斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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今年は体調不良に悩まされた散々な年だった。 僕の体調不良の根本原因とは?
「軽そう状態」。
医師の診断によると僕は「軽そう状態」なのだそうだ。 「軽そう状態」とはナチュラルハイの事である。 僕は、ドーパミン出っぱなしのナチュラルハイ野郎。 僕の脳は、脳内麻薬であるドーパミンを出す栓が、ぶっ壊れているらしい。 快楽物質出まくり。 覚醒剤がなくても、年中ラリっているのと同じ状態が長年続いている。 医師の診断書付きのウルトラハイテンション。
「うつ」状態なしの年中「そう」状態。 よく「そううつ病」と呼ばれるように、僕のように「そう状態」だけがずっと続く、という症状はまれなのだそうだ。 一般的には「そう」と「うつ」が交互に現れる。 だけど、僕には「うつ」は現れず、「そう」だけが続いた。
原因としては、長年にわたって強い緊張状態のなかで生活を続けた結果、脳が緊張状態に過剰に適応してしまったことにあるようだ。 脳は緊張状態にさらされると、緊張状態を緩和させるため、ドーパミンを出す。 僕は長年にわたって、常に強い緊張状態にさらされた状態で生活してきた。 その結果として、常にドーパミンが出っぱなしになってしまい、ウルトラハイテンション状態でいるのが常態化してしまった。
加えて僕の脳は、極端に「高出力型」である。 アタマがいい、というのとはまた異なる。 「高出力型」。 その一方で、僕の自律神経および、肉体は普通の人となんら変わりない。 極端に高出力な脳と、ごくごく普通の身体。 もともと高出力型であった僕の大脳はドーパミンというインタークラーつきターボを得た。
結果として、僕は脳と身体のバランスを失った。 強力すぎる僕の脳は、疲れを知らない。 眠る必要もない。 僕は、3時間睡眠で、休日もロクに休まずに働き続けた。 脳が、疲れている、という信号を出さないのだ。 僕の身体および自律神経はへとへとに疲れていながら、脳はその疲れている、という信号をきちんと処理しなかった。
この場合、治療の方法はひとつしかない。 僕の脳の出力を抑える事である。 身体や自律神経を鍛えたところで、僕の脳の出力には追いつかない。 脳にリミッターをかけてしまう。 僕の脳は、レブカウンターを振り切っても焼き切れることはない。 だけど、身体はついてこれなかった。 ならば、脳の出力を抑えるしかない。
僕は、脳の出力を抑えるリミッターの役割を果たすクスリを処方してもらっている。 僕の脳はナチュラルな状態で、普通の人を50とすると80から90くらいの出力が出ている感じである。 なので、リミッターのクスリを飲む。 すると、60くらいに出力、というかテンションが下がる。 リミッターをかけると明らかにテンションが下がる。 でも、周囲の人と接している限り、僕のほうがはるかにテンションが高い。 まだ、出力が高すぎる。 だけど、僕にとっては80から90のテンションから60くらいにテンションが下がっているので、とんでもなくテンションが下がった気がする。 日常生活をこなすにな、テンションが下がっても問題ないのだけれど、何かを生み出したり、僕のような特殊な仕事をするうえでは、テンションが下がり過ぎている気がする。 リミッターのクスリ単体ではテンションが下がりすぎるので、少しテンションを上げるクスリを同時に服用し、テンションを70くらいに上げる。 そして、現在はクスリでテンションを70くらいにキープしている。 感覚的には、これでもテンションが低いのだけれど、これ以上テンションを上げると身体がぶっ壊れるので、低いテンションションで我慢せざるを得ない。
ここ半年くらいかけて、何種類ものクスリを医師から実験的に処方してもらい、2週間ごとに状況をチェックしてもらった結果、現時点のクスリの処方が、リミッターでテンションを下げ、アッパーで軽くテンションを上げ、70くらいでキープする、という治療である。 治療というか、調整である。 僕のこのハイテンションは生まれつきなので、そう簡単には直らない。 「高出力型の脳を余裕を持って使いましょう」、という事でしか問題は解決しない。 身体、自律神経を僕の高出力型の脳に合わせて、バージョンアップするような方法はまだない。 強力なCPUがあっても、バス幅が狭くてはどうにもならない。 「脳と身体の統合体である僕」、としての全体出力は上がらない。
でも、クスリによって簡単に制御されてしまう僕の脳、というのも何だか単純。 クスリの量の加減次第で、僕のテンションは自由に制御できる。 しかも合法。 ヒトって「神の作りたまいしもの」というより、ただの精密機械でしかないような気もする。
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