佐山葉月の日記
うかうか一年。地味でぽやんとした趣味の毎日。

2006年10月01日(日) キリト シンフォニックwith東京ニューシティ管弦楽団@国際フォーラム

タイトル長過ぎるんで省略。

けっこうな雨降りの中、私にしては珍しく30分前には駅に着いててけてけ歩きました。国際フォーラムはみっちーでしか来たことがなく、でも何回か来てるのに絶対迷いかけます。S席だったため入場したらDVDもらいましたが、見ないかもしれない予感…(この手の、実は結局見てないものがけっこうある)2階席だったので長い長いエスカレーターを乗り継ぎ、トイレに行って(上の方のはすいてました)ロビーで飲み物を…と思って携帯見たら既に開演5分前で、慌てて中に入りました。
今回のチケットは行けなくなった某方に譲っていただいたものだったのですが、入ったら2階ドセンターの前の方でして、しかも私の列より前は通路まで何列もぽっかり開いてて(きっとプレイガイドごとに席を確保してたため歯抜けになったと思われる)近くはないものの見やすすぎるくらい見やすい席でした。全体がちゃんと見えたのが良かった。ほぼ定刻通りに開始しました。

セットリストは覚えてるわけはないので(笑)書きません。

幕が開きまして、HEAVENのイントロがいきなり流れてきて、少しびっくりしました。てっきり年代順で追うのかと思ってた。でもすごく好きな曲なので、それが壮大なアレンジになってて嬉しかったです。イントロで中央花道からキリトさんがゆっくり現れた時にちょっと笑いそうになり、立ち位置に来てからまた「キリトwithオーケストラ」の図に受けてしまいそうになってましたけど我慢しました(酷)。それからHEAVENの曲、プライベートエネミーの曲、バースデイときてFINALEからの曲、て流れだったかと思います。うろ覚えですが。
皆が席に座っておとなしく見守る中、オーケストラアレンジになった曲たちが披露されて、けっこう単純にそれを堪能しました。正直、バックの演奏陣に釘付けで、ほとんどキリトを見ておりません(笑)。たまに動いてんのに気付いて見て、でもいつの間にかバイオリンとかビオラとかパーカッションにうっとり。あの、一斉に弓が動く様子が大好き。あと、アレンジを聴きながらどこのパートをどう動いてんのか、すごい目で追ってました。

とりあえずPIERROT曲ゾーン覚え書き。
・壊れてくこの世界で、のハープのイントロが印象的だった
・FINALEのイントロで「青い空の下?」と年始武道館とまったく同じ勘違いをした(そんなはずない)
・個人的に、プライベート〜時はPIERROTから離れていたため思い入れが薄く、イントロでも判別できない曲多し。
・なのでパウダースノーに思い入れが薄く、あまり印象に残らなかった…
・ワルツも途中までタイトル思い出せず…(すいません)
・ギルティ、ノットギルティはその後よくやってたしちゃんと分かったし素敵だった(笑)
・FINALEの後の拍手は一際大きかった。すごいハマってて良かった。
・イカロスもハマってた。1st時の世界観がオーケストラに合ったと思う。

そして10曲くらいだーっと壮大なアレンジのP曲をやってMC。11年間必死でやってきたバンドが解散して、という繰り返されたMCの後「次の曲でPIERROTの曲は2度と歌いません。知ってる人は一緒に歌って、助けてください」とCHILDが始まりました。タイトル言った時点で既にすすり泣きが聞こえて予感はあったんですが、壮大な、そりゃもうぴったり曲に合ったCHILDが演奏され、最後の部分、アカペラになってキリトが立つように(歌うよう?)手で煽りながらステージ上を歩きまして、客席が一斉に立ち上がって泣きながら大合唱、となりました。
…キリトが「助けてください」と言った時点で予想はできてましたし、そのMC自体も皆が泣くことも自然なことだし、それを批判するつもりはない、ていうか無理もないことだと思います。でも私は、そこに来てもどうしてもその中に入ってはいけず、立つことすらできず、前が開いてて座っててもステージが見えるのをいいことに、身体を小さく屈めて頬杖をつきながらじっとステージ上を見ていました。この前のキリト大宮でのCHILDの時と同じように「えらい日に来てもうた…」と思いながら。

泣けたら、一緒に泣けたら、せめて一緒に合唱できたら、どんなにいいかと思う。
でも私はどうしてもその空間に入ることはできなかった。居心地の悪さとマイノリティである罪悪感を抱えて見守るしかできなかった。
申し訳ないけれど、きっと私はキリトが言う「それでも僕を理解してついて来てくれる人たち」には入れていないのだ、と改めて思った。そんなふりしてここにいるけれど、そうありたいという気持ちはあるけれど、でもそうなれない人で、だから本当はここにいる資格もないのだ、と思った。
半端な気持ちでいるくせに、表面だけでも合わせて立つこともできない、周囲に合わせる賢いオーディエンスにもなれない中途半端さに、きっと今の私は彼のライブには必要のない客なのだと思った。

そんなことをぐるぐる思いながら、それでもじっと、ステージを見ていました。

でも後でキリトが「こうやってやらせてもらって、勝手だけど自分で区切りをつけました」と言った時、そうだ、聴いてて私も区切りをつけたのだ、と思いました。最初からそのつもりでもありましたが、オーケストラアレンジになったPIERROT曲を聴いて、これ聴き納めなのだと思いながら聴いて、これが私のラストライブだ、それを経験できたんだ、と思って、なんか、少しすっきりした感じです。
それに、キリトが「これで二度と歌いません」と宣言をしたことに、私はほっとしました。まあね、「二度と」「絶対」という言葉なんて信用できるものでもないのですけれど(その時には嘘じゃなくても結果的に嘘になっちゃうことっていっぱいあるし)少なくともキリトは現時点でそう思って宣言しているわけで、それはとても正しいと思うのです。正直、まさかないだろうけど万一アンジェロでやられたらどうやねん、と思ってもいましたので。


それからはソロの曲に行きまして。予想通りな選曲で、ハーメルン、DOOR、誰もいない丘、再生の朝。かな。誰もいない丘、はエンディングのアレンジが元々大好きで、オーケストラになってもすごく良かったのですが、欲を言えばもっと長く不協和音ぽいあの部分を引っ張ってどんどんキチガイじみていって突然終わる、とかにして欲しかったかなーと。割と短くきれいに終わっちゃった印象でした。
それから確かMCの後にPERIOD。シングル買ってないので初めて聴きましたが、なんか…すごいHEAVENに似た感じの曲でした。そしてやさしい印象の曲でした。
それからMCで「この曲を作った時はバンドがなくなるなんて全然思ってなくて、でも今歌詞を見るとどこかで予感はあったのかもしれないって思うそんな曲」と言われて、EXITが最後に演奏されました。
(しかし…「でも歌詞を確認してみてね、俺は何一つ諦めてないから、俺は諦めが悪いから。何年後になっても諦めない。多分、君たちの望んでることと俺の望みは同じだよ」とも続けてはりまして、…え、あの、それって…え、この人まだそんなこと…、とひとり動揺しとりました。あの言葉は…その…まあ、いいです…)

(でもねえ、「俺の歌詞はよく難解だと言われる」と言ってましたが、そ、そうか…?と思いました正直(笑)。むしろわっかりやすーい、と思いますけど。モロに精神状態とか出てるし。よっぽど竜太郎くんの方が分からんって(最近ストレートだけど)。
あと、キリトはよく歌詞を読んでとか読まない奴は相手にしないとか、そういうこと言ってて、だったら私はますます聴く資格のない人なのですけれど、何ていうのかな…別にあえて読まなくても、曲として良ければ、ボーカルにちからがあれば、歌詞は入ってくるものだと思うのですよ。届いてくる、ていう方が正しいかな。一部分でも届いてきたら、そこで引っかかって、もっと知りたくなって歌詞を読むんだと思う。まあそれは私の聴き方であり相容れないのかもしれないけれど。)


そして本編が滞りなく終了し、ライブの出来も良くて満足しつつ、でもアンコールありそうな雰囲気に、どうなのかな?と待っていたら幕が開きまして…ステージにセッティングされたドラムセット、シンセ、アンプにびっくり。まさかーと思ったらソロツアーのメンバーが登場し(タケオさんで大歓声、でも私はフジマキに驚喜…いやタケオさんも嬉しいけど)「今日は俺も君たちも、オーケストラの皆さんに普段とは違った体験させてもらって勉強になったから、俺たちのいつもの姿をお礼に見せてあげよう!暴れろ!」とDECIDEが演奏されました。この曲は単純に好きなので、私も立ち上がってわーいとなってました、ヘドバンはしませんでしたが。オーケストラも入って、バンドもあって、まさにメタリカwithシンフォニックな感じで(分かる人いるのか)すごい面白かったです。途中、キリトは指揮の藤原さんに絡み、藤原さんも拳上げたりしてすごい面白かった。
全体的にライブの流れとして、ピエロ曲のしんみりを中盤に終わらせてソロにつなげて、最後にバンドで暴れてすっきりして終わり、ていうのがすごく良かったように思います。


今日のライブはS席を譲っていただいて行ったものなので、自分でもどっちかは取っただろうけど絶対S席にしなかったと思うので、あのコンディションで見れたのは本当、あのチケットのおかげですので、感謝してます。
いろいろ考えながら、でもこれで私も区切りをつけることができたのだと、そう感じました。
アンジェロを見る気は今のところまったく起きてないから、今日見ても、今日のライブがどんなに良くてもやっぱりその気持ちにはならなかったから、とりあえずのキリトの見納めにもなりましたし。
ライブ自体、とても良かったし。行けて良かったと思いました。

カメラいっぱい入ってたし、確実にDVD化とかするでしょうけど。


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佐山葉月 [MAIL]