台所のすみっちょ...風子

 

 

すし屋にて。 - 2003年10月07日(火)

新潟には古町という繁華街がある。

繁華街だから当然飲み屋も割烹もある。

まだ子供の頃、父が会社を経営していた関係で

私は家にかかってくる仕事関係の電話を良くとった。

ある日のことだ。

いつものように下請けからの電話に出た私は、

不在だった父宛ての伝言を言付かった。

それは

「今、古町のいつもの○○に得意先といるから、来て欲しい」

というものであった。

○○(名前は忘れた)とは店のことである。

ところが、父が帰って来て、いざ伝える段になると

私はすっかりその店名を忘れてしまっていた。

普段から怖い父。何か言わなければものすごーく怒られる

ことは分かっていたので、やっとの思いで、

それが、料亭っぽい、割烹ぽい名前だということまでは思い出し、

うっかり

「いつもの”わりてい”に来てくださいって・・」

と言ってしまった。

そう、その当時の私は電信柱の広告で良く目にしていた

”割烹(かっぽう)”という漢字をいつも”わりてい”と何故か読んで

いたのだ。

その時の父の怒りっぷりと言ったら。

「”わりてい”ってどこだぁ〜!そこは古町のどこなんだぁ〜!」

と半狂乱の勢いであった。


だからといって、その後漢字を私が頑張ったかというと、

もちろんそんなことはなく、漢字が苦手なまま、私は

こんなに大きくなってしまい、

「ナツ ハ アキタ ニ リョコウ シタ」

と地図まで持ってきて、すし屋のカウンターで土産話を

説明しようとする、友達ペルー人Sの前で、

男鹿半島(おがはんとう)をこれまた”おじかはんとう”

と読んでしまい、日本語の達者でないSに「エッ?」と驚かれただけではなく、

目の前で寿司を握っていた板さんにまで

「お嬢さん、まず日本語から勉強してくださいよ」

と真剣顔で言われてしまった先週水曜日の昼の私は、

子供の頃より、さらに「ダメじゃん度」が増しているような気になって、

さすがに、落ち込まずにはいられなかったのであった。


おしまい。



...




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