| 2002年10月25日(金) |
「すべてがFになる」 |
「すべてがFになる」(森博嗣著,講談社)
内容:俗世から隔離された孤島の研究施設で、14年間隔離されて生活していた天才工学博士・真賀田四季が両手足を切断され、何者かに殺された。偶然島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵はこの事件の謎の解明に挑む。
今頃読んでるし。 えー、所謂、ミステリィ。 人死にが大嫌いなんですが、ふと、ミステリィが読みたくなります。ミステリィは気楽に読める所が良いです。単純だし。…何か誤解受けそうな書き方だな。 えーと、ミステリィと言うのはエンターテイメント部分が非常に分かりやすいと言うか、筋がお約束通りに進むでないですか。導入→殺人→どたばた→謎解き、てな感じで。ストーリィの先が読めないという、ある意味わくわくする、でも時として期待外れや心の余裕の無さからストレスになる部分がない。「トリックを解くこと」はどうせ私は考えないのでどうでも良いんです。大体私よりよっぽど頭の良い、もしくはそればっか考えている専門の人が他人を騙そうと思って作り上げたトリックが分かるわきゃないんですから。 で、必ずメインの主題の「謎解き」があるものだから、読了しての釈然とし無さは少ない。 そういう意味で、殺人事件のミステリィと言うのは「本は読みたいけど頭は使いたくない」と言う時に丁度良い読み物なんですわ、私にとって。
ただ、人死に嫌いなんですよね〜。特にリアリティある人間が死ぬのが。殺された人がハナから死体として出て来てくれればそれは人でなく「死体という物体」として扱えるから良いんですが、ある程度感情移入した人が死んだり、どうでも良い人でも死ぬ側の実況中継有りの殺人は本当にイヤ。死体が「物体」で現れるか「元・人間」で現れるかは読んでみるまで分からない賭けですが、今回は私の勝ち。後から死んだ人も感情移入していなかったから平気。
文章が読みやすかったです。ストーリィも、まあ、好みの方。探偵とワトソンがそんなに好きなタイプではなかったからキャラ燃えはしていませんが、嫌いなタイプでもなかったし。ただ今後どうなるのかなぁ。全10冊と言うことだけど、登場人物のウザい過去が出て来てそれに絡めた話にならない事を祈る。某建築探偵シリーズはそれがウザくて読み止めた…と言うか、アレはトリックの欠片も無い人情もので、キャラにハマれなければ全く面白くない筋でしたけどね。
しかし男の作家が書く女の子は「おしい」と思う事が多い。なんてーの?「その設定にするにはもう一味足りない」そんな感じ。今回の萌絵がそう感じた。描写が下手とかでなく、もう一色加われば完璧なのにと残念な感じ。男の人は女の作家が書く男に対してもそう思うのかしらん?
作者の経歴は知らない方が良かったカモ。犀川助教授の弁が時々「森助教授」の弁なんだろうなと思えてしまった。小説で作者に作品の中で素を出されると興醒めなんですが、作者の経歴さえ知らなければ「そう」とは取れなかった部分を深読みしてしまった自分がちょっとイヤ。
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