日々の泡

2013年07月30日(火) 乃南アサ著「いちばん長い夜に」読了

前科持ちの刑務所仲間 芭子と綾香の続編。この春、NHKで放映されていたドラマの原作である。前2作は買いたてのキンドルで購入して読んだ。相変わらず二人のつましい生き方には共感を覚えた。しかし、芭子が綾香の子供の消息を探ろうと仙台に一人旅をした日から状況は変わってくる。2011年3月11日。芭子がたまたま前日に思い立って東北新幹線に乗り込んだのはまさにこの日だった。市民図書館などで新聞記事を読み、いろいろな人に話を聞いて回っている内に子供は海外に養子に行ったことがわかる。そのあとで起こった大震災。運よく仙台市のホテルで食事と休むところを与えられたが、偶然知り合った男性とタクシー3台を乗りついてなんとか東京に戻ってくる。他の状況を知らなかったとはいえ、このことがゆくゆく罪悪感となる。大震災を小説の題材として使っても良い者だろうかと疑問を感じたが、あとがきを読んで驚いた。なんとそれは著者の実体験だったのだ。では許されるだろう。


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