脳内世界

私が捉えた真実、感じた真実などを綴った処です。
時に似非自然科学風味に、時にソフト哲学風味に。
その時その瞬間、私の中で、それは真実でした。


※下の方の○年○月っていうのをクリックすると、ひと月ぶんはまとめ読みする事ができます



 自立した、おんぶにだっこ

研修医の先生で、
指導医によくついていっているように見える先生がいる。
よく考えて、周りの言葉をよく聞き、患者さんのことを一生懸命考える。
上から教えてもらったことは着実に学んでいく、
そんなふうな先生。

すごいですね、とその先生に話していた。
しかし先生は、
「いえ、全然もう、(上の先生に)おんぶにだっこで」
と言われていた。


でも、ある程度首がすわってないと、
おんぶも抱っこも、ちょっと難しいところってあると思うんだよね。


そうポツリと言った私に、
「首がすわってないと… …深いですね」と言っていた。

ほらね。先生は、逃さないでしょう。
そういうこと、大事ですねえ。



2014年05月17日(土)



 郷愁


急な傾斜ででこぼこしてて、つんのめりながら登った坂
新聞のチラシでお菓子をつつんでくれる駄菓子屋さん
ちょっとぼろい集会所と公園
とんぼが一面にとぶ田んぼ
気になって仕方がなかった墓地
ひそかにれんげをつんで蜜をすった田んぼ
いっつも吠えてくる犬

庭のブランコ
家族でキャンプに行ったキャンピングカー
こじんまりした六畳の自分の部屋
姉妹で使った二段ベッド
外の道路を走る、子どもの自転車の補助輪の音
ボールを壁に蹴る音
家の白い壁を琥珀色に染める夕日
近いけど遠い竹やぶ
雨戸を閉める音
細長くてせまい箪笥部屋にある、本棚をあさった思い出
ちょっとこわいトルソー
押し入れのにおい
お母さんが作ってくれたプリン
リビングでお父さんたちと見たテレビ
家族の息づかいのなかで過ごした自由な時間
自分の部屋で、わくわくしながら読んだ小説
クリスマスにお父さんがエレクトーンで弾いたジングルベル
散歩がてら歩いて行った図書館
日差しが強く、影の濃い中、
汗をぬぐいながら登った団地の坂道



空気
におい
気持ち



思い出を構成するもの
ぜんぶ、
あの状態で手にすることはできない
もう一度味わいたいなと思っても、
すでに私が変わってしまっていて、
それは過去にタイムスリップできたとしても、
手に入れることはできない


今なにげなく生きてる今すらも、未来で、大切に思い出す思い出になるかもしれない

子どものあのころは、あのときをこんなに大切に思い出すなんて、考えもしなかった

苦しい事、
忘れたいこと、
痛かったこと、
つらいこと、


色んなものが漉されて、

ずっと未来に思い出す景色は、どんな景色だろうか




2014年05月07日(水)



 each own world

とある心臓病の子は、生まれつき、ほかの人なら100%ある酸素飽和度が80%もないけれど、その中で生きている子がいる
サヴァン症候群の人は知的障害などを持つ傍ら、突出した能力を持つ人がいる
妖精のようだと称されるウィリアムス症候群の人は、発達障害や心疾患を持つことがあるが、コミュニケーション能力が非常に高い


何かを犠牲にしてるように見える世界は、
その人にとってはそれがすべてだから、
別に犠牲ではないかもしれない

更に、何かを得ているように見える世界は、
べつにプラスワンでもないかもしれない


たくさんいるから相対的に見てしまうし、その尺度しか持たないけど、
それぞれがそれぞれの絶対的な世界<each own world>の中で生きているわけで、

でも、

なにがどうって評するのはアホらしいけど、
それをわざわざ考えちゃうのって滑稽でかわいいね
だは! じがじさん!


2014年05月05日(月)
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