生きる。を消費する
枕元にあった「変身」を読んだら、虫が身体を這う夢を見た。 そうだ、そんな夢を見たからこの本は捨てたのだった。
最初に読んだのは高校生の頃。 当時誰とも一言も話さない私は、友達が同じクラスに居らず 同じクラスの男子は敬語で話かけられる始末だった。 そんななかで、唯一私に普通に話しかける男子が居て、彼は何故かある日 私にこの本をくれたのでした。彼には私が虫になった様に見えたのだろう。 主人公と同じ私を不憫に思ったのではなく、もっと哲学的な思想に基づいて この本を君にあげると言われた気がする。話した内容忘れちゃったけどw ちょっと大人な雰囲気を纏った彼は、その後も何かあると私に話しかけて 色々話しをしてくれた。周りからは「アイツ(私)と何を話してんの?」と 質問攻めにあってたけど。相当変わり者扱いだったから、私。今もだけどな。
当時ご飯を食べにいっていた(というか自炊しにいっていた)家庭科室で その話をすると、先生は「あなたはその主人公にはならないわよ」と 自信を持って言うので、何故?と聞いたら「そうね、みんなうらやましいのよ」 「だから、人によってはあなたは虫に見えてて、リンゴを投げつけられるかもしれないけど、 それに惑わされずに生きなさい。みんながそう思ってる訳じゃないから。 ただ単に、あなたの自由さが羨ましいだけなのよ」と言われた。 それは私の持つ、ちょっとした自信の源となっているのです。未だに。
私って同年代の人と付き合うのが苦手で、当時は本当に苦労したけど 今となっては、全然そんな事無いのでそれはとてもよかったと思っています。
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