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2005年11月21日(月) スローキャリアについてもう一度考えてみる

スローキャリアについてもう一度考えてみる。

僕がスローキャリアを志向するのは、両親の影響だろう。
僕の父は、高校の教師、母はピアノの講師である。

高校教師、という職業は、収入的には、まあそこそこなのだろうけれど、休みが多い。
夏休み、冬休み、春休み。
僕が帰省する期間は、父は間違いなく家にいる。
母は、自宅でピアノ教室をやっているので、これまたいつも自宅にいる。

たまたま僕の休みの期間と両親の休みの期間が重なっているだけなのかもしれない。
でも、僕の目で見ると、僕の両親は、のんびりとスローな人生を送っているように見える。
子供の頃、父は、夕方5時頃には帰宅していた。
そして夕方6時には家族揃って食事。
子供にとっては、理想的な環境だ。

帰省する度に僕は思う。
「どうして僕はこんなにバカみたいに働いているんだろう?」
午前様どころか明け方様だ。

実家に帰省すると時間の流れが違う。
あきらかにゆっくりと時間が流れている。
貧乏でもなく、それなりに豊かだ。

父は、夜にジョウロを持って、出かける。
近所に趣味で借りている一坪くらいの畑に水をやりにいくためだ。
おままごとの百姓。
その収穫物が食卓に並ぶ。

僕の両親は、狙ってスローライフを選んだわけではないだろう。
でも、あののんびりした生活を見ていると、僕は、一体何をやっているんだろう?という気持ちになる。

スローな人生で、大きな悩みもない。
ただただゆっくりと生きている。

過労死寸前まで働いて、目指す先がスローライフなのだろうか。
趣味の時間どころか、睡眠時間の確保さえままならない。
アタマのなかは、仕事で一杯で、心療内科から処方された薬物を処方しなくては、自力で眠ることすらできない。
休日は、仕事で必要な資料をひたすら読み、考える。

そこで得られるものは何なんだ???
権力?お金?名声?
僕には興味にないことばかりだ。

僕には、権力だとか、お金だとかに興味がない。
たまたま、何かのボタンの掛け違いで、キャリアを追求する競争社会に巻き込まれてしまった。
リアルの僕の生活を知る人たちは、僕を全力で、死ぬまで走りつづけるハツカネズミに見えていることだろう。
僕は、負けず嫌いではない。
負けても構わない。
競争に負けてもなんとも思わない。
そもそも競争が嫌いだ。

どうして、こんな競争社会のど真ん中にいるんだろう?
それがそもそもおかしい。

自分が好きなことだけをやって、わがまま一杯に生きていくことが僕の本来の生きかただったハズだ。
嫌いなこと、嫌なこと、好きではないことはやらない。
楽しい事だけをやって享楽的に生きていく。
貧乏だって構わない。

そろそろリセットが必要なのかもしれない。
本来の堕落(社会的には)した生活に戻るべき時期なのかもしれない。

でも、僕に心地いいのは、スローじゃなくてファストなんだよな・・・。




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孤独に歩め 悪をなさず 求めるところは少なく 林の中の象のように

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