f_の日記
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 欠片

窓から見える
ビルとビルの間の

空の欠片

空気の底
建物の澱みの中から

青の欠片

目を閉じて
遠い記憶の
彼方に臨む

何処までも遠い
遠い欠片

2004年04月21日(水)



 雨の日の夜

暗いショウウィンドウの前で雨宿り

残業で一人残った営業マンが
さりげなく傘をすすめてくれる

余裕とか
偽善とか

ひとつひとつに理由をつけたがっていた頃から
随分シンプルになった自分の心に
少し止まった時間の中で

静かに雨音が響いていた

2004年04月20日(火)
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