< 過去  目次  未来 >
行ってらっしゃい!


さすがにもう
声をかけていないが
3階のベランダから覗いていると
今でも上を向いて手を振って出かけて行く

まだ小さかった頃は
3階から「行ってらっしゃ!」と声をかけていたが
「恥ずかしいからやめて」と本人に言われてからは
ただ覗いているだけにしている

今はまだ小学6年生
毎週土曜日の午前中
体操教室に出かけてに行くのを3階から見送っている
俺に向かって上を向いて手を振った後
走っていく姿を見えなくなるまで見ている

今日も見上げてきた
目があった
軽く手を振って走って行った

行ってらっしゃい!
もう、声は出さないが




2019年08月24日(土)

DYLAN & YOUNG


大好きなアルバム
BOB DYLAN9枚目のアルバム
『JOHN WESLEY HERDING』の8曲目
「I Am Lonesome Hobo」の1節

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すぐに俺は立ち去るよ
だけどちょっとだけ言わせてよ
通り過ぎる前に

せこい嫉妬はやめておけ
規律を気にせず生きるんだ
そして自分自身の判断力を持つんだ
この路上には来ないようにね

<参考:ボブ・ディラン全詩302篇>

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とてもいいアルバムだがジャケットが何ともダサいと思うが
藤原さんは、そんなことないじゃん。と笑う。



また5枚目のアルバム
『Bringing It All Back Home』最高だ。
シャレが効いててスマートでロックンロールでユーモアがあり
チャーミングで冷静で沈着でメチャクチャ熱い炎が宿っている魂があり
それでもってとてもクールでシャープでかっこいい
俺にないもの全部持っているような気がしてならない。
そんなこと感じさせてくれるアルバム。

最後の曲
「It's All Over Now, Baby Blue」

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すぐに立ち去るんだ必要なものを持って
長持ちするものを持って
だがとにかく
取っておきたいものはさっさと掴み取ったほうがいい

(中略)

すべては終わったんだ、ベイビーブルー

(中略)

ハイウェイはギャンブラーたちのもの
センスを研ぎ澄ませ
偶然から集めたものを持っていけ
君の通りに素手の画家は君のシーツに狂った模様を描いている

(中略)

別のマッチを擦れ
新たに始めるんだ
すべては終わったんだ、ベイブーブルー

<参考:ボブ・ディラン全紙302篇>

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シンプルなコードストロークで8ビートで
こんな歌をギター弾いて歌うBOB DYLANがにくい。

このジャケットはかっこいいよ!と藤原さんに言うと
さっきと変わらないよ。とまた笑う。



そして
今日の帰り道、俺をとても熱くしてくれたのは
やっぱりやっぱり
NEIL YOUNG
アルバム『RAGGED GLORY』

2曲目「WHITE LINE」の1節

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あの白い線は僕の友達
ずいぶんと二人で楽しんだ
今の僕は開けた道を飛ばしてる
もう直ぐ朝の光がさすだろう

僕はプライドの川を漂流していた
気楽な旅だとばかり思っていた
君は僕のイカダ絶対に流しはしなかった
ずっと落ち込んでいたけど
もうすぐ元に戻るだろう

(中略)

今まであった色々なこと
けれど楽しかったな
僕ら二人で

<対訳:奥田裕士>


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この詩に出てくる「君」って、ニールヤング自身のような気がするんだよな。

そして
帰りの中央線の中で気がつけば
イヤホンのボリュームを最大にしていた曲
アルバムの中の4曲目
「OVER AND OVER」の1節

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時間なんてただのジョークさ
今も気持ちはあの時のまま
何度となく

OVER AND OVER AGAIN、MY LOVE
OVER AND OVER AGAIN、WITH YOU

<対訳:奥田裕士>

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頑張って生きていこうと
帰り道思った。

良い曲を聴くと
あの子に聴かせたい
アイツに聴かせたい
あの人に聴かせたくなる

それは裏を返せば、俺には見せられるもの
聞かせられるものがないってことだから(笑)

おかげさまで
とても弱虫で宙ぶらりんで甘ったれで
全然自分はダメなんだというところから始められている。




2019年08月23日(金)

LIVE終了


自分の曲で
「凄い事やり遂げた日」
という曲があるが、

今までも何十回も歌ってきたが

この日、8月18日、完成した。

甲子園球児達を思って
唄った。

新曲も
自分の中では
詩の重みが違い
それを今までより
体で反応して体重が自然と乗って
唄えて来ている。

いろいろ、色あせているかもしれない
日常生活があるが

ここだけは確かだよ。
本当なんだよ。

どんどん、良くなっているよ。

技術的な事だけではない事だよ。

分かってくれる人はわかってくれるでしょ(笑)

そして
俺はもっともっと日常を生きるよ。


2019年08月18日(日)

ライオンキング



長男と公開されている映画
「ライオンキング」を観に行った。

今のCGの技術はとても凄い。
動物たちのリアルさがとても良かった。
赤ちゃんの時の主人公のライオンがこれまた可愛らしく
なぜか我が家の猫
「まきお」をとても愛おしく感じた。

藤原さんの実家に帰っていた3日間
近くの動物病院に預けていたためか
4日ぶりに会った時から、ずっと「まきお」は
甘えん坊に成っていて、普段あまり喋らないのだが
ニャ〜ニャ〜と良く鳴いている。



エアコンの涼しさが好きでないため
電源をきり窓を開け外の風を入れる。
すると
家族全員が嫌がる。
仕方なしに
外のベランダに出てイヤホンで音楽聴きながら
読書をする。
猛烈な暑さではあるが
蝉の声を聞きながらベランダでハイボールを飲み
音楽聞いて読書するのも悪くない。
だが、そうこうしているうちに蚊に刺されて部屋に戻る。

エアコンの効いている部屋で高校野球を観る。

エアコンを止めてしばらく窓を開けている。
するとやはり家族から猛烈な反対があり
窓を閉め、エアコンをまた入れる。

夏の甲子園
高校野球が良い試合がとても多い。
感動的な試合が。

少し年齢を重ねたからなのか
涙もろくなっている自分に気づく時がある。
球児達の真剣な姿に。

あたりはすっかり暗くなっていた。


2019年08月17日(土)

帰京



那須の道を走らせていると
一際異彩を放っているゴリラがいる



その名も「那須ワールドモンキーパーク」

直接、お猿さんと触れ合える。
お猿さんが肩に乗ってくる。
お猿さんと握手する。

なんか人間と戯れているみたいで不思議な感覚になる。







ここにはゴリラはいないが
像がいる

なんとも不思議な
「那須ワールドモンキーパーク」である。

アジアン料理の食堂があったりもする
なんともカオスなパークである。





そのまま、東京に帰るにしても
間違いなく高速道路は渋滞であるため
夜まで時間を潰すのに何かいいところはないか調べていると

ちょうど、すぐ近くに
「那須りんどう湖ファミリー牧場」があり
そこが夜の7:30から花火大会をやるという事を知り、
すかさず向かった。



台風の影響からか、牧場内は人はまばらで
最高のポジションで花火を見ることができた。


湖のすぐ向こうから花火があがる





バンバンバン!
胸に迫る音波!





こんな間近で花火を見たことがない。
至近距離での花火。




風が強かったため、煙がすぐに舞ってしまい
写真では花火の綺麗さも、ましてや音の迫力も何も伝えられないが
音の迫力もさることながら

胸に迫る音波、空気の揺れが凄かった。

花火大会は夜8:00には終わり
東京へ向かった。
Uターンラッシュのタイミングから、幸い逃れることができ
順調に4時間後に、我が家へ着いた。

福島の夏はとても好きだ。
空気が美味しくて、緑がいっぱいで、温泉があって
朝は涼しくて、昼はギンギンに暑くて、夕方は縁側で過ごして
風が吹いていて、お酒を飲んで、

縁側で蝉の声を聞きながら
BOB DYLANの自伝を読んで、何て贅沢な時間だ
BOB DYLANもきっと「それはいいな」と言ってくれるに違いない

福島の実家の近くにある温泉が自分の体に合っている。
ずっと体の芯がポカポカしている。
村の中にポツンとある無名の温泉。
村の人たちが利用する程度の「源泉かけ流し」のポンと湧き出た温泉。
これがとても自分の体に合っている。
気持ちより先に体が先に朝起きたらそして夕方になると温泉に向かう。

縁側で本を読んでいると暑いが気持ちの良い風が吹いてくる。
エアコンの風はいらない夕方。

きっと、どこに行っても俺は
仕事や人間関係で苦しむタイプ。
でも
それは誰もが同じだということに気づく。

自分の気の持ちようで
同じ現象が全く違う捉え方になれることがあるんだということを
身をもって確信出来るようになるには、ちょうど良い年頃なんだろう。

BOB DYLAN
NEIL YOUNG
JIMI HENDRIX
OTIS REDDING
THE ROLLING STONES好きで

詩を書いて、ギターが好きで
息子二人の父親で
それ以上でもそれ以下でもなく
それ以内でもそれ以外でもなく
会社員で
朝出かけて、夜帰ってくる45歳。

また、来年の夏休み
福島で過ごせるように、、
ほんの少しため息をついて
東京に着いた。




2019年08月16日(金)

那須どうぶつ王国



藤原さんの実家から車で40分ほど走らせると那須高原に着く。




毎年「那須どうぶつ王国」で1日のんびり過ごす。

フライングバードショー

目の前にフクロウが飛んできてビックリ!





カラフルな色をした鳥の名前。何て言ったけ?
低空飛行に迫力満点





羽の音を大きく響かせ、凄いスピードで
目の前にワシ(鷹?)が迫ってきて怖かった!





そうこうしていると
向かいの山の向こうから
羽を大きく広げた鳥がやってきた





極めつけは鷹(ワシ?)

頭のすぐ上をダイナミックに羽ばたく様は圧巻だった!





体重制限オーバーでラクダの背中に乗ることができなかったのは
残念だったけど




天気は曇りがちだったけど





自然道ではぬかるみで足が滑って転びそうになったけど





毎年来ている「那須どうぶつ王国」

ソフトクリーム食べながら、
これからも毎年、ここで
のんびり1日を過ごしたい


2019年08月15日(木)

帰省


AM2:30にレンタカーをして
AM6:30、渋滞にもハマらず無事
福島は泉崎村に着いた。

藤原さん家の裏山の景色
毎夏、この景色の前で思い切り深呼吸
「ただいま、戻りました」
ホッと息をつく。



縁側でボブディラン自伝を読んで過ごす。



運転の疲れを癒すビールを飲んでいるうちに
うたた寝。

激しい雷雨、雨音に目がさめるも
雷雨は通り過ぎ、雨上がり
晴れ間がのぞく



風吹かぬ、蝉の声響く

2019夏 


2019年08月14日(水)

タムセレクト(後半):Bob Dylan


今までも長い日記を書いてきたりしてたが
さすがに文字数制限の表示が出た時はなかった。
今回、ディランの詩を書いてたら、文字制限の表示が出て
前の日の続き

8曲目から(笑)

【 Political World:アルバム「OH MERCY」より 】

邦題:政治的な世界  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


政治的な世界に住んでいる
愛は行き場がない
人々が罪を犯す時代に住んでいる
そして犯罪には顔がない

政治的な世界に住んでいる
つららが垂れ下がっている
ウェディングベルが鳴り
天使が歌う
雲が大地を覆う

政治的な世界に住んでいる
分別は刑務所に投げ込まれる
それは独房の中で腐敗し
ひどく間違った方向へと導かれる
元の道へ戻すものは誰もいない

政治的な世界に住んでいる
そこでは慈悲が厚板を歩く
命は鏡に映り死は消滅する
最寄りの銀行へと足を踏み入れて

政治的な世界に住んでいる
勇気が過去の遺物となる所
住宅は幽霊に取りつかれ
子供を欲しがるものはなく
明日はきみの最後かもしれない

政治的な世界に住んでいる
それは私たちに見えるし触れる
だが検査するものはいない
すべては積み上げられたカードだ
私たちは確実にそれが現実だと誰もがわかっている

政治的な世界に住んでいる
孤立した恐れの都市の中で
徐々にあなたは中庸へと向きを変える
だが自分がなぜここにいるのかは決してわからない

政治的な世界に住んでいる
顕微鏡の体制下で
きみはどこへでも旅をできる
そしてそこで首を吊れる
いつだって必要なロープより多くを手にして

政治的な世界に住んでいる
回転し、のたうち回る
きみは目覚めるとすぐに奪うことを訓練されている
逃げるのはたやすく思える

政治的な世界に住んでいる
平和がまったく歓迎されない場所だ
ドアから目を背けてそこらをぶらつくか
あるいは壁に飾られるかだ

政治的な世界に住んでいる
誰もが彼女か彼のもの
骨組みによじ登って神の名を叫ぶ
だがそれがどんなものかは決してわからない


【 Wiggle Wiggle:アルバム「UNDER THE RED SKY」より 】

邦題:くねらせろ  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


くねくね、くねくね、くねくねと
ジプシー・クイーンみたいに
くねくね、くねくね、くねくねと
全身緑を着て
くねくね、くねくね、くねくねと
月が青ざめるまで
月がお前を見なすまでくねらせろ

くねくね、くねくね、くねくねと
ブーツと靴を履いて
くねくね、くねくね、くねくねと
失うものはなく
くねくね、くねくね、くねくねと
ハチの群れみたいに
お前の手と膝の上でくねらせろ

前にくねり、後ろにくねる
ここを出ていくまでくねってろよ
開くまでくねって閉まるまでくねる
噛みつかれるまでくねれ
切り取られるまでくねろ

くねくね、くねくね、くねくねと
スープ一杯みたいに
くねくね、くねくね、くねくねと
転がる輪のように
くねくね、くねくね、くねくねと
山ほどの鉱脈みたいに
死者を目覚めさせるまでくねらせよ

ハイになるまでくねれ
もっとハイになるまでくねれ
火を吐くまでくねるんだ
ささやきが聞こえるまで
鼻歌が聞こえるまで
答えが出るまで
時がくるまで
くねくね、くねくね、くねくねと
サテンとシルクみたいに
くねくね、くねくね、くねくねと
オケの牛乳みたいに
くねくね、くねくね、くねくねと
苛立たせて振り落とせ
まるまる太った蛇みたいにくねらせろ


【 License To Kill:アルバム「INFIDELS」より 】

邦題:人殺しのライセンス  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


僕らは地球を支配しているので
なんでも好きにできると考える
思いどおりにならなければ
自分で変えてしまう
僕らは自らの破滅をもたらした
始まりは月に行ったこと

近所に一人の女がいて
ただ座っている
夜のしじまに
彼女はいう
「誰が彼から人殺しのライセンスを取り上げるのか」

彼を連れて行き教え込む
やつらは人生の対処法を仕込む
そして最後には必ず
病の道を歩ませる
勲章と共に埋葬して
死体を売る、まるで中古車のように

近所に一人の女がいて
ただ座っている
丘に向かって
彼女はいう
「誰が彼から人殺しのライセンスを取り上げるのか」

破壊衝動はとても強く
男は恐怖し混乱している
そして彼の脳は
偉大なる技術により歪められる
信じるのは自分の目だけ
だがその目は真実を語らない

近所に一人の女がいて
冷気の中に座り
彼女はいう
「誰が彼から人殺しのライセンスを取り上げるのか」

君はうるさい人
君は勇敢な人
心をかき乱す人
ひどく骨が折れる
あらゆる手段を尽くす
プロットの中の俳優かも
君が手にしたすべてなのかも
明らかなエラーだと気付くまでは

淀みの池の祭壇で礼拝し
男は水に映りこむ自分の姿に満足する
人間にフェアプレイなどない
全てを欲しがる
自分のやり方で

近所に一人の女がいて
ただ座っている
夜のしじまに
彼女はいう
「誰が彼から人殺しのライセンスを取り上げるのか」


【 Your're A Big Girl Now:アルバム「BLOOD ON THE TRACKS」より 】

邦題:君は大きな存在  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


ふたりの会話は短くて親密で
ほとんど足をさらわれた
そしておれは雨の中へ
君は乾いた土地へ戻る
とにかくうまくやったさ
いまや君は大きな存在

地平線の鳥がフェンスにとまる
おれのために歌うって
見返りもなしにって
おれはあの鳥のようだ
君のために歌う
聴こえてるといいけど
涙に濡れて歌うおれの声が

時間はジェット機のように
あまりにも早く過ぎる
ああ、酷いことに
ふたりが分かち合ったものは長続きはしない
おれは変われるよ
そう誓うよ
君ができることを見るよ
おれはやり遂げてみせる
きみにもできるだろう

愛なんて単純だというフレーズを引用して
君はずっとわかってたね
おれも今頃になってわかった
ああ、知ってるよ
どこに行けば君に会えるかは
だれかの部屋に
それがおれの代償だ
君はずっと大きな存在だ

天候の変化は極端だという
だからって
心変わりして一体どうしようっていうんだい?
おれは気が狂いそうだ
痛みとともに繰り返す
心にコルクの栓をしてるみたいだ
君と別れてからというものは


【 Buckets of Rain:アルバム「BLOOD ON THE TRACKS」より 】

邦題:雨のバケツ  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


雨のバケツ
涙のバケツ
掴まえて
ぼくの耳から外へ出かけるバケツたちを
ぼくの手に包まれる月の光のバケツたちを
すべての愛を手にしたね
ぼくは耐えられる

ぼくは温和で
オーク材みたいに硬い
素敵な人々が消えていくのを見てきた
まるで煙のように
友達がやってきてはいなくなる
ぼくが必要なら
ここにいるよ

君の笑い方と指先が好き
腰の動かし方が好き
腰の動かし方が好き
きみのすべてがぼくを不幸にする

小さな赤いワゴン車
小さな赤い二輪車

ぼくはサルじゃないけれど
自分の好みはわかってる
ぼくを力強くゆっくり愛する感じが好き

君を連れて一緒に行くよ
行く時はね

命は悲しく
人生はバカ騒ぎ

うん、すべてのできることがね
やらなくちゃならないことなんだ

君のやるべきことをやるんだ
そう、だからうまくいくんだ

君のためにやるんだよ
わかる?


【 Don't Fall Apart On Me Tonight:アルバム「INFIDELS」より 】

対訳:三浦 久


ちょっと待て、出て行くのは
ちょっと待て、ドアに手を触れるのは
何を成し遂げようとしてるんだ
もう少し話し合ってみよう
外の通りには毒蛇がうじゃうじゃしているし
みんなの希望の光を見失ってしまったんだ
もはや安全ではない
法王の宮殿でさえも

そんな無茶なことを言うなよ
どうしていいかわからなくなる
そんな無茶なことを言うなよ
昨日はすでに思い出
明日は期待通りになりゃしない
だからお前が必要なんだ

そこからここへおいでよ
ここに座れよ、僕の椅子にかけてもいい
これから二人出かけるわけにもいかない
今あいてる唯一の所は、千マイルも離れている
そこまでは連れて行けない
医者だったらよかった
そしたら失われてしまった命を救うことだってできただろう
きっとこの世のために、何かいいことができただろう
渡ってきた橋を全て焼いてしまうなんてことをするかわりに

そんな無茶なことを言うなよ
どうしていいかわからなくなる
そんな無茶なことを言うなよ
昨日はすでに思い出
明日は期待通りになりゃしない
だからお前が必要なんだ

僕は会話はあまり得意じゃない
だから僕がどんな風に感じているか
わからないかもしれない
できることは山の山頂へ連れて行き
ステンレスでできた家を建ててあげるのだが
僕はまるで絵の中に閉じ込められているみたい
のどがひりひりし、鼻がムズムズしても
動くことができやしない

そんな無茶なことを言うなよ
どうしていいかわからなくなる
そんな無茶なことを言うなよ
昨日はすでに思い出
明日は期待通りになりゃしない
だからお前が必要なんだ

お前の方に歩いてくる連中は誰だろう
彼らを知っているかい?
それともケンカになりそうかい?
彼らのクソ真面目な笑い方
見抜くのは簡単だ
彼らはお前が正しく、何が間違っているか教えられるだろうか

セント・ジェームス通りを覚えているかい?
あそこまでお前はジャッキー・Pの度肝を抜いたんだ
お前はとても素敵だった
クラーク・ゲーブルでさえ足元にひざまずき
お前のためなら何でもしただろう

表面的なくだらないことにこだわることはもうよそう
策略やこけ脅しはもう沢山
みだらさやなまめかしさはもう沢山
見当違いな愛情はもう沢山
お前の腕に抱かれている泥棒人形ももう沢山
ズボンにドラムのスティックを刺した あの億万長者はどうしたのか
彼は全くあっけにとられていたよ
彼が演奏しても僕たちが踊らなかったから

そんな無茶なことを言うなよ
どうしていいかわからなくなる
そんな無茶なことを言うなよ
昨日はすでに思い出
明日は期待通りになりゃしない
だからお前が必要なんだ



//////////////////////////////////////////

3時間かかった(苦笑)
夏休みだからできること(笑)

改めてディランの詩は
難解ではないことがわかる
とてもストレートに歌っている
とても人間的でクレバーで嫉妬心旺盛で
言葉を武器に戦う姿勢があって、高貴な魂があって
真面目で、チャーミングで、恥ずかしがり屋で
男らしくて、勇敢で、何の濁りも無い

時々わけのわからない歌があるけど
その中でもドキっとするような鋭くエグル言葉があるから
他のわけわからない言葉も何か意味があるんじゃないかって
色々思ってしまうじゃないか

それにしても、ここへ来て
こんなにもDYLANにハマるとは
俺の知らないDYLANに毎日会えている

全てはBLUESのおかげだ
THE ROLLING STONESのおかげだ
JIMI HENDRIXのおかげだ
OTIS REDDINGのおかげだ
NEIL YOUNGのおかげだ

これから、藤原さんの実家へ
福島にレンタカーで行ってくる。

去年は車の中はずっと
ジミヘンとニールヤングだった
今年は
間違いなく車内はDYLAN漬けだ




2019年08月13日(火)

タムセレクト(前半):Bob Dylan 

Bob Dylanで今、一番好きなアルバム4枚

「BLOOD ON THE TRACKS」
「UNDER THE RED SKY」
「INFIDELS」
「OH MERCY」









この4枚の中から曲を選びタムセレクトBOB DYLANのBEST盤を作った

それぞれの曲の和訳の詞がわかり
曲順毎に歌詞を並べてみたら
一体どんな詩世界が繋がっているのだろうか気になってしまい
自分が理解を深めたい意味で、曲順に準じて歌詞を書いてみよう

こりゃ大変な作業になりそうだが、興味の方が先だからやろう
全部書き終わった後、タムセレクトを聴きながら読み返すのを楽しみに


【 Idiot Wind:アルバム「BLOOD ON THE TRACKS」より 】

邦題:愚かな風  対訳:中川五郎


誰か僕をハメた奴がいる、マスコミにデマを流しているんだ
誰がやっているにせよもうやめてくれないかな
でもいつになったら止めてくれるのか僕は見当をつけるだけ
奴らの話では、僕はグレイという男を撃ち殺し
そいつの女房をイタリーに連れて行ったそうだ
彼女は百万ドルもの遺産を相続し、死んだら僕らのものになった
ついていたらそういうものさ

みんながしょっちゅう僕に会いにくるけど
どう振る舞っていいのかまるでわかっちゃいないんだ
頭の中は大げさなアイデアやイメージ、それに歪められた事実でいっぱい
君ですらそうさ、本当のところはどうだったのって昨日君は僕に
問い詰めずにいられなかったじゃないか
僕には信じられなかったよ、こんなにも長い年月、一緒にいたのに
みんなと同じように僕のことが何もわかっちゃいなかっただなんて
優しき奥方よ

愚か者の風、君が口を開けるたびに吹きおこり
裏通りを南に向かって吹き抜けていく
愚か者の風、君が歯をがたがた言わせるたびに吹き起こる
君は愚かだよ
息の仕方を今も知っているなんてびっくりだよ

占い師のもとに駆け込んだら
雷が落ちるかもしれないから気をつけろと言われたよ
あまりにも長いあ間、安らぎや穏やかさとは無縁だったから
それがどんなものなのか忘れてしまったよ
交差点には孤立無援の兵士がいて、有蓋貨物列車の扉からは煙が流れ出ている
君にはわかるはずもなかったし、ありえないことだと思っていたけど
最後の最後に戦争に勝利したのは彼だった
あらゆる負け戦を重ねた後でね

僕は道端で目覚め、いろんなことが時にどうなっているのか
白日夢に映っていた君の栗毛の雌馬の光景が僕の頭の中をすごい勢いで
駆け抜けて行き、僕の目を眩ませる
君は僕の最愛の人たちを傷つけ、真実を嘘で覆い隠してしまう
いつか君はドブにはまり、目の回りをハエがブンブン飛び回り
君の鞄は血まみれになっていることだろう

愚か者の風、君の墓に生けられた花の間を吹き抜け
君の部屋のカーテンを揺らしていく
愚か者の風、君が歯をがたがた言わせるたびに吹き起こる
君は阿呆だよ
息の仕方を今も知っているなんてびっくりだよ

僕らを地上に引き付けるのは引力で、僕らの中を引き裂いたのは運命だった
黄身は僕の檻の中のライオンを手なずけたけど
それだけじゃ僕を心変わりさせることはできなかった
今あらゆることが少し混乱していて、実際の話、車輪も止まってしまっている
良いことは悪くなり、悪いことは良くなり
てっぺんに着いたら君にも分かることだろう
君はどん底にいるのだと

儀式の場で僕は気づいたよ
不正な手段を講じたせいで君は結局何も見えなくなってしまったんだってね
僕は君の顔を思い出せない
君の言うことは変わってしまったし、君はもう僕と目を合わそうとしない
聖職者たちは安息日に黒服を着て、建物が燃えていても無表情のまま座っていた
僕はイトスギの木のそばの踏み板の上で君を待っていたんだ
春がゆっくりと秋になっていくまでの間

愚か者の風、僕の頭の回りをグルグルと吹きまくる
グランド・クーリー・ダムから連邦議会議事堂まで
愚か者の風、君が歯をがたがた言わせるたびに吹き起こる
君は阿呆だよ
息の仕方を今も知っているなんてびっくりだよ

僕はもう君を感じられない、君が読んだ本にすら触れられない
君のドアを這うようにゆっくりと通り抜けるたびに
僕はずっと思い続けていたんだ
僕が別の誰かだったらいいのにと
ハイウェイの上、線路の上、忘我の境へと続く道の上、
星空のもと僕は君を追いかけた
君の思い出と熱く燃え上がる君の栄光に
せき立てられながら

最後の最後に僕は裏切られ、今ようやく自由の身になった
君と僕を分ける境界線の上で吠えている獣に僕は別れのキスをした
君は一生わかるまい、僕が心に負った傷も僕が克服した苦痛も
僕だって同じように君のことは決してわかることはないだろう
君の神聖さや君のいう愛のことは
本当に申し訳ない気持ちに僕はさせられるよ

愚か者の風、君のコートのボタンの間を吹き抜け
僕らが書いた手紙の束の中を吹き抜けていく
愚か者の風、僕らの棚に積もった埃の上を抜けていく
僕らは痴れ者だよ
自分たちが自活できているなんてびっくりだね


【 Handy Dandy:アルバム「UNDER THE RED SKY」より 】

邦題:ハンディ・ダンディ  対訳:中川五郎


ハンディ・ダンディ、彼は論争の的
世界を旅してまた戻ってきた
月明かりに潜む何かが今も彼をせき立てる
ハンディ・ダンディ、砂糖と砂糖菓子みたい

ハンディ・ダンディ、自分の骨が全部折れていたとしても
彼はきっと認めようとはしないはず
女性ばかりのオーケストラを率いて
彼が「バンド演奏開始」といえば、みんなが音を出す
ハンディ・ダンディ、ハンディ・ダンディ

君が言う「あなたは何でできているの?」
彼が答える「もう1回言ってくれない?」
君はこう言うだろう「何か怖いものはある?」
彼はこう答えるだろう「何も!生きていようが死んでいようが怖いものは何もないよ」

ハンディ・ダンディ、手にはステッキ、ポケットには金が唸っている
彼が言う「ダーリン、本当のことを教えてくれ、僕には時間がどれほどあるの?」
彼女が答える「この世の時間は全部あなたのものよ、ハニー」
ハンディ・ダンディ

あの澄んだ木の泉は彼のもの
あのすべすべとした絹のような肌は彼のもの
あの山の要塞は彼のもの
ドアもなければ、窓もなく、侵入できる泥棒は一人もいない

ハンディ・ダンディ、庭でナンシーという名前の女の子と一緒に
物憂げな気分で座っている
彼が口を開く「銃が欲しいの?1挺あげるよ」
彼女が答える「あんた何をバカなこと言ってんの」
ハンディ・ダンディ、砂糖と砂糖菓子みたい
ハンディ・ダンディ、彼にブランデーのお代わりを

ハンディ・ダンディ、片手に花のバスケット
もう一つの手には悲しみがたっぷりと詰まった鞄
彼は飲み物を飲み終え、テーブルから立ち上がり、こう言う
「よしみんな、また明日会おうよ」
ハンディ・ダンディ、砂糖か砂糖菓子かのあてっこみたい
ハンディ・ダンディ、どっちの手が砂糖でどっちの手が砂糖菓子か
あてっこさせているみたい


【 Union Sundown:アルバム「INFIDELS」より 】

邦題:アメリカの日没  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


おれの靴はシンガポール製
懐中電灯は台湾製
テーブルクロスはマレーシア製
ベルトのバックルはアマゾン産
おれが着てるこのシャツはフィリピン製で
乗ってる車はシボレー
アルゼンチンで組み立てられた
1日30セントの労働者によって

さあアメリカの日没だ
メイドインUSA
確かにいいアイデアだった
強欲が入り込むまではな

それでこのシルクのドレスは香港製
そして真珠は日本産
犬の首輪はインド製
植木鉢はパキスタン製
すべての家具はいうには「メイドインブラジル」
そこでは女が奴隷のようだろう
1日30セントを12人の家族のため持ち帰る
彼女には大金だ

さあアメリカの日没だ
メイドインUSA
確かにいいアイデアだった
強欲が入り込むまではな

それで仕事がないってみんな愚痴をいう
おれはいう「なんでそんなこといえる」
アメリカで作られたものは何もないのに
ここではもう何も作られてないんだ
資本主義は法律をも上回る
その原理は「売れないものはゴミ」だ
うちで作るとコストが高いだと
ならどっか安いとこで作ればいいってね

さあアメリカの日没だ
メイドインUSA
確かにいいアイデアだった
強欲が入り込むまではな

きみがやっていた仕事はね
エルサルバドルの誰かに回ったよ
「アメリカ」は「大企業」だ、友よ
そしてやつらは恐竜のようにでかけていく
昔はカンザス州で穀物を育てたけど
今では月で栽培してそのまま食うらしい
家庭菜園さえもが違法になるような
そんな日がやってくるのがね

さあアメリカの日没だ
メイドインUSA
確かにいいアイデアだった
強欲が入り込むまではな

民主主義が世界を支配しているわけじゃない
よく頭に入れておいたほうがいい
この世界を支配しているのは、暴力
でもおおっぴらにはいわないほうがいいよ
ブロードウェイからミルキーウェイまで
実に広大なテリトリーだ
人間はできることはなんだってやるよ
腹を空かした口に餌を与えるためならな

さあアメリカの日没だ
メイドインUSA
確かにいいアイデアだった
強欲が入り込むまではな


【 Under The Red Sky:アルバム「UNDER THE RED SKY」より 】

邦題:赤い空の下  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


小さな少年と小さな少女がいた
ふたりは赤い空の下
路地で暮らしていた
小さな少年と小さな少女がいた
ふたりは赤い空の下
路地で暮らしていた

年老いた男が月に住んでいた
ある夏の日に彼はやってきて通り過ぎる
年老いた男が月に住んでいた
そしてある日彼はやってきては通り過ぎる

いつの日か小さな少女よ
君のためすべてが新しくなるだろう
いつの日か小さな少女よ
君の靴のように大きなダイヤを手にするだろう

風よ低く吹け風よ高く吹け
小さい少年と少女はともにパイの中で焼かれてしまった
風よ低く吹け風よ高く吹け
ある日に小さい少年と少女は二人ともパイの中で焼かれてしまった

これは王国への鍵そしてここがその街だ
こいつが君を先導する盲目の馬だ
鳥よ歌え鳥よ飛べ
ある日月の男は家に帰りそして川は枯れた
鳥よ歌え鳥よ飛べ
月の男は家に帰りそして川は干上がった


【 Jokerman:アルバム「INFIDELS」より 】

邦題:ジョーカーマン  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


水の上でパンを投げ与える
鉄の頭の形をした偶像の目が光る
遠くの船は霧の中
両手に蛇を掴みハリケーンが吹き荒れる中
君は生まれた
自由が曲がり角まできてるけど
真実がそんなにも遠いのなら
なんの役に立つんだろう

ジョーカーマンが踊る
ナイチンゲールの歌に合わせて
月明かりの中で鳥は高く飛ぶ
ああ、ジョーカーマン

さっさと日は沈み
誰にも別れを告げずに君は立ち上がる
天使が恐れ踏み込まぬ場所へも馬鹿は飛び込む
未来は誰にも恐ろしいけれど気にも留めてないみたい
また皮を脱ぎ捨てて迫害者の一歩先を行く

ジョーカーマンが踊る
ナイチンゲールの歌に合わせて
月明かりの中で鳥は高く飛ぶ
ああ、ジョーカーマン

君は山だ君は雲の上を歩く
群衆を操り、夢をねじ曲げる
ソドムとゴモラへ行っても気にすることない
誰も君の妹となんて結婚したくないし
殉教者の友達
恥ずべき女の友達
燃える炉をのぞきこめば名前もなき富豪が見える

ジョーカーマンが踊る
ナイチンゲールの歌に合わせて
月明かりの中で鳥は高く飛ぶ
ああ、ジョーカーマン

レビ記と申命記とジャングルと海の掟だけが先生で
乳白色の馬上のたそがれの靄の中
ミケランジェロは君の姿を彫ることもできたかも
騒がしい場所を離れて野原で休み
星たちの側で寝ぼけてる君の顔を子犬が舐める

ジョーカーマンが踊る
ナイチンゲールの歌に合わせて
月明かりの中で鳥は高く飛ぶ
ああ、ジョーカーマン

ライフルを持った男は病人や足の悪いやつをつけ狙う
宣教師も同じ
誰が先かは不確かだ
警棒、放水機、催涙弾と南京錠
火炎瓶や石がどのカーテンの裏にも隠されてる
腐った裁判官が自分の網にかかって死んでいる
夜が入り込むのも時間の問題

ジョーカーマンが踊る
ナイチンゲールの歌に合わせて
月明かりの中で鳥は高く飛ぶ
ああ、ジョーカーマン

ぼんやりした世界だ空はつるつるした灰色で
女が今日ひとりの王子を産んで緋色の服を着せた
やつは司祭をポケットに入れ刃に熱を入れ
母のない子を通りから閉め出して売春婦の前へと導く

ジョーカーマンが踊る
ナイチンゲールの歌に合わせて
月明かりの中で鳥は高く飛ぶ
ああ、ジョーカーマン


【 Man Of Peace:アルバム「INFIDELS」より 】

邦題:マン・オブ・ピース  対訳:三浦 久


窓の外を見てごらん、面白いものが見えるよ
バンドは「ディクシー」をやっている
男が手を伸ばしている
ヒットラーかもしれないし
この地の僕しかもしれない
時には悪魔は平和の人としてやってくる

彼な話が巧みで、舌が滑らか
愛の歌は全て知っている
善意の背後には悪意があるかもしれないし
両手は油で汚れているかもしれない
時には悪魔は平和の人としてやってくる

彼ははじめ陰に隠れているが、そのうち前に出てくる
両目は兎狩りをするときのように抜け目ない
誰にも彼の正体はわからない
警察本部長にだってわからない
時には悪魔は平和の人としてやってくる

暗闇の中にいて、日の光を一目見たいと思う時
彼はあなたを捕まえる
苦しみが1トンもあるように感じる時
彼はあなたを捕まえる
彼はすぐ横に立っているかもしれないし
全く目立たない人かもしれない
時には悪魔は平和の人としてやってくる

彼は魅力的かもしれないし、退屈な男かもしれない
あなたの頭蓋骨の樽に乗ってナイアガラの滝を降りることが
できるかもかもしれない
何かが煮える匂いがする
祝宴があるに違いない
時には悪魔は平和の人としてやってくる

彼は偉大な人道主義者、彼は偉大な博愛主義者
あなたのどこに触れ、どんなふうにキスすればいいか知っている
彼はあなたを抱きしめる
あなたは野獣のやわからな感触を感じる
時には悪魔は平和の人としてやってくる

今夜はハウリン・ウルフは吠え
キング蛇が這うだろう
千年も経ち続けた木が突然倒れるだろう
結婚したいなら、ただちにするがいい
明日、全ては活動を止めるだろう
時には悪魔は平和の人としてやってくる

どこかで母親が泣いている、青い目をした息子のために
彼女の手には、小さな白い鞄と小さな壊れたおもちゃ
彼は星を追いかけている
三人の男が東方から追ってきたあの同じ星を
時には悪魔は平和の人としてやってくる


【 Man in the Long Black Coat:アルバム「OH MERCY」より 】

邦題:黒いロングコートの男  参考:ボブ・ディラン全詩302編、廃墟の街のレコード店


コオロギが鳴いている
水位が高い
窓は大きく開いている
アフリカの木々がハリケーンの風を受けて後ろへとしなる
ひと言のさよならもなく書き置きさえなく
彼女は去ってしまった
黒いロングコートの男と

そいつがうろついてるのを誰かが目にした
町外れの古いダンスホールで
彼女が呼び止めた時に男は目を覗き込んだ
踊りませんかと尋ねた時に
顔にマスクのようなものを着けていた
誰かがいった、そいつは聖書を引用するんだと
埃のついた男がいた
黒いロングコートを着ていた

牧師が語っていた
そいつが伝えた説教だ
彼はいった
人間の良心はすべて卑劣で堕落していると
自制心に頼り従うことはできない
満ち足りたままのあなたであるべき時に
飲み下すことは容易ではない
それは喉につかえる
彼女は心を奪われた
黒いロングコートをまとっていた男に

黒いロングコートをまとっていた
時にそれは真実だ
あなたがそのように思えるのなら
だが人は生か死かではない
人はただ漂うだけ
彼女は行ってしまった
黒いロングコートの男と

水上に煙が立ち込めている
6月からずっとそうだ
木の幹は根こそぎになる
そびえ立つ三日月型の月の下
鼓動と振動と
そして騒めくエネルギーを感じろ
誰かが向こうで死んだ馬に鞭を打つ
彼女は決して語らず
書き置きもなく
彼女は去っていった
黒いロングコートの男と


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文字数制限オーバーで
続きは
次の日へ(笑)


2019年08月12日(月)

いつもの朝に



 BOB DYLANのLIVEアルバム
名盤『HARD RAIN』の2曲目

「ONE TOO MANY MORNING(邦題:いつもの朝に)」
ロック調でかっこいい。



この曲の原曲は2枚目のアルバム『THE TIMES THEY ARE A-CHANGIN'』に
入っている。
スルーフィンガー奏法での超フォーク。



どちらもすごくいい。


詩にも好きなフレーズがある

君の立場になれば君が正しい。
僕の立場になれば僕が正しい。

二人ともあまりに多くの朝と
1千マイルを後ろにしてきた

(対訳:片桐ユズル)


いつもの朝に
それまで恋人と多くを過ごしては迎えてきた朝
そして共に歩いてきた1千マイルの道のりが
後ろにあるという。。。

泣けてくる。



2019年08月11日(日)

夏休み



夏休み初日
せっかくの休みを無駄にしたくなかったが
ほとんど、夕方まで横になっていた(笑)

夕方から起きだし
ベランダで昨日家に届いた「ボブディラン自伝」を
読み始めた。



かなり楽しい。

2019年08月10日(土)


貴方がいてくれるから
僕は元気でいられた
貴方が見守ってくれていると思ったから
僕は安心して過ごせた
僕の後ろに貴方がついていてくれたから
楽しくやれてた
貴方がいなければ面白くない


2019年08月08日(木)

散文


むやみに熱意を見せる人間は
良い食いものにされることを知った

忘れるわけにはいかない
忘れたわけじゃない
忘れられるわけがない

滝のように汗をかいて
ノートにポタポタ汗が落ちる


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雨を感じられる人間もいるし
ただ濡れるだけの奴もいる

By ボブ・マーリー

2019年08月07日(水)

窓を開けていたら



何日か前、窓を開けていたら
バン!ドン!と大きな音がした。
驚いてベランダに出てみると



そうか
昭和記念公園の花火大会だったんだ。



2019年08月06日(火)


あせらない
あせらない
落ち着いて
落ち着いて


矢が飛んでくる
終わったと思ったらまたくる
終わらないうちにまたくる
四方八方からくる
大雨が降る
大波が来る

中心にいかない

全ての矢が地上に落ちた時
一気に拾い集めろ
バケツに雨がたまったら
一気に回収しに行け

高台にいろ
下を見る癖やめろ
前を見ろ
何もない
ほっておけ





2019年08月05日(月)

色あせていく


やっぱりどうしても
慣れることが出来なかった
僕が傷つきやすすぎるのか
そうじゃなかったら
僕はひ弱になってきているんだ

この状況はどんどんひどくなっていくばかり
もうやめにしたい
それぞれ別の道行くっていう方法がある
朽ち果ててしまう前に

俺の存在自体が邪魔で鬱陶しくて
関わりたくないアホになれていたのならよかった
ひょってして超ダセェ奴じゃんと言って
俺をバカにしている声が聞こえるくらいなら

どれだけ大丈夫ですか?

気にかけてはいつも後回し

人を傷つけた
嫌な思いをさせた
自分の弱さばかり発散した

何をやってもダメな時がある

いつかこんな日が来るとはわかっていた
時間はゆっくり過ぎていき
色あせていく



/////////////////////////////////

話すことはない
特に過ぎてしまったことについては

Byボブ・ディラン

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2019年08月04日(日)

色の差



印刷業界的には、この色の差はアウトですな(笑)
もともとLPがあってCD化するにあたって
LPと同じ色でCDジャケットの印刷依頼があったはずだと思う。
で、この色の差はアウトですな(涙)

でもそもそも、どっちが本当の色か
俺にはわからない(苦笑)



CDの中身は、最高です!
脂の乗り切った勢い、説得力、迫力が
あります。

Bob DylanのLIVEアルバム
『HARD RAIN』



2019年08月03日(土)

今ね


今ね
こんなことやってるんだよ
こんな事もあらたにはじめたんだよ
って
遠くへ行ってしまった人へ
伝えたいが
出来ない
結果が出た時
伝わるといいな




2019年08月02日(金)

渋谷駅に着いた時



最近、朝、渋谷駅に着き職場へ向かう時
イヤホンのボリュームを最大にして

Bob Dylanのアルバム『BLOOD ON THE TRACKS』の
最後を飾る曲
『Buckets Of Rain(邦題:雨のバケツ)』を聴いている




Buckets Of Rain
(邦題)雨のバケツ)
作詞作曲 Bob Dylan

雨のバケツ
涙のバケツ
僕の耳から外へ出かけるバケツたちを
捕まえて
僕の手に包まれる月の光のバケツたちを

君はすべての愛を手にしたね
僕は耐えられる

僕は温和でオーク材みたいに硬い

素敵な人々がまるで煙のように消えていくのを
見てきた

友達がやってきてはいなくなる

僕が必要ならここにいるよ

君の笑い方と指先が好き
腰の動かし方が好き
無愛想に僕を見る感じが好き
君の全てが僕を不幸にする

小さな赤いワゴン車
小さな赤い二輪車

僕は猿じゃないけど自分の好みはわかっている

僕は力強くゆっくり愛する感じが好き

君を連れて一緒に行くよ
行く時はね

命は悲しく
人生はバカ騒ぎ

うん、すべてのできることがね
やらなくちゃならないことなんだ

君のやるべきことをやるんだ
そう、だからうまくいくんだ

君のためにやるんだよ
わかる?

(参考:ボブ・ディラン全詩302篇)


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美しいメロディー
ギターの旋律にのせて

『君のやるべきことをやるんだ
そう、だからうまくいくんだ
君のためにやるんだよ
わかる?』

なんて歌われると、思わず『うん!』って言いたくなる

そして間も無く事務所に着くという感じです。



2019年08月01日(木)

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