散歩主義

2003年03月05日(水) 「アリア、この夜の裸体のために」

第53回H氏賞の受賞作です。現代詩にとっては、たぶん最高峰の賞と言っても過言ではありません。

受賞者は河津聖恵さん。京都市左京区在住の方です。今日、インタヴューが京都新聞に載りました。元々東京の方で、京大に進学されてそのままおられるのかな。

ぱっと出てきた新人ではありません。42歳。現代詩手帖賞、歴程新鋭賞とキャリアは素晴らしいです。京都新聞ではそれでも「大型新人」と書いてますが。

あ、とおもったのはテーマが「光」であること。井坂洋子さんが近々、出される詩集も「月」がテーマであるらしいし、ミメイさんも「光をテーマにしようかな」と
ウチの掲示板に書きこまれていたし、ぼくはぼくでめげずに「光」を去年に引き続きテーマにしようとしています。(じつは書いています。)

なんだか「光」への時代意識のようなものがあるのかしら、と思ったりもします。
もし、そこにぼくの無意識がアクセスしているのなら、無条件になにか「励まし」を感じます。いや、感じてしまおうと思います。

河津さんの「光」は『夜の光に引きつけられる私たちとはどのような存在なのか』というものでした。こないだ掲示板の方にも書きましたが、月の神様はディアナ(ダイアナ)。女神です。太陽の神は男神。たとえばアポロン。月を描くのは女性なのかもしれませんね。その「月を描く女性」を光ごと描いて見ようか、と思いました。男性詩人でも月を書く方がおられますけれど。

日本では「花鳥風月」が伝統のテーマ、いまだ語り尽くせぬテーマです。花、風、月は詩に登場させてきましたが、そういえば「鳥」をあまり書いていないな。
最近、鳥の詩としてすごい、とおもったのは吉田美奈子さんの「カラス」。詩というよりも詞ですが。

「光と鳥」テーマとしてもう少し考えて見ます。単語ではなく文章となるテーマにまでつめて。

ところで、河津さんは「感情も含め肉体から出発した作品を書きたい」とおっしゃっています。
新たな抒情詩がはじまりますね。

おこがましいけれども、ぼくもがんばろうと思いましたよ。


 < 過去  INDEX  未来 >


にしはら ただし [MAIL] [HOMEPAGE]