「夜のピクニック」(恩田陸著,新潮社)
内容:夜を徹して80キロの道を歩き抜くイベント「歩行祭」。この、高校生活最後のイベントに、甲田貴子は1つの賭をした。小説。
1日だけ職場に有ったので慌てて読了。あ、でも読み飛ばしはしてません。そんで2時間半ほど。 恩田陸は、私にとっては「買うまでではないけどタダで読めるなら読みたいけど、わざわざ図書館に借りに行くほどのものでない」作家。
も一つ、私にとっては、「当たりもあるけど外れたらでかすぎる作家」でもあります。だから「読む」以外の「手に入れる」暇も金もかけたくないわけですよ。 この本は、私にとっては“当たり”。原稿ほったらかして読んで「時間返せ!」にならなくてほっ。 尤も、私は恩田陸に関しては「光の帝国」が好きという、温爽やかな話が合うのであまりアテにしない方が良いかも知れません。 ちなみに、鬼外れは「三月は〜」(と、エッセイ←小説ではないので参考記録(笑))、ちょい外れが「六番目〜」、まあ当たりが「象と〜」「ネバーランド」。 向こうから飛び込んでくるのを待っているだけなので数は読んでません。…常野くらいは借りに行こうかなぁ…。
それなりにこんがらかった人間関係の糸ですが、細い糸同士で絡まっているわけでなく、弾力のあるゴム素材か何かで絡まっている感じで、解くのに苦労はしません。というか時間薬で自然に解けていく感じ。 身にまとわりついていた蟠りや虚勢が、淡々と歩く事により少しずつそげ落ちていく展開は上手いなぁと思います。
本屋大賞か何かで1位になったそうで? 確かに、読ませたくなるような本だと思います。 ただ、読書を日常とし、本を沢山読む人に「こういうのも、どうよ?」と勧めるタイプの本で、普段は本を読まない人に勧めるタイプりものではないですね。 あと、職場に有った分は中学生に読ませようと買ったらしいですが、忍じゃないけどちょっとタイミングが早すぎないかなー。高校生活が二度と戻らない年代に読む方が良いと思うけど。 中学生が読んでどんな感想を持つのか聞いてみたいです。
全編、綺麗に纏まっていると思いますが、「おまじない」がちょっと弱かったな。融があそこで捻挫しなければ…、あの4人が一緒に通らなければ空振ったと思うし。そっちの可能性のがでかかったかと。
しかし「歩行祭」…、全編通して「…ぜっっっっっったい、イヤ」と思いながら読んでましたよ。 パン買いに行くのに片道50分チャリ乗るのも、テニスする為に毎週片道1時間チャリこぐのも大して抵抗ないし、3時間歩いて家帰ったりとかしたりもしましたが、目的の為に動くのは良いのですが、ただ歩くとか山に登るとかロードレースとか、走る,歩く事自体が目的なのはカンベン。 恩田さんは宮城出身ということだけど、夜通し歩行の経験者なのかな?それとも、そういう行事が有ると知識だけ有って、経験者から、時には辛そうに、でも楽しそうに話すのを聞いて、この話になったのかな。 …どっちでも良いですが。
|