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2003年03月20日(木) とりあえずイラク大使館を見学してきた

僕のオフィスの裏はイラク大使館である。
僕の席からイラク大使館は50メートルも離れていない。
僕の会社はイラク大使館から最も近い米国資本100%企業。
お昼休みにタイ人のお店でグリーンカレーを食べた後、イラク大使館の様子を見に行ってきた。

イラク大使館の前には、むさくるしいマスメディアが3-40人くらい陣取っていた。
報道の人達ってスーツを着ていてもなぜか貧乏くさい。
イラク大使館の玄関に向けて十数台のカメラが回っている。
僕の会社の前は中継車の路上駐車で埋め尽くされていた。
いいなあ、マスメディアは。
駐禁取られなくて。
僕が路駐しようとすると、速攻で警官が走ってくるぞ。
道路は中継用のケーブルだらけ。
ケーブルに足をひっかけないように養生までしてある。
ちゃんと道路使用許可を取ったのかなあ。

イラク大使館は路地裏の小汚いビルに入っている。
入り口のドアには「本日は閉店しました」的な貼り紙がしてあった。
こんなところで、見張っていても何もネタなんて出てこないと思うんだけど。

イラク大使館の前ではどこの局だか知らないけれど、レポーターがカメラに向かって、叫びまくっていた。
勝手に通行人やクルマを止めるなよ。
厨房の僕はカメラに向かって、とりあえずピースをしておいた。

今回の戦争のお楽しみのひとつは、大アメリカ帝国のプロパガンダがどこまで通用するか、である。
湾岸戦争の時にはCNNが、大アメリカ帝国の大本営からのインチキ映像を流しまくった。
今回は湾岸戦争のときにはまだ普及していなかったインターネットがある。
大アメリカ帝国のプロパガンダがどの程度通用するかは見ものである。
CNNの映像とインターネットで伝わるであろう情報は、どの程度食い違うか。
きっと恐ろしく違うはずだ。
僕はもともとマスメディアは全く信用していないので、今回はどんなおバカ報道をしてくれるのか、見ものである。

そして、今回の戦争の歴史的意義は、大アメリカ帝国が地球で唯一のスーパーパワーであり、暴走をはじめたら誰にも止められないことを証明したことだ。
安保理も全く機能しない。
安保理が何と言おうと、世論がどうだろうと、大アメリカ帝国のカウボーイには知った事ではない。
大アメリカ帝国は自分の単独意志で地球をどうにでもできる事を証明した。
もうこの世界は大アメリカ帝国に征服されてしまったのだ。

戦争は非当事者にとっては最高のエンターテイメントだと思うのだけれど、今回の戦争はエンターテイメントとしては全然面白くない。
大アメリカ帝国が「もしかしたら危険かもしれない」潜在的な脅威に対して、バカスカと一方的にミサイルを撃ち込んでいるだけだからだ。
ここには何のドラマもない。
自称マッチョのカウボーイが嫌いなやつを苛めているだけだ。
ケンカというよりイジメ。
もう少し複雑な人間関係とか、国家間の衝突する利害関係とか、ドラマとして盛り上がる要素が欲しかった。
イラクが大量破壊兵器を廃棄しなかったからだ、っていったって、もともとの原因を作ったのは大アメリカ帝国だ。
ヒゲマリオは大アメリカ帝国の脅威に対して備えていただけだ。
テロリストだって、大アメリカ帝国にガチンコで戦っても勝てるわけがないのでやむなくテロ行為を行っているに過ぎない。
世界の平和を乱している根本原因は大アメリカ帝国ジャイアニズムなのだ。

軍事力とその軍隊を維持するための経済力。
戦争は経済力の強いものが勝つ。
とてもわかりやすい資本主義の原則だ。
正義が勝つわけではない。
金持ちが勝つ。
日本も再軍備すれば、世界で二番めに強い軍事国家になれるだろう。

国連も安保理も国際法も関係ない時代がやってきた。
これから世界はどうなるんだろうね。

とりあえず、GOVドメインのサイトに「田代砲」でも撃ち込むか。




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