rioshimanの日記
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今回は田舎に新幹線を使って往復し、途中岡山を通るのだから帰りには倉敷の大原美術館に立ち寄ることにする。
昨日、高知発午後4時の特急指定券を持っていたのだが、レンタカーを返して駅に着くと、丁度一つ前の特急電車がプラットホームに入って来たのでそれに乗り岡山に向かうことにする。電車は高知始発だったので充分に自由席でも良い席に座ることが出来た。倉敷は岡山から山陽本線で15分ぐらい。
宿泊は倉敷駅前のビジネスホテルを数日前にインターネットで予約していた。このホテルチェーンには昨年に新大阪駅前で泊まった時にとても好印象だったのでホテル会員になっていた。今のところ日本国内に100ヶ所ぐらい同チェーン店があるのだが各地に現在もどんどん増設中である。が、今回倉敷に泊まってみてホテルによっては色々と差があることが分かった。このことは宿泊して経験するしかない。
今朝はチェックアウト時ホテルに荷物を預けてから、美観地区にある大原美術館に足を運ぶ。
美術館に近づくと観光客団体や外国人の姿を沢山見かけるようになった。午前中だというのに思いのほか訪問者数は多い。今朝ホテルでもらった割引券を使って900円で入場したのだが見るべき内容はそれ以上のものがあった。恐らく児島虎次郎たち収集家の勘で集めたのだろうが誠に的確な選択で良き品性を感じさせる。現在は東京大学名誉教授の高階秀爾氏がこの美術館を監修している。
私には作品の中で感慨深かったのはルノワール等印象派の絵画もそうだが、特に日本人で戦後に活躍した作家たち、山田正亮、難波田龍起、麻生三郎等の作品に一同に会したことである。そして現代作家を今も積極的に紹介していて、その意志が美術館の雰囲気に現れていた。 大原美術館を見た後、少し離れた場所にある児島虎次郎記念館を訪れる。
倉敷アイビースクエア内にある児島虎次郎記念館には初期のデッサンから晩年の作品まで、およそ彼の歩んだ路をたどることが出来る。作品の変化してゆく様が分かるのも興味あることだ。まだ47才の若さで逝ってしまったのは惜しまれる。 この広い敷地をもつ倉敷アイビースクエアはもと倉敷紡績の工場跡だということが初めて分った。
倉敷という土地柄もこの会社を中心として大きくなったのだなと古い店や白壁が建ち並ぶ通りを歩きながら感慨深いものがあった。しかしこの町も新しさと古さの中で多くの問題を抱えながら存在しているという現実を見、複雑な感情になる。
岡山からの新幹線はここでも指定席を確保した列車よりも2時間前の自由席に乗って帰って来た。高知や岡山のように始発駅で乗れる場合には何も指定券を買う必要はないのだ、ということを今回行ってみて経験した。
参照:児島虎次郎
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