「はだかの太陽」(アイザック・アシモフ著;冬川亘訳,早川書房)
内容:個人が完全に自分の領域を自分だけの為に固持して暮らす星ソラリアで起きた殺人事件の解決を依頼され、地球人の刑事イライジャは惑星オーロラのロボット,ダニールと旅立つ。イライジャ&ダニールシリーズ2作目。SFミステリィ小説。
はー、これがあのソラリアの2万年前か〜と感心。2万年で単体生殖(?)が出来るようになった事より完全育児ロボットが出来た事の方がなんとなく凄いなと。
アシモフはあまり凝らないと言うか、ある意味単純なトリックと言うかレトリックを使うので、「犯人(実行犯)はこいつ!」と動機もトリックも分からなくとも分かるんですが、それが物語りを損なう事はない。と言うか読者は作中何度もその最初の「決めてかかり」を否定するがやはりそこに落ち着く。ごく自然に。捩じれた電話のコードのようなミステリィを好きな人は合わないかもしれませんが私はあっさりしていて好きです。
ロボット三原則とソラリアの特性を上手く絡めて、単純なストーリィを緻密にしていく様は見事だと思う。 &ロボット三原則が第0法則が出来ないわけにはいかなかった、その過程の初手がここにあると、ファウンデーションを先に読んでしまった身が、その事にワクワク出来るのは一つの特典な気がした。 本当にアシモフはサービス精神旺盛ですこと。
解説ですが「4回乗っただけて何度もと言えるのか」みたいな事を書いていて、「揚げ足取りだと思うけど」と書いてましたが、きっと完璧なアシモフにしては結構大きな綻びを見つけたと思ってほくそえんだんでしょうが、あの世界にいて4回を何度もと捕らえるのはミスじゃないと思うけど。 自分の価値観で以って話を進めるのは解説者の流儀でしょうが、アシモフのように「今の常識と違う常識を基盤に話を進める」作品に対して自分常識であげつらいなさんな。白けるよ。
|