読了日記

2006年01月16日(月) 「輝く断片」


「輝く断片」
(シオドア・スタージョン著,河出書房新社)



内容:スタージョンの短編小説集。


Iサンより借り物。

毛色が似たものを集めた(サイコ・ホラーっぽい?)上に、後半に従ってそういうものを固めて来たので、そっち系が苦手な人間はちょっと苦しいかと。

最初の3作はSF寄り。読みやすかったですし、「取り替え子」は結構好きなタイプの話。

「君微笑めば」もホラーというよりいつもの幻想小説タイプかなー。設定としてはどこかにもありそうなものですけど、文体とラストへの持って行き方が巧いと。主人公があまり好きなタイプでなかったから、「死を前に何もすることが出来ない」でも同情しなかったからかな?…や、あの人は死にも本当の恐怖を感じていない風だったからかも。

「マエストロを殺せ」は作品中私的には最高作。
ホラーとかいうより、私の中では社会派というか青春小説に近い。
神の視点で見ると、どの登場人物のサイドの心情も理解出来て(たとえそれが私の妄想だとしても)それが切ない。

最後の2作にも言えるけど、神の視点からは、糸の絡まり方がはっきり見えて、その解し方も分かるのに、当事者同士にそれが分からず、故に破滅に向かってしまった…そのもどかしさと哀しみが深みになっている感じ。
でも3作その手が続くと辛かったなり。


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