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2003年10月07日(火) 年齢不詳の僕

僕は実年齢で言えば、オヤジである。
会社のなかで、オヤジとして分類されている人たちは僕より年下・・・。

若いスタッフが言う。
「オヤジ達がワケわかんない言うんスよ。ほんと、オヤジって嫌ですね。総裁はどう思いますか?」
あのね、君が言うところのオヤジは、僕より3歳ほど年下なのですよ。

僕は、僕の実年齢を知らない人に、僕が何歳に見えるか、ちょくちょく聞く。
ほとんどの人は、だいたい5歳くらい下に見ている。
実年齢を当てられる事はまずない。

戦略コンサルタントという仕事的は、若く見えることは圧倒的に不利だと思う。
「グレイヘアコンサルタント」というコトバがあるように、コンサルタントはある程度、老けて見えるほうが有利である。
僕らの仕事は基本的に「偉い人=じいさん」を相手にする。
実際には日常的なやりとりは「偉い人=じいさん」の周りの取り巻きオヤジと行い、報告会等で「偉い人=じいさん」にプレゼンテーションを行う。

僕は実年齢的には若くないのだけれど、「偉い人=じいさん」の取り巻きオヤジは僕を若造と見る。
僕のスタッフは更に若いので、僕のチームは異様に若いメンバーで構成されているように見える。
オヤジ達は不審がる。
マトモな発言をすればしたで、妙にキレるクソ生意気な怪しいワカモノ。

日本企業にとって、ワカモノの集団が「偉い人=じいさん」に向かって経営戦略について、偉そうに話す、という行為は異様に映る。
「コンサルタントは経験ではなくロジックとファクトで語る」のが原則なので、本来、年齢は全く関係ないのだけれど、クライアントにしてみれば、自社の経営の根幹にかかわるような戦略をどう見ても大学卒業したて、といったワカモノの集団が作っていることに違和感を感じるようだ。
だが、戦略コンサルティングは体力と知力が必要とされる職業なので、実際には若くないとできない。
戦略コンサルタントがワカモノ集団なのは、仕事内容から言って当然なのである。

戦略コンサルティング業界では、僕の年齢なんて、ほとんど定年と言っても良い。
実際の仕事でも僕は難しいことはワカモノに任せ、ワカモノからレクチャーを受けて、プレゼンテーションを行う。
「うー、わからんっ、おっちゃんにもわかるように、もういっぺん説明してくれ」
僕は外見はワカモノでも、頭はおっちゃんなのだ。

僕らはコンサルタントなので、クライアントに不利な事もズバズバという。
クライアントによっては「こんな若造に・・・(怒)」「若造にわかってたまるか(怒)」みたいな表情が見える時もある。
僕らが、正しく秘孔をビシっと突いてしまったりすると、マズい事になったりする。
なので、僕はプレゼンテーション資料の作成やプレゼンテーションの際には表現に必要以上に気を使う。
正しい事を伝えつつも、生意気に見えないように、ご機嫌を損なわず、僕らの意見を取り入れてくれるように。

「僕はロジックとファクトではなく経験で語る」事が多いのだけれど、外見的に、そんなに経験しているようには見えないのであった。

僕は若作りで若く見えるようにしているワケではない。
若く見えるような小細工は一切していない。
天然モノである。
まあ、本当は僕が若く見えるのは、外見だけではなく、キャラクターによるところも大きいのだけれど。

かといって、プライベートではオヤジに見られるのは嫌だ。




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