TWILIGHT DIARY
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2004年01月30日(金) 今日の二冊。。

今日は、仕事の合間に本屋さんに立ち寄る。

落ち着いた感じの東京を歩くガイドブック「大人の東京」と、
相原一吉さんの「チョコレートのお菓子の本」を買う。

それにしても、活字離れって本当?という位、金曜の夜は人であふれている。
二大文学賞も先日発表されたこともあって、
平積みされた話題本・新刊本の方でも、たくさんの人が本を選んでいる。

でも、一番人気なのは、旅の本のコーナー。
そろそろ春の旅を考えるシーズンなのだろうか。
あとはというと、手作り関連本。
ビーズアクセやら、和の小物、チョコレート菓子、
玄米食、アジアンカフェめし、などなど。

振り返ると、私の今日の二冊はこの季節の人気本の縮図だったか。



2004年01月28日(水) 音の庭。。

今夜は、ヨーヨーマの無伴奏チェロを聴いている。
数年前からBSで何度かこの演奏(映像とコラボレーション)を目にしていたが、今月CDを買った。

ビルスマのバロックチェロのあの枯れた庭の奥深くにある過去への扉が開かれた音とは、趣が全く異なる。

ヨーヨーマの庭には、いくつもの扉が用意され、訪問者は様々な夢を垣間見る。

美しい庭園の色鮮やかな牡丹や芍薬が風に揺れると、
一瞬にして都会の高層ビルの窓越しの風景。

そうかと思うと、夏の木漏れ日にきらめく蓮池のほとり。
次の瞬間、人のいない静かな校舎の天井の高い廊下、らせん階段。
或いは、白い壁の病院の個室にて。

めくるめく場面の転換に翻弄されても、
現実に戻る扉は、ちゃんと用意されていて、訪問者は安堵する。

ちなみにヨーヨーマは4歳の頃から、
このバッハを2小節ずつさらっていたそうで、
成長と共に全曲を完成していったことになる。

それにしても彼のバッハは、なんとも生命力の強い、色彩鮮やかな音の庭で、
訪問者さえ望めば、日がな一日遊ばせてくれるのである。





2004年01月27日(火) Hope。。

ここ数日間報道されている悲惨なニュースを見ていると、
なんとも荒んだ気持ちになる。

子供の立場では親や家庭を選べない。
もし生きて行く環境が最悪だと感じても、
逃げる事を禁じられてしまった彼に、果たして他の選択肢はあったろうか。
社会の最小単位であるはずの家族が、彼にとって悲しくも最悪の最大社会体になってしまった。

そんな最悪の家族よりも、最良の他人の方が良いとは誰しもが思う。

子供たちの幸福を守るという点では、親族の壁を越え、
関わりを持つ大人たちの全責任でもあるのだなぁとつくづく考えさせられる。

悲劇となった今では、彼が少しでも回復するようにと遠くから願う。





2004年01月25日(日) 岩のりラーメン。。

今日はまったりと昼過ぎからラーメン作りを始める。
といっても麺を打つ訳ではないのだが。
麺は西山製麺所の卵たっぷりちぢれ麺を使う。

実をいうと、うちは札幌の住人なのにも関わらず、
何故かラーメン屋さんに食べに行くことが、全くと言っていいほどない。
一、二年の間に一回あるかないかくらいである。
そのかわり、冷蔵庫には必ず生麺が常備、家族はいつでも食べられる。
よって、すなわちインスタント・ラーメンを食べるのも、
一年に一度あるかないか、である。

さて、今日のラーメンは味噌仕立てスープに、初めて岩のり(乾燥品)をたっぷりのせて見た。
これが結構合う。

とろとろになった岩のりを麺に絡ませてすすると、春の海岸線の匂いがした。




2004年01月23日(金) シャーリー・ホーンとマイルス・デイビス。。

さて今夜は、明日特集するシャーリー・ホーンのアルバムを聴きながら書いている。

彼女のプロフィールが今一つ未知な部分があり、ネット検索をしていると、
根強いファンが、日本に多くいらっしゃることがわかる。
どんな人がホーンを聴き、どんな感想を持つのか。
ホーンのどんな所が好きなのかは大体共通する点があり、興味深い。

ホーンのどんなところが好きなのか。

例えばそれは「声」であったり、
なんともいえない歌とピアノの「間」であったり、
人生を知り尽くした「深み」であったりする。
確かにそこだなぁと思う。

マイルスと共演している「You Won't Forget Me」('91年の同名アルバムに収録)を聴くと、
ホーンの歌とマイルスのペットは微妙にすかしたり、
絡み合ったりの絶妙なプレイで、
何故もっと前にこの音源に出会っていなかったのかと後悔するくらい、いいプレイである。




2004年01月21日(水) 重慶の月餅と雀舌香片。。

今日は比較的温暖な天気で、夜には雨が降った。
幹線道路は、先日の雪が嘘のように溶けて、アスファルトの路面が出ている。

さて、デパートの催事の横浜中華街展を覗いてきた。
毎回買っている重慶飯店の中華菓子を何種類か選ぶ。
会計の時に「いつもありがとうございます!」と言われたのだが、
中華街展の時にしか買っていない私を覚えているはずはなく、
だがその一言がなんだか嬉しかった。

そんなことを思い出しながら、
雀舌香片(茶の新芽だけを使ったジャスミン茶)を淹れて月餅を味わうと、
心なしか、いつもより美味しく感じる今日のこの夜である。



2004年01月20日(火) シンプルシックへの道。。

ある本を探しに本屋さんに行ったのだが、見つからず。

そのまま帰るのも何なので、文庫のコーナーで何か軽く読めるものをと思い、
表紙の横森さんがゴージャス猫ちゃんを抱っこして部屋でくつろいでいる写真が、
気分にぴたりだったので「横森理香のシンプルシック」にする。

どのようにライフスタイルをシンプル&シックにしていったのかという奮闘ぶりが綴られているのだが、まずは既存している家の中のモノ達を捨てていくところから始まる。

もう聴かなくなったレコードや、箪笥の中の服、本・本・本、えとせとら。。

読んでいく内、やっぱり私には無理かもと思い始めるのだが、
その後、お引越しする部屋を大改造していく過程が、興味深い。

特にバスルームの力の入れようと言ったら!

真鍮のシャワーヘッドで、人魚のタイルの前で浴びるシャワーはさぞかしいい気分なのだろうなぁと、ただただ羨ましい。。



2004年01月19日(月) 北見の大雪ニュースで思う。。

北見の大雪の映像をニュースで見た。

商店街が雪に埋まって、人っ子一人いない。
まるで、雪山の中に商店街があるかのようなぐらいの大雪。

これでは、どう考えてみても人は歩けないだろうと思って見ていたら、
胸ほどまである大雪を漕ぎながら、少しずつ前進して街まで歩いている人がいた。

生命力というか、パワフルというか、
とにかくそんな大雪の中を前進するのはすごい。

万が一、立ち止まり、もし埋まって寝てしまったらと思うと恐ろしい。

子供の頃、冬のグランドでサッカーをした事があるが、感覚としてはとても近い。
背が小さいので、ちょっと積もった新雪でも胸まで埋まる。

遊んで時間を忘れ、日が暮れてくると、だんだんと雪も固くなり、
手足も冷え、動きも鈍くなり、埋まると結構危険(笑)。
この経験がある人なら、春になって「グランドから行方不明者を発見!」というニュースはよく理解できると思う。

さて、このような大雪も三ヶ月もすると、どんな雪山が出来ていようと、
春の陽射しで解けてなくなる。

そうんなことでもないと、冬の雪国の生活はやっていられないなぁと思う。



2004年01月17日(土) 渋滞エトセトラ。。

さて、天候の方はかなり落ち着いたが、道路の交通事情の方はまだまだである。

今日の札幌の空は雲一つない青空で、いい気分になるはずが、渋滞は依然ひどい。

どこからこんなに車が?と思うほど、街中どこでも渋滞なのである。
いつもなら、10分でつくところに、街なかだと40分から1時間ほどかかる。
渋滞を避けようと小路に入ると、パトカーやトラックまでいる。

そんな渋滞地獄なのだが、滅多に通らない小路で、
新しく出来た珈琲店や、ワイン専門店などを発見。
「うーん、渋滞でなければ寄るのになぁ」と結局降りられずに指をくわえて素通りした一日であった。



2004年01月15日(木) 悪天候あれこれ。。

さて、昨日から、北海道全域はすごい天気だった。
常時、暴風雪波浪警報発令状態。

札幌も都会ではあるが、大雪で道路は二車線が一車線になり、
ついに道によっては、ほとんど鉄道の単線状態。
通り抜けはどちらか一方が道を譲るといった感じ。
ここ二日ほど、移動はたいへんだった。

その移動がたいへんな時にも
地下鉄は例により人身事故があって、半日ほど、折り返し運転。
中心街を地下鉄で移動していたら、そちらも人出がすごかった。

さて、市内の交通事情もたいへんだが、
今日いらした方で、
この悪天候で釧路から8時間(!)かけてJRで移動だった方がいて、
冗談で「外国に行って帰ってこれますね。」と言っていたら、
なんと、昨日出発の韓国出張が出来ずに札幌にとどまっている滝川の方もいた。
ほとんど空港閉鎖状態だったようで、こちらもお気の毒である。

今夜は、雪も止み、風も落ち着いたので、ほっと一安心。
帰宅途中、何台もの開発局ならびに下請けの大型車が出動していたのに遭遇した。

雪山で狭くなった道路が少しは広くなって、ほんとに助かるなぁという感じである。




2004年01月12日(月) 音の霊力の物語。。

今日私は休みであったが、家人約一名が体調優れずで、どこにも出かけなかった。

それで結局、何をしていたかというと、
残ったお正月用の冷凍海老でグラタンを作ったり、
今市子さんの「百鬼夜行抄」を読んだり、
書き物をしたりという静かな一日であった。

締めくくりに、いま聴いているのはビルスマの無伴奏チェロで、
弾いているのは約350年前のバロックチェロ。
ビルスマの息を吸う音、吐く音まで聴こえる。

弾いているのはビルスマ一人で、楽器もそのバロックチェロ一つなのだが、
ごくたまに、多分、左手が移動する時にこすられる弦の音から、
水のせせらぎのような音や、
小鳥の囀りや女性のお喋りのようなざわめきが聴こえてくる瞬間があって、
それは弦の演奏の結果なのだろうが、
音符にない音までバッハは計算していたのかと思えるほど、
様々な音の色彩に彩られた森の中で弾いているように聴こえる。
不思議な力を持つ楽器というのは存在するのかも知れない。

ドパルデューの映画で、ビオラダガンバをめぐる物語があり、
鬱蒼とした森の中の小屋で、ドパルデューの師匠がガンバを弾くと、
その向かいには、もうこの世にはいないはずの師匠の美しい奥さんが、
黙って演奏を聴いている場面がある。
それは、さながら壇ノ浦を語る琵琶法師の周りに、
もうこの世のものではない平家の人達が聴きに集まるのと、何ら変わりがない。

音の霊力の物語は東西問わずか。



2004年01月11日(日) 小正月気分。。

今日は、上の娘が初釜。

干支のお干菓子や紅白の有平糖がおみやげ。
くじ引きで、春慶塗りのお盆を頂いてきた。

先生がもう使わなくなったものを、お弟子さんたちでくじを引くそうで、
畳の上で和服を着たお弟子さんたちが、
楽しそうにくじを引いている様子が目に浮かぶ。
なんとも新年のお稽古始めという感じがして、良い。

家では小豆を煮た。
お餅はもう皆飽きてしまっていて、小豆だけをお椀に盛って頂く。

娘は桃色の訪問着を着ているし、煮物を先日の織部の大鉢に盛ると、
小正月は15日だそうだが、今日は少しだけ早い小正月のような気分である。



2004年01月09日(金) 織部の大鉢。。

今日は、あるデパートにて陶器のお買い物。

先日、娘用に買った赤絵の飯茶碗が好評なので、もう一つ同じのを買い足す。
それから、これも赤絵の中皿で、かなり前に買ったものと同じ物がバラで売られていたので、二枚ほど。
その中皿は、合計7枚になるので、いつ壊れても良い。いわゆる保険である。

それだけでやめておこうと思ったのだが、プライスオフになっている贈答用の織部の大鉢がどうも気になって、最後の最後に結局買った。
新しい織部なので、骨董のあんな数十万もするものとは違い、何千円のなんちゃってな織部(笑)なのだが、なかなか姿も絵付けも良い。


鯛の煮付けや、牛蒡や蓮根の煮たのなんかを、真ん中にそそっと盛り付けたら、
「四季の味」の表紙のようで、なかなかいいかも知れない。



2004年01月08日(木) カンタル。。

先日買ってきたハードチーズ、コンテとカンタルを味わう。

いつものコンテはやはり濃厚で、甘酒のこうじのような味と香りがする。
カンタルは初めて食べた。

さて、そのカンタルなのだが、味わうと不思議と洋梨のラ・フランスのような香りがする。
ハードチーズなのに、味もコクがあるがそれほど重くなく、
香りがフルーツ臭なので、爽やか。
塩分もあまり感じなくて、ヘルシーかも知れない。
中国茶でいうところの春茶のようで、
高原のさわやかな香りいっぱいという感じである。

チーズ図鑑によると、カンタルにはモルゴンが合うと書いてあるが、随分前に飲んだきり、最近はモルゴンにお目にかかっていない。

家に置いてあったチリのロス・バスコスと共に味わったら、
香りが互いに相乗して、とても美味しく頂けた。



2004年01月06日(火) コンピアルバムとシャーリー・ホーン。。

今日はCDショップにて、シャーリー・ホーン、ジミー・スコットのライブ盤を買う。

今聴いているのはシャーリー・ホーンだが、こんなにいいとは不覚にも全然知らなかった。

昨年ラジオで取り上げたクリスマスコンピに、ホーンが収録されており、
それが良かったので、とにかく何か一枚と思って買ってきたのだが、
プロデュースとストリングスアレンジがジョニー・マンデルで、音も演奏もすこぶる良い。

2001年にリリースされていたアルバムで、
確かにジャケットは新曲試聴のコーナーで見た覚えがある。
実は聴いたことがあっても、ちゃんと認識していなかったかも知れない。

こうして考えてみると、コンピレーションアルバムというものも、普段は全然聴かないアーチストを知るという面では、かなりいい効果があるのではないか。
そこから、新しく知ったアーチストのアルバムをどんどん探して出して聴くという方もたくさんいるに違いない。



2004年01月05日(月) 映画「リトルダンサー」。。

さて、今日は「リトルダンサー」をDVDで観た。

予告編がなんだか楽しそうだったので、軽い気持ちでレンタルして見たら、
主人公の男の子をめぐる家庭環境、父親と兄の炭鉱組合のストなど問題山積みの重い状況の中、ストーリーは進行していく。

古い映画だが、五木寛之原作の「青春の門」を思い出してしまった。
炭鉱をめぐる男たちの生き様、夢を追って旅立つ息子。
思いもかけず、いい映画だった。





2004年01月02日(金) 映画をレンタルで二本ほど。。

昨日、DVDとビデオをレンタル。
その中の「たそがれ清兵衛」と「スパイゲーム」を見る。

たそがれは藤沢周平さんの原作で、早く見たいと思っていたのだが、
ずっと貸し出し中で、やっと借りられた。
脚本も良いし、キャストも良く、いい映画だと思う。

ただ途中、映像が暗すぎて、
顔がほとんど見えなかったり(声を頼りに誰かを認識)、
それに殺陣を使った生きるか死ぬかの大事な場面が今一つちゃんと見えずらい。
ほんのあと少しだけ照明が当たれば、殺陣も生きて、百倍いい場面に見えると思う。

そういう暗い場面がたまにある映画もかっこいいとは思うのだが、
あまりにそれが多すぎたので、気負いの多い新人の監督さんかと思ったら、
そうかあの大監督なのだとわかり、二度びっくりした。

「スパイゲーム」は、レッドフォードとブラッド・ピットのCIAもので、
ただのアクション物かと思って、頭休めのつもりで見たら、なかなか。。

「大統領の陰謀」と「コンドル」と「デビル」を足して、
「プライベートライアン」と「ボーンアイデンティティー」のエッセンスも付け加え、「今そこにある危機」もちと降りかけてみたって感じの映画で面白かった。
娘は「親子スパイ」のようだ(笑)と言っていたが、この二人どことなく似ている。

本来は、映画館にでも行ってお正月映画でも見たいのだが、休みも少なくなかなかそういうわけにも行かないが、充分レンタルで満足できた映画二本だった。



2004年01月01日(木) 新年を迎える。。

2004年も無事に明け、
家族全員とにかく元気に新年を迎えることができ、めでたい。

皆さまも、無事、新年を迎えられたでしょうか。
今年もよろしくお願い致します。




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izumi [HOMEPAGE]

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