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2005年05月17日(火) 「中間管理職」と「楯と矛」

僕は、いわゆる中間管理職である。
中間管理職という立場にいると、どうしても悲しき中間管理職的な立場に立ちがちだ。
会社のご都合主義、上司の理不尽、そしてそれを自分のスタッフに指示しなくてはならない割り切れなさ。

アメリカ大統領か自営業者にでもならなければ、どこまでポジションが上がろうと永遠に中間管理職である。
役員になろうと社長が上にいるし、社長になっても親会社がいたり。
小泉さんだって、上司は`米帝のブッシュ総統だ。
上司に加えて、クライアントや選挙民からの圧力もある。

僕は下っ端の中間管理職。
中間管理職を続けていると、どんどんと自分が嫌になっていく。
僕のポリシーは、「上司には矛であれ、部下には楯であれ」である。
自分自身のポリシーに従って行動してはいるつもりだけれど、どこまでうまくいっているかは自信がない。
上司には「矛」として接しているので、当然ながら嫌われる。
部下には「楯」として接しているつもりだけれど、どこまで理解してもらえているかはわからない。
僕の部下からは、僕が理不尽な事を言っているように見える事もあると思う。
僕は、上司から見れば反抗的な部下だろうし、部下から見れば理不尽な上司だろう。
中間管理職が、上司からも部下からも良く思ってもらえる、という状況を維持する事は至難の技だ。
ヘタすれば両方とも敵に回すことになる。

僕には、上司は敵に回しても構わない、いう割り切りがある。
でも、部下は守り抜きたい。
部下は、何でも守り抜きたい、と思う。

僕が、何が何でも部下を守り抜こうと考えるのは、過去に自分の部下を守りきれなかった事があるからだ。
そのとき僕は、部下を守ろうとして、徹底的に上司に歯向かった。
自分自身はどうなろうと構わない、でも部下は意地でも守り抜く、という気持ちから上司に歯向かい続けた。
結果として、僕は配置転換された。
そこまで歯向かうなら外す、という処分。
権限を剥奪された僕は、部下を守る事ができなくなった。
僕の部下は、潰れ、退職した。

僕は「上司には矛であれ、部下には楯であれ」というポリシーは崩したくないし、崩すつもりもない。
中間管理職は難しい。




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