| 2006年02月07日(火) |
「予告された殺人の記録」 |
「予告された殺人の記録」(G・ガルシア=マルケス著,新潮社)
内容:町をあげての盛大な結婚式の翌日、サンティアゴ・ナサールは殺された。町人の多くが起こると分かっていたこの殺人は、どうやって成されたのか。小説。
Iサンより借り物。
実際に30年前起きた殺人事件を元にした記録的な小説なので、その特徴が随所に出ています。
「大衆小説になっていない」のは、誤解を恐れず言うと、「面白くないから」だと思う。エンターティメント性の不足というか。 この小説の場合、それが持ち味で良さで、作者の技巧に感心する所ではあるので、マイナスではなくプラスだと思っています。 解説者はその物言いでこの小説が高尚であり、作者の才能の高さを褒めたんでしょうが、わざわざ言わなくて良い気がする。
私見ですが、小説は、作者は全てを書く必要はないが、全てに解答を得ている必要があると思う。 相手が本当にナサールだったのかとか、何故彼女を選んだのかとか、書かなくて良いし、読者には確とは分からなくし向けても良いけど、作者ははっきり分かっているべきだと思う。 事実を元にした記録作品だから、分からないところは分からない。それがちょっと残念でした。
まあ、この小説は作品の特性からして分からないのは仕方がないのですが、最近の小説は作中で「分からない」と書いてあったら作者も分かっていないことが多すぎる。 もっと構想練って発表して欲しいもんだわ。ぷん。
あ、面白かったか面白くなかったかと言うなら、面白かったですよ。 構成とか文体とか美しく、こんな淡々とした話なのに引き込まれてしまいました。
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