きた。毎回のことだが、ことバトンになると粘り強さのカケラもなくなるカラカラ。
 
2005年11月11日(金)  根無し草。
 
11月6日から鹿児島に帰郷したことを書き始めて今日で5日目になるが、実際は3日間しか帰郷していない。ただ帰郷するとなると、同じ日にいろんな人と会ったり、いろんなとこに出掛けたりしなければいけないので、とても3日分の日記では収まらない。
 
9月に家を購入して、その家も見に行った。母親1人が住むには少し広いと思うが、近くに住む妹達が子供を連れてやってくるにはちょうどいい広さだと思う。母は12月末に今の仕事を辞め、ここに引っ越すらしく、家の中はまだ何もなく、いくつかのリフォームを注文したので、畳がまだ入ってなかったり壁紙が剥いであったりと、まだここに母が住むという実感はないけれど、来年の正月に再び帰郷したときは、ここが僕たち家族の実家になる。新しい実家になる。
 
昔、もう書くのも面倒臭いくらいいろいろなことがあって、実は母が今住んでいる実家は、実家ではない。僕は、そこに、住んだことがない。妹たちだって、そこに住んだことがない。まあいろいろあって、実家であって実家でなかったのだが、今度こそ本当の実家。実家がないということ。人は帰る場所がないという不幸を考えたことがあるだろうか。僕はずっと考えていた。帰る場所が欲しかった。今まで帰る場所がなかったから、鹿児島にいても東京にいても、大して変わりがなかった。
 
でも今度から僕には帰る家がある。僕が買った小さな家がある。母が住み、妹が訪れ、子供が走る家がある。十数年の根無し草の生活が、ようやく終わろうとしている。家族で迎える来年の正月。周りの人たちが当然のように過ごしている正月の風景。それをようやく手に入れる。
 
不幸な経験だったら誰にも負けない。でも、これからの幸福な生活にだって誰にも負けない自信がある。僕は負けない。これからも、絶対負けない。
 
2005年11月10日(木)  いつか魂だけ。
 
前の職場の先輩や後輩と居酒屋。しこたま飲んでカラオケ。「いつ鹿児島帰ってくるんですか?」と後輩。「でっかい地震が起きたら帰ってくるよ」と僕。
 
「それじゃあ死ぬかもしれないじゃないですか」
「いや、だから魂だけ帰ってくるんだよ」
 
まぁこれは冗談ではなく、多分地震が起きたらそういうことになるかもしれないが、大地震が起きるまでとにかく僕は東京の病院で主任看護師として粉骨砕身働かなければいけない。おそらく主任という役職を得た以上、生半可な理由では辞められないことはわかっている。
 
こうやって前の職場の先輩や後輩と鹿児島弁で馬鹿騒ぎしてちょっと小便とトイレの中で一人になると、帰りたくて帰りたくて涙が出てくる。前の職場の院長にも「きっと帰ってきます」と約束したし、家も買ったし、中学高校専門学校と友人はやたら多いし、東京みたいに漠然的な寂しさに襲われることもないし、そういった寂しさを紛らわすために酒を飲んだり、文学やって現実逃避ばかりして、どんどん駄目になっていく。帰りたい帰れない。なぜか。
 
意外と東京の生活も気に入っているからでございます。
 
2005年11月09日(水)  金の斧。
 
高校の同級生が夫婦でラーメン屋を始めたというので、一丁食いに行ってやろうと、他の友人から聞いたラーメン屋に入ったら、いつまで経っても友人夫婦が出てこないので、店員に「えっと、店長いますか?」と、訊ねたら口髭生やしたコワモテの店長が出てきて、「僕が呼んだのはこんな店長じゃなーい!」と、鉄の斧を池に落とした童話の主人公のような心境に陥ってパニック。
 
とりあえず味噌ラーメンと、別に店長呼んでまで注文することないようなことを言って、で、それを食って、ようやく僕が店を間違えていることに気付いた時は腹イッパイ。そのラーメン屋の隣の隣のラーメン屋を経営している友人夫婦の店に行って、「やぁ久し振り。とりあえずギョーザ」と、もうラーメン食いたくない僕は友人夫婦からえらい不評を買った。
 
2005年11月08日(火)  やっぱりね。
 
妹と甥が検診だというので、朝早くから車で産婦人科に連れて行って、待ち合い室でたまごクラブを読みながらちょっぴりパパ気分でいると、隣に座った若夫婦の旦那が「おぉ!」と、僕に声を掛けてきたので僕も「おぉ!」と言って、その旦那の顔を見て、それからヘラヘラしながらこの旦那が誰なのかを考えていたら、高校の同じ部活の同級生だった。
 
「久し振り! 何年振りだよ!」
「もう10年経つでしょ」
「10年! ハッ! 10年! アッ、オレ結婚した。これ女房。妊娠3ヶ月。10年て! ハッ!」
 
こいつこんなにテンション高かったかなぁと考えつつ、奥さんに目礼をして、メールアドレスを交換して、部活動の話をして、誰が結婚した誰が離婚した誰の子供がえらいナマイキでムカつくなどの話をして、ようやく、「は? お前も結婚したの?」と、目を点にして訊ねて、まあこれは僕の旧知の友人に共通していることなのだが、僕が結婚するという可能性を考えていないというか、僕が結婚するわけがないという前提で全ての話を始めるので、「は? お前も結婚したの?」と訊ねられて、「いや、妹と甥を連れてきただけだよ」と答えると、「やっぱりね」なんて。
 
2005年11月07日(月)  誰に似てる?
 
数ヶ月振りに鹿児島に帰ってきて、飛ぶように妹夫婦の家に行って、生まれてまだ数日しか経っていない甥の顔を仔細に眺め、旦那に……似てるかな。やっぱり目のあたりがちょっとお前に……似てるよな。いやまてよ。このホッペの具合はやっぱり旦那似……かなァ。でも眉毛の形なんてのは……お前に似てるような……と、最初は妹に話し掛けていたが、このような「誰に似てるか推測談義」にもうきっと飽き飽きしている妹は、いつの間にかいなくなっていて、途中から独り言のようになっていた。バブー。
 
2005年11月06日(日)  足りないところ。
 
今日朝イチの飛行機で帰郷するというのに、僕という馬鹿、馬鹿という僕は職場の飲み会の誘いを断れずに、というか自ら率先して0時過ぎまで看護婦さん達とカラオケボックスでドンチャン騒ぎをしていた。ようやく1時頃帰宅して、温かい紅茶で酔いを覚ましながらソファーでダラダラと過ごして、2時頃シャワーを浴びて、2時半に再びソファーに座って……、目覚めると午前5時半。
 
あかんやん。朝イチの飛行機は7時30分。ここから羽田空港まで約1時間20分。搭乗の20分前には搭乗手続きを完了させなければいけないので、5時50分には部屋を出なければならないということになる。でも既に5時半。そして二日酔い。ビール、ビール、ビール、ウーロンハイ、ウーロンハイ、ワイン一本空けますかー! いいねーワイン! 赤? 白? どっちとも頼めばいいじゃーん! 赤、赤、白、ゲロ。ハースッキリシタ。アーアタマイテ。もう飲めないよぅ。そんなー主任さーん! じゃああと1杯だけー! そして5時半。
 
僕に与えられた時間は20分。飛びあがるように起きて、まず何を始めたかというと、パンツはー、何枚いるんだっけ? 靴下はー、いくつだっけ? と、前日に準備していて当然のはずの準備を始めるあたりが、きっと家庭生活を築けない所以なんだと思う。
 
2005年11月05日(土)  消極的粉砕法。
 
「嫌いな奴を精神的に潰す方法」
 
この検索ワードでうちのサイトに訪れた奴! なんてこと考えてんだ! 精神的に潰すってどうしてちょっぴり消極的なんだ! そしてどうしてこんな検索ワードでうちのサイトが引っかかるんだ! グーグルで検索したら一件もヒットしなかったから他の検索サイトで検索しようと想ったけど面倒臭いのでやめた。
 
2005年11月04日(金)  横が駄目なら縦にしな。
 
プレステが壊れた壊れたどうしようどうしようとここ数日涙目になって子供のように騒いでいたが、横に置いてソフトを読み込まないのなら、縦に置いてみるとどうなるだろうと、ひどく原始的なことを考え、これがまたあっけなくソフトを読み込んだものだから、ビックリしたというか、こういう原始的な方法で根深いと思われていた問題があっさり解決するということに対してちょっとした憤りを感じつつ、発想の転換というものは馬鹿にできないなと思って逆立ちとかやってみても給料が上がるわけでもなく。
 
2005年11月03日(木)  一抹の不安と多大なる楽観。
 
大都市直下型の地震が来る来ると言われ続けて一向に来なくて、なんだ来ないじゃん。心配して損した。って思ってる頃にきっと大地震が起こると思うが、先日、職場の福祉士の女性と来たるべく直下型地震について話をしていて、彼女は地震対策としてまず「水のいらないシャンプー」を購入したと言った。
 
「シャ、シャンプー! シャンプーってそんなに優先度高いのかな」
「馬鹿ね主任さん。神戸の大震災の時のあればよかったランキングみたいなやつに水のいらないシャンプーはベスト3くらいに入ってたのよ」
 
そして彼女は、今年の夏、どこに行くにもバッグの中に水のいらないシャンプーを入れて外を歩いていたという。
 
「今年の夏はって、今は?」
「今はもう持ってない」
「どうして?」
「だって重いんだもーん」
 
と、可愛い声で言っていたが、備えあれば憂いなしと言うけれど、この地震に対する備えというのはなかなか難しい問題で、今年の夏頃はやたら地震が来る地震が来るとマスコミが騒いでいたが、最近はめっきり沈静化して、モー地震コネーンジャネーノみたいな雰囲気になっている。だから彼女も水のいらないシャンプーを部屋に置いたままにしているのであって、僕にいたっては、以前購入した手動の携帯充電器(ラジオ付き)のありかさえ忘れてしまう始末である。
 
世の中、結構そういった油断が多いような気がする。みんな「来るかもしれないけど、ねぇ?」みたいな、一抹の不安と、多大なる楽観を他人に委ねているような、そんなグダグダな空気が流れてるような気がする。そんな空気に包まれて、僕等はきっと死んでいく。
 
2005年11月02日(水)  休日。
 
休日。正午過ぎに覚醒。腹が減ったので近所のラーメン屋。行列。無言で帰宅。意味もなく正座。やはり空腹。電車に乗って池袋。回転寿司。満員。30分待ち。地震。が来たような気がしてるのは自分だけ。30分経過。ようやく寿司。最初に甘エビを食べようとした時に醤油。醤油がジャケットに飛び散る。怒り心頭。切なさ倍増。1皿140円。5皿食べておあいそ。マルイで帽子を購入。無言で帰宅。帽子をかぶる。意味もなく正座。
 
2005年11月01日(火)  免疫半年続くけど。
 
今年もインフルエンザが気になる季節になってきて、職場でもインフルエンザワクチンの予防接種申込書がまわってきた。
 
職場が病院だから仕事中に予防接種が受けられるというメリットもあり、今年も受けようと思うが、昨シーズンはB型が多く、ワクチンの効きも悪かったらしく、僕も予防接種を受けた上にインフルエンザに罹り、泣く泣く仕事を数日間休んだうえに、予防接種したうえにインフルエンザだなんてヨシミの奴もしかして仮病使ってんじゃねぇかと、看護婦さんにひどいことを言われたりした。
 
僕も予防接種を受けたからと、安心しきっていて、38度の熱が出ても、薬飲んで寝たら元気になってるだろう程度にしか思わず、翌日も翌々日も熱が下がらないどころか、どんどん上がってきて全く体が動かなくなって、冷蔵庫の食べ物も底を尽きて、近くに知り合いもいない東京で孤独死するかと思った。本当に思った。そしてまたインフルエンザの季節がやってきた。
 
どうせまた罹るだろうから、今年の冬はウィダーインゼリーをいっぱいストックしとこうと思う。
 

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