rioshimanの日記
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2004年09月15日(水) シンガポール〜アテネ〜サモス島(泊)

 飛行機はシンガポールを予定より少し遅れて出発。アテネでの乗り換え時間があまりないので心配していたが、約10時間の飛行時間の後、アテネ エレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港内で国内線乗り換えの手続きにやはり時間が掛かってしまい、足早に広い構内を標識に沿って歩き、搭乗口には出発定刻の15分ぐらい前には何とか到着することが出来た。が、係員は心配していたらしく自分の名前を呼ばれてしまった。乗客の最後だったらしい。

 飛行機は乗客60人ぐらいのプロペラ機だった。だが搭乗員も乗客も慣れたもので、私は以前にイタリアからギリシャやオーストリアに行った時もこのような小型のプロペラ飛行機だったのであまり不安はなかった。
 サモス島への乗客は満員だった。昨日有楽町のオリンピック航空までチケットを買いに行ったのは正解だった。今日ここではすぐに航空券を購入することは出来なかったかも知れない。約1時間の飛行。

 上空から眺めるエーゲ海はとても美しい。地球は神が筆を払ってそのしずくで偶然に出来たものであろうが、本当に素晴らしいと思う。人間やその他の生物、地球上のあらゆるものが美しく、全てを愛情をもって眺められるようになった自分にこの頃気づく。

 日本人は自国が山水画に描かれるように美しいと国だと思っているが、それは自画自賛だ。
 このエーゲ海に浮かぶ島々の容姿はどうだろう。私は日本の自然よりもずっと美しいと思う。重なる島々はその距離や上空に懸かる雲やかすみによって色彩は微妙に変化し、点在する島々は画面のバランス上でここだと思うところにアクセントの点を打ってくれる。青絵具をさっと流したような海上に、これもまた輝くような明るい黄土色の島々。そのコントラストがいわれも言えない。まさに神技だ。それら絵画を見ながらの飛行はアッという間の楽しみだった。

 サモス空港にはバスの時刻表もない。サモス・タウンまではタクシーを使うことになる。これも観光客目当てに島の経済を支えるための収入になっている地元の方針だろうか。以前イタリアのタオルミーナなどでも同じような事を感じたことがある。

 町の中心まで「地球の歩き方」でタクシーは約8ユーロとなっていたが、荷物を2つ積んで16ユーロ取られた。値上がりしたのだろうか。適当な中心街らしいところで降ろしてもらい、あたりの様子を見ることにする。


 港の真っ正面に高級そうなのが一軒見えるがそこは素通りして、別の、さも申し訳ないと言いそうな広告板の見えた奥の方に入ってゆく。
 しかしその標識は不親切だった。その方にずっと行くが見つからず、引き返してもう一度広告板を見て今度は90度左の坂を上る。そこに一軒見えるがさっき見た広告のホテルかどうかは分からない。おそらく別のホテルだろう。が入口前の庭でやさしそうな親爺さんが孫をあやしていたので声を掛け、そこに入る。とにかく早く落ち着きたかった。

 若女主人がやって来て部屋を見せてもらい、ここに2泊することにする。1泊20ユーロだった。(日本円で約3000円)

 シャワーを浴びて窓から外を見た。白い建物が輝いている。空気はカラッと乾いた硬質のものだ。そう自分はこの空気感を求めてギリシアにやって来たのだ。

 ベッドに少し横になる。とても気持ちがいい。
 睡眠不足もあって疲れていたのだろう、そのまま眠りに落ちてしまった。気がつくと真夜中の11時だった。

 '04ギリシア旅行マップ


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