台所のすみっちょ...風子

 

 

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社長がらみな女。 - 2003年04月18日(金)

先日、上の階の人が引っ越しの挨拶にやって来た。

数日前から我が家のチャイムがやたらとピンポーンピンポーンと鳴るので、

呼んだつもりもないのにやって来るとは、N○Kの集金に違いない!と

急にテレビを消したりして居留守を使い続けていたのだが、

その日は夕飯作りの真っ最中で、野菜を切る→鍋に入れるという

流れ作業の延長で、ついうっかりガスレンジ近くにある

インターホンの受話器を取ってしまい、ようやく一連のチャイムは

上の階の人の仕業だったということが分かったのであった。


「はぁ〜い」と、すっかり化粧もはげ、眉も実線ではなく点線で、

白髪交じりの髪を束ねたウメ婆の私が、ドアを開けて見たもの・・・。


驚いた。


目の前に立っていたのは、矢田亜希子ばりに光っている女。

スラリとした背、天使の輪が5〜6個はあるようなキューティクル満載の

茶色のストレート、白い皮のジャケットにロングブーツ、

”化粧薄”でも十分耐えられる可愛い顔。

そして手には細い包み。

「何度か伺ったんですが、、お留守だったみたいで・・遅くなって
 申し訳ありません」

などと、上品かつサラリ丁寧にテキパキ言ってのけるさまは、

「世田谷から来ました。職業は社長秘書です。」といった感じであった。

(ホントかよ。)


(どうして、、どうして、、眉毛だけでもちゃんとしておかなかったの・・・。)

いきなりクローズアップされた自分の汚さを悔やみつつ、

せめて精一杯お愛想してみると、”社長秘書”は手に持っていた包みを差して

「これからよろしくお願いいたします。これつまらないものですが」

と言って頭を深々下げ、「伝達事項はこれで終わり」的に

テキパキ帰って行ったのだった。


ドアが閉められ、私の手に残ったものは、女からの引っ越しのご挨拶。

グリーンの包装紙に包まれた16�僉滷械貝僉滷記僂糧◆�

デカイ。

いったい中身は何なんだ〜、、と早速開けてみれば、、それはクッキー

の詰め合わせ。

細長いくるくるしたものから、チョコレートを挟んだ楕円形のもの、

丸いゴマ味のものなど、箱にしまわれた積み木のように

様々な形がビッシリ入ってる。


ご挨拶なら手ぬぐいかタオルでね!感覚の私。

こんな高級な「よろしく」、見たことがないのであった。



私の予想によると、それは市場価格3000円は下らないであろう。

すると、両隣と真下の部屋で3世帯分・・・総額9000円。

なんとすばらしい金持ちぶりなのか。



私は確信した。

ゴマ味のクッキーを口に入れながら。


やはり彼女は世田谷出身・・。

だが、職業は違う。

社長秘書ではなく、絶対社長令嬢だと。


そう、この金銭感覚・・・


間違いない!



おしまい。


...

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