台所のすみっちょ...風子

 

 

カボス - 2003年10月12日(日)

同僚のSさんが、

「ね〜、旦那の田舎からカボスを送って来たんだけど、
 たくさんすぎるから、もらってくれない?」

と言うので、カボスってどんなのだっけ?と、

青蜜柑とかすだちを代わる代わる頭に巡らせながら、

とにかく、もらえるものはもらっておこうと

ありがたく頂戴することにした。

「じゃあ、明日もって来るね!」と彼女。

だが、その数分後、私の手元には早くもカボスがあった。

迎えに来た旦那さんが気をきかせて持って来てくれたのだ。

「もっと欲しいんだったら、今度また持ってくるよ」

Sさんがウフっと笑う。


彼女の笑みはいつも柔らかい。

白い肌と可愛らしい顔が笑顔をとても優しく見せる。

例えていうなら、私の笑顔が「魔女のたくらみの笑み」であるなら、

彼女のそれは「小人と話す白雪姫の微笑み」そのもの。


「へ〜、これがカボス」とか「どんな時に使うのか?」

などと思いながら、マジマジと眺める。

カボスは私が思ったよりもずっと大きくて、鮮やかな

グリーンと黄緑。

お日様をたくさんあびたような感じでみずみずしい。


今頃の季節に出回るというカボス。

ふと、旬の香りを嗅いで見たいと思った。

手に取りゆっくりと鼻を近づける。

すると

ふわりと青々しいすっぱい香りが・・・

しなかった。

(あれれ?)

そう、何の臭いもしなかった。

強いて言えば、袋のビニールの臭い。

鼻からカボスをゆっくりと離しながら、Sさんの方を見た。

彼女は柔らかく微笑んでいた。

「どう?いい香りでしょ?」といったような顔つきで。

困った。

本当はそこで

「わ〜、いい臭い・・」と感嘆の声を上げるハズだった。

で、私は咄嗟に言った。そのカボスを撫でながら。


「ま、丸いね」と。


おしまい。


...




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