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2004年12月29日(水) ナチュラルハイ

今年は体調不良に悩まされた散々な年だった。
僕の体調不良の根本原因とは?

「軽そう状態」。

医師の診断によると僕は「軽そう状態」なのだそうだ。
「軽そう状態」とはナチュラルハイの事である。
僕は、ドーパミン出っぱなしのナチュラルハイ野郎。
僕の脳は、脳内麻薬であるドーパミンを出す栓が、ぶっ壊れているらしい。
快楽物質出まくり。
覚醒剤がなくても、年中ラリっているのと同じ状態が長年続いている。
医師の診断書付きのウルトラハイテンション。

「うつ」状態なしの年中「そう」状態。
よく「そううつ病」と呼ばれるように、僕のように「そう状態」だけがずっと続く、という症状はまれなのだそうだ。
一般的には「そう」と「うつ」が交互に現れる。
だけど、僕には「うつ」は現れず、「そう」だけが続いた。

原因としては、長年にわたって強い緊張状態のなかで生活を続けた結果、脳が緊張状態に過剰に適応してしまったことにあるようだ。
脳は緊張状態にさらされると、緊張状態を緩和させるため、ドーパミンを出す。
僕は長年にわたって、常に強い緊張状態にさらされた状態で生活してきた。
その結果として、常にドーパミンが出っぱなしになってしまい、ウルトラハイテンション状態でいるのが常態化してしまった。

加えて僕の脳は、極端に「高出力型」である。
アタマがいい、というのとはまた異なる。
「高出力型」。
その一方で、僕の自律神経および、肉体は普通の人となんら変わりない。
極端に高出力な脳と、ごくごく普通の身体。
もともと高出力型であった僕の大脳はドーパミンというインタークラーつきターボを得た。

結果として、僕は脳と身体のバランスを失った。
強力すぎる僕の脳は、疲れを知らない。
眠る必要もない。
僕は、3時間睡眠で、休日もロクに休まずに働き続けた。
脳が、疲れている、という信号を出さないのだ。
僕の身体および自律神経はへとへとに疲れていながら、脳はその疲れている、という信号をきちんと処理しなかった。

この場合、治療の方法はひとつしかない。
僕の脳の出力を抑える事である。
身体や自律神経を鍛えたところで、僕の脳の出力には追いつかない。
脳にリミッターをかけてしまう。
僕の脳は、レブカウンターを振り切っても焼き切れることはない。
だけど、身体はついてこれなかった。
ならば、脳の出力を抑えるしかない。

僕は、脳の出力を抑えるリミッターの役割を果たすクスリを処方してもらっている。
僕の脳はナチュラルな状態で、普通の人を50とすると80から90くらいの出力が出ている感じである。
なので、リミッターのクスリを飲む。
すると、60くらいに出力、というかテンションが下がる。
リミッターをかけると明らかにテンションが下がる。
でも、周囲の人と接している限り、僕のほうがはるかにテンションが高い。
まだ、出力が高すぎる。
だけど、僕にとっては80から90のテンションから60くらいにテンションが下がっているので、とんでもなくテンションが下がった気がする。
日常生活をこなすにな、テンションが下がっても問題ないのだけれど、何かを生み出したり、僕のような特殊な仕事をするうえでは、テンションが下がり過ぎている気がする。
リミッターのクスリ単体ではテンションが下がりすぎるので、少しテンションを上げるクスリを同時に服用し、テンションを70くらいに上げる。
そして、現在はクスリでテンションを70くらいにキープしている。
感覚的には、これでもテンションが低いのだけれど、これ以上テンションを上げると身体がぶっ壊れるので、低いテンションションで我慢せざるを得ない。

ここ半年くらいかけて、何種類ものクスリを医師から実験的に処方してもらい、2週間ごとに状況をチェックしてもらった結果、現時点のクスリの処方が、リミッターでテンションを下げ、アッパーで軽くテンションを上げ、70くらいでキープする、という治療である。
治療というか、調整である。
僕のこのハイテンションは生まれつきなので、そう簡単には直らない。
「高出力型の脳を余裕を持って使いましょう」、という事でしか問題は解決しない。
身体、自律神経を僕の高出力型の脳に合わせて、バージョンアップするような方法はまだない。
強力なCPUがあっても、バス幅が狭くてはどうにもならない。
「脳と身体の統合体である僕」、としての全体出力は上がらない。

でも、クスリによって簡単に制御されてしまう僕の脳、というのも何だか単純。
クスリの量の加減次第で、僕のテンションは自由に制御できる。
しかも合法。
ヒトって「神の作りたまいしもの」というより、ただの精密機械でしかないような気もする。




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