| 2006年05月06日(土) |
KIRITO NEO CYCLOID LIMITED SHOW CASE 「EXISTENCE」@LIQUIDROOM ebisu |
↑こんなタイトルだったのか(いつも打ってはそう思ってる…)
野暮用が色々発生してしまい、うっかり遅刻してしまいました。こ、こんな節目のライブだってのに間抜けな、と思いながら10分遅れくらいで入ったらキリトがお立ち台で熱唱しておりました。CD化されてない曲だったようですが、私DVDを買ってないので曲が解らず、何曲目だったかも定かではないです。入口が上手横なので、満員の客を縫って移動する気力はなくそのまま上手横で見てました。なのでテツさんが見たかったのにドラムとベースは完全に見切れてしまってました、ベースの方はたまに見えたけれど。 正直、客席もステージもどうなることかすんごい見るのが不安で、とりあえず昨日の様子をネットのレポで調べてはいたのですが、そこでのMCとかキリトの様子とかタケオさんとコータんが出てきたとか客席の様子とかを見て「うはー…」と余計不安になりつつ、でも翌日なんだしさすがに落ち着いているだろうと思って(願って)ライブに行きました。
あまりリキッドルームに行ったことはなかったのですが、狙いさえ定めたらすごく見やすいハコだなーと思いました。とりあえずキリトが見えたらいいか、て感じにしたら、すごい横からだけど上の方だし全身が見えてましたもん。近いし。 しかしキリトさん、髪は黒かったのかな、全体的にツンツン立ててて白シャツに黒タンクトップにチェックのパンツを黒ブーツインで黒いチョーカーとシルバーアクセ、という、どこぞの若手ビジュアルみたいでした。でも正直、格好が若すぎるだろうとかそういうことはさておき、ピエロん時の衣裳より全然良いと思いました(笑)。似合ってました。 …でもやっぱり、顔を見たら、ちょっとやつれたかな、て感じでした。
予想通りキリトも大分と落ち着いていたみたいで、雰囲気は随分柔らかかったと思います。昨日行ってませんが、何となーく予想はつくので…きっとファンも本人も無理に空元気で頑張ったけど途中でぷつんって来たのかなていう…今日もややそんな雰囲気はありましたが、それでもきっと全然落ち着いていたと思います。 て言うか、ライブは良かったです。とにかく演奏陣が良いから、ていうのが大きいですけれど、ライブとしての出来はすごい良かったです。テツさんの音が本当かっこ良くて、あー姿が見たいーと思いながらうっとり(このドラム好きめ)。ちらちら見えるベースの方もすっごい男前(個人基準)でベースもかっこ良かったし、ギターのTORUさんは言わずもがな、だし(私8年位前にマッドを一回見てるので多分彼も見たのだと思うのですが記憶にない…)。西脇さんも濃かったなあ。 最初の方は多分DVDにしか入ってない曲が多くて、後半アルバムとかの曲、て感じだったと思います。私TEARのカップリングが好きなのですが、多分聞き損ねたかな。気付いてなかったらどうしよう(笑)。キリトのボーカルはぶっちゃけ所々あやしかったですが(外した、ていうより全体的にキーを間違えてる感じ)そこまで調子が悪いこともなく。ちゅーか、煙草そんなに吸うのやめたらいいんだよ…ステージで吸うのは嫌ですねえ。
でもやっぱり、最初の方はMCも割と普通で「泣いてる子はいねえかー!」とかかます余裕もあるようだったんですが、最後の方は触れずにはいられない感じで。正直、本人が一番引きずってるだろうから、触れなかったり吹っ切れました〜て言う方が歪だと思うので、それは仕方ないな、と思いながら聞いてました。本人から聞けるのは一番いいし。
覚えてるのはだいたいこんな感じです。 「11年やってきたことが夢だったみたいだ、と昨日言いましたが、寝て起きて考えが変わりました(笑)。僕はすぐ考え変わるからね。あれは夢じゃない、紛れもない現実だ、やってきたことは夢なんかじゃない、そう思うことにしました。…現実なんだけどね」 「長いこと音楽やってきて、初めてステージに立つのが恐いと思いました。こんなに自分は臆病だったのかと思った」 「でも生きてるんで、前に進まなきゃいけないから、止まりません」 「11年前の若造だった俺にできたことが今できないはずはない」 「たくさんの人を泣かせてしまってごめんなさい」 「この一ヶ月間、本当に辛かったし、年甲斐もなく泣いたりしたし」 「本当に辛い思いをしただろうけど、暗闇にいるかもしれないけれど、俺はここにいます。お前ら、誰を見に来たんだ!」 「君たちが好きだったバンドはなくなってしまったけど、俺がここにいるから。同じ景色を俺が見せてあげるから。同じ…同じじゃないけれど、すごい景色を見せてあげるから」 「ずっとやってきた仲間は宝物だと思ってるから。まだ、全員仲間だと思ってるから」 「今日ここに来てくれた皆のことは一生忘れません」
でも…なんかなあ、これ私はどうリアクションしたらいいのか、私はどうリアクションしたいのか、て思いながらずっと聞いてた感じでした。日記にも色々書いてきたのですが、私はやっぱり彼に対しては思うところがいろいろいろいろありまして、純粋に言葉通りに取れたらすごい嬉しいし泣けるんだろうけど、周り皆泣いてたりしていたたまれなかったけど、やっぱりちょっと一歩引いて聞いてしまってました。 でも流れとか、キリトの言葉とかはすごく良くて、雰囲気も良くて、本心だろうというのは感じたので、そういう意味では素直に受け止めました。状況的に、今日までとこの2日間のライブは、本当にキリトは頑張ったと思いますし。プロなんだし当然っちゃ当然ですが、ステージに立って、歌って、話すことにどれだけパワーが必要だったか、と思う。頑張って立つ姿に精一杯拍手をしました。
そしてやっぱりこの言葉が、うわあああとなってしまったのですけれど。 「僕は諦めが悪いんで。諦めません。俺を誰だと思ってるんだ」 そう言って少し話した後の「そう、あのバカ二人にも伝えてね」…確かこんな言い回しだったと思うのですが、悲鳴が上がりましたよ。ちゅーか私も「うわ言った!」とびびりました。何となく、具体的に触れないできただろう「あの二人」というのを口にした、というのが大きい気がしました。この前に「まだ仲間だと思ってるよ」発言があってかなりのファンが泣いていたので、いやーこのタイミングで言うとは…と これもね、素直に受け取ればとても嬉しいことなので。なので素直に受け止めておきます。
バラードやMCで湿っぽくなっては煽る、ていうのを繰り返して(しかし濃いMCの後にハーメルン〜再生の朝、てやられたら湿っぽくもなる…)本編最後(確か)はTEARだったのです、が、かっこ良く「いくぞ!TEAR!」と叫んで、いきなり歌詞が出て来ず歌に入れず「ちょ、ちょっと待った!」と止めて台なし(笑)。せっかく流れがきれいに決まってたのに…でもちょっと解れた気もしましたが。「歌い出しが飛ぶんだよ、やばい」と言ってましたねえ。
アンコール待ちの時なんですが、私の位置は微妙に関係者ゾーンに近かったせいで、後ろでスタッフらしき人々の戦略についての会話が聞こえて来て「あのー私一般客ですけど丸聞こえですがー」と思ってました。別にいいんだろうけれど、あんま聞きたくないっていうか(笑)
アンコールは2回ありまして、最初は白の長Tシャツ、これも若手バンドマンぽいもの。2回目はオフィシャルTシャツを切ってタンクトップぽくしてました。…が、すいません、腕丸出しにされて思ったんですが、キリトさん二の腕ちょっと太ってませんか(焦)。顔はやつれてんのに…鍛えないと年齢的にやばいよ!と心で突っ込みました。 2回目の時だったか、物販の宣伝をしてまして。「守銭奴と言われようといいです」と言いながら宣伝し「これ、今日来てないから言っちゃうけど、買ってくれたらコータとタケオの収入にもなるんでね」と笑ってました(笑)。しかし客席から「え、来てないの?」と聞こえてちょっと…いや気持ちは解るがそれはないだろう… (でもそれって、完璧に二人はスイート抜けてアザーゲート所属ってことよなあとか色々考えてしまってました、私) 自ブランドのシルバーアクセの宣伝もして「売り切れてたー」との声に「作っとけよ!」とドス利いた声で言ってたのが素っぽかったです。帰りにチラシもらいましたが、高そうなのによくもまあ皆。
2回目の時、「昨日はこのタイミングでニルヴァーナやったんだけど、今日は去年と同じのでいい?」と言われ、え、今日スメルズなのか、嬉しいけどそれはビデオで見れるし、じゃあ昨日は何やったんだよう!?とひとりワナワナしてました。後で調べて「In Bloom」と判明してギリギリしてます(大好き…)。それはさておき、その面子のスメルズはそりゃあかっこ良かったです。一番ノってたかもしれません、私(笑)。キリトの潰し気味の歌い方も合うし。そういえば初めて聞いたスーサイドビューもかっこ良かったですねえ、ギターの音とかすごく。 そしてハケようかなーって時に(テツさん酔っ払って色々ご乱行してた…)「思いつきですが、さっき間違えたのをもう一回やります!」とTEARを再度やりました。でも今回も出だしが不安らしく始まる前にチェックしてました(笑)。そして「本当バカだよね、俺」て笑ってました。
その後挨拶して、ピックやリストバンドや付けていたアクセまで(外せなくてベースの方に外してもらってた)投げて、客席に向かって水をまいて、自分にもかかってよけながらまいて。…でもこの時かなりキリトさんやばい感じで、ひょっとして誤魔化すために自分にもかけたのかもしれません。かなりキてる感じで。…仕方ないだろう、と思いますが。 そしてお立ち台に上がって、ものすごい歓声が延々と続いて、それをずっと浴びて、やがて静かになった時、生声で「ありがとうございました!」と叫んで深く状態を曲げて礼をしてくれました。…そのまま暫く動かなくて、きっと、見せたくない顔をしていたのかな、って思います。客席の拍手が、雰囲気がものすごかったから。 最終的にキリトがハケた後、わーっと拍手が起きました。しばらくそれに浸りたかったけれど、入口付近にいたので人の波に逆らえず、かなりすぐ会場を後にしました。外はものすごい強風で寒かったです。
いろいろお腹一杯になりましたが、キリトの姿に真摯なものを感じたし、言葉ひとつひとつも本心からだろうと感じられたのが良かったです。ステージも客席もあの空間にいた人が皆、すっごい頑張ってた。そんなライブでした。 演奏も良かったし、見る価値はとてもあったライブだと思いました。
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