陽だまりのうた
muchan



 耳かきの記憶

陽だまりのもと
母に
耳かきしてもらった
幼きあの頃よ

あたたかな日差しと
あたたかな母のぬくもり
心地よさにいつも居眠りしていたと
母がいつか言っていたっけ

いまは
私の妻が
子供たちの耳かきをしています
やはり陽だまりのもとで

子供たちよ
おまえたちもまた
いつまでも記憶してゆく事だろう
心地よいあたたかさ・・・そして、母のぬくもりを

2002年04月30日(火)



 河辺にて

さんさんと降り注ぐ太陽のひかり
河辺の親水公園は
そのひかりに吸い寄せられたかのように
満員です。

空に舞うは無数のこいのぼり
水面には本当のこいが
口をおおきく
あけています。

かもが泳ぎ
ツバメは
水面を
低空飛行してゆきます。

チューリップ
すみれ
なずな
たんぽぽ

青や緑や赤、黄色
他にも色とりどりに
色彩は
華やいでいます。

子供たちは
次々に水辺に集まり
ズボンやスカートをまくり
突進してゆきます。

それを
誰が止められるでしょう
楽しそうに歓声あげて水面をゆらす
きらきらと太陽の光は乱反射しています。

思い出します
幼い頃の自分
わたしたちもかつて小川に入り
時の経つのも忘れて遊びましたよね。

今は、濡れた靴脱ぎ捨てて
はだしで歩く
あの感覚のすがすがしさ
きっと彼ら彼女ら感じているのですね。

堤防は
そりすべりの
絶好の場所に
早や変わり

そこかしこに
子供たちの満面の笑みと
目を細めた
おとなたちの微笑(びしょう)が広がっています。

今日は
この河辺に来て本当に良かった
溢れんばかりの陽だまりのもと
私は静かに微笑みました。

2002年04月29日(月)



 かあらげぼんぼの咲く頃に

かあらげぼんぼの花咲く庭先に
目を細めて
眺めている
祖母がいます

決して
艶やかではない
派手ではない
薄紫のつぼみと白の真っ直ぐに伸びた綿毛

少しうなだれて
静かに
ひっそりと咲くその花は
祖母の姿そのまんまでありました

「これはね
かあらげぼんぼ
昔は里に
いっぱい咲いていたんだよ」

明日もきっと
祖母と
かあらげぼんぼの
無言の語らいは続いていることでしょう

そして
陽だまりは
いつまでも時空を超えて
祖母の人生をひっそりと映し続けてゆくのでしょう

2002年04月28日(日)



 紫色の陽だまり

庭先に
薄紫色の芝桜の
群れ群れ
太陽のひかりあび

その美しい色を
より
おおきく
おおきく

なぜか
南天の木のたもとを選び
まあるくかたまった
芝桜たち

私の視野を
その
円形の群生が
占領する

ああ・・・
「本当の紫・・・」
天然色の妙なる
美しさよ

南天の木よ
おまえは幸せだね
優しい陽だまりのもと
美しきお友達と

私も
とても美しい陽だまりに出会えて
本当に
良かったよ

2002年04月27日(土)



 お日様のエネルギー

植物たちは
お日様の光浴びて
直接に
そのエネルギーを
取り込んでいます。

季節が輝きはじめると

やがて
おおきく
たくましく。

わたくしたちは
どうでしょう?

お日様のちから
自分のちからにできるのかな?

私は信じます

ひとにも
お日様のちからを
エネルギーに変える
かくされた仕組みが
存在することを。

陽だまりにゆきましょう。
身体だけではなく
こころあたためましょう。

もしも
すぐにはゆけないならば
こころの奥の扉を開いて
陽だまりを
頭の中にイメージしましょう。

イメージ
イメージ
イメージ

やがてこころはきっと
あたたかさを取り戻すことが
できるでしょう。

私は信じます

さあ、あのひかりに向かい両手を広げて!


22:04 02/04/26

2002年04月26日(金)



 バスルームにて

思いっきり泣いてもいいよ

・・・声を殺して静かに泣くのが彼女の癖なのだ・・・

私は知っているよ
知っているよ・・・
君が毎日とても頑張っていること
我慢していること
つらいこと
苦しいこと

髪を洗っている
今ならば気にすることはない
君と私しかいない
思いっきり泣いていいよ

つらいこと
悲しいこと
苦しいこと
みんな
みんな
涙と一緒に洗い流してしまおう
でも
髪を洗い終わるまで・・・
シャンプー流したら
そこまでだ

耳元で静かにそう言って
肩を抱きしめた

シャワーの後で
私に見せた君の横顔は
さすがに目は充血していたけれど
しっかりとした笑顔だったね

白熱灯ともるバスルーム
ここもまた
あたたかな陽だまりの場所


(お風呂でつい先ほど長女と交わした実際の言葉です。若干脚色もありますが。)


23:04 02/04/25

2002年04月25日(木)



 ちいさなひかりになりたい

太陽のひかりは平等であります。
どんな人にも
等しく
それは降りそそぎます。

けれど
ひかり届かぬ闇も・・・
じっさい
あるのです・・・

わたくしは
あのまばゆいひかり見つめるたび
願うのです。
みんな
あのひかりのもとでは
平等でありますように・・・と。

そして
届かぬ闇には
なんとか
ひかり届けてあげたい。
あげたい・・・

残念ながら
余りに巨大な
かげの主を壊す事はできません

でも
ひかりを少しずつ
送りつづけることなら
できるかもしれない

だから私は
ちいさな地上のひかりになりたい

あの
陽だまりの
あたたかさ
思い出しながら

みんなと
歩んでゆきたい

闇照らしながら・・・

2002年04月24日(水)



 思い出してごらん

疲れたとき
哀しみに襲われたとき
思い出してごらん
あの
陽だまりで
遊んだ頃のこと
きっと
きっと
そこには
幸せなあなたが・・・
私がいる
その幸せな気持ちを
思い出せれば
いつだって
爽やかなこころで
目覚めることができるはずさ

2002年04月23日(火)



 天使の休息

午後のまどろみ
子供たちが
思い思いの場所でまあるくなって
お昼寝しています。
無邪気なその寝顔
どんな夢みているのかな?
時折微笑むその寝顔に神々しい日のひかりが射しています。
天使たち
ゆっくりおやすみ
やわらかな
その翼広げて

2002年04月22日(月)



 猫になって

あたたかな日差し
私は一匹の猫になります
まあるく
まあるくなって・・・

大事なひとに甘えてみたく・・・なります。
膝にくるまって、甘い夢を見てみたく・・・なります。

2002年04月21日(日)



 陽だまりのうた

目を開けると
そこには
あたたかな光と
青い空

ああ・・・
僕いつの間にか
寝ちゃったんだな・・・

日差しの中
思いっきり手足を広げて
伸びをする

そして愛しき人を探すのだ。

2002年04月20日(土)
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