台所のすみっちょ...風子

 

 

契り。 - 2006年02月10日(金)

ここしばらく日記を書くことができなかった。

実は先週、突然バイトが決まって、今週から出勤だったのである。

そして、今日で4日目。

帰り際、6人の同期の中で一番仲良くなったTさんがため息をついた。

「あ〜あ・・入ってみないと、会社ってわからないもんだよね〜」


仕事は販売の仕事である。聞けば「あ〜、そこね」というような、

わりと評判の良さげな店なのだが、

その仕事内容や自給より、何より、社員がイケナイ。

社員である店長は50代と思しき、「目の細いお蝶婦人」といった感じの女性である。

お嬢様っぽい、ちょっと、一本ネジの足りない、あさっての方向を見ているような

感覚の人で、私達バイト連中は言動に首を傾げるばかりだ。


応募前、事前の募集要項にはもちろん「時間、曜日応相談」と書いてある。

私達は面接時に、入れる曜日、時間帯などを記入する「希望シート」を

書かされたのだが、それはあくまで軽い、「とりあえず書いてね」ぐらいの

ニュアンスだった。

だが、初日の講習会の日、みんな、それぞれ自分なりに詰めた「最終希望」を

告げようとすると、驚いたことに店長が

「何故ですか?あなた、面接の時に書いたシートではそういうお約束じゃなかったでしょ?」

とか言う。

前出のTさんに至っては、面接時に軽く、「日によっては遅番でも・・・」

と言ったのが最後、いつの間にか、店長の中で「遅番超希望!」になっていて

結局、毎日遅番になってしまった。


それは例えば、デート中に男が

「いつまでもこのまま一緒にいたいね」とつい言った言葉を

舞い上がった女が「プロポーズされた・・」と勝手に思ってしまうのと良く似ている。


あの軽く書かされたシートが生活のリズムを狂わせるような

重い「契り」だったなんて。


どうして、面接が私達雇用される側ばかりなのだろう?

世の中に、雇用する側を面接する制度があってもいいと思う。


おしまい。


...




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