かっしーのつぶやき
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2007年02月11日(日) 君のすべてが痛い

宮沢賢治の生まれ故郷に近い温泉に行くにあたって、どうせなら前もって気分を盛り上げておこうと思い、このところずーっと宮沢賢治モノを読んでおりました。
草野心平編・中村稔編・天沢退二郎編の詩集を三冊読み比べてみたりしてけっこう気合いも入ってました。

が。
詩集や童話を読み倒すくらいにしとけばよかったんですが、書簡集に手を出したのは私としてはちょっと行き過ぎだったようです。

ことに、保坂君という友達に宛てて賢治が出したそれはそれは痛々しい書簡の数々をピックアップして読み倒してしまったのが致命的でした。
書かれた時期的な問題(若気の至り)もありますが、それはもはや手紙というよりは自分の妄想をそのまま相手に叩きつけているかの如き激しいもので、有り体に言うともしも自分が貰う相手の立場だったら間違いなく「ドン引き」な手紙でしたとです。

…。

でもまあ、当たり前です。あのころ、賢治だって普通の若人でした。どんなに偉い人の手紙だって、未熟な若い頃に心を許した(と当時の本人的には思っていた)友人に宛てて出したものなんて、他人が読めばドン引きの激痛内容で当たり前です。

…。

それでも、彼は天才でしたので。
彼が残した詩歌や物語は、あの不可思議な鉱物を透かし見るような輝きをもって、いまだ日本文学史上に孤高の光を放ちつづけているのです。

彼は、天才でしたので。

私の醜く荒れた表層がどんなに後付けの理を盾に引いていっても、その感覚だけは、消えない。

…。

分析なんかできません。
みんな愛のせいね、ということにしておけば、たぶん傷つく人は少なくてすむでしょう。うん。

余談ですが、後年(1985年)に作られたアニメ作品の『銀河鉄道の夜』(監督:杉井ギサブロー、キャラクターデザイン:ますむらひろし)は、ジョバンニ役の田中真弓の声が演技がそれはそれは素晴らしく、私の中ではかの作品の映像化としてはこれが永遠の決定版となっています。
amazonでなら今でもすぐに買えますからまだ見ていないひとはぜひ見てください<賢治先生ふう
うん。


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