台所のすみっちょ...風子

 

 

結婚願望な男。 - 2003年04月04日(金)

一ヶ月ほど前の日曜日。

バイトでインターネットスポットの受付に座っていると、

あともうちょっとで終わるという時に、髪はボサボサ、着ている

ジャンパーはクタクタというおやじがやってきて、

「ここ、インターネットができるよね〜」と聞く。


入会かと思いきや、

「いや〜、、今日やりたいってわけじゃ〜〜ないんだけどね」とそのおじさん。

(じゃあ、何しに来た?・・と、私。)

スポットには誰もいない。私の暇さ加減は一目瞭然。

そこにつけ込むかのように彼の話は続く。


「俺さ〜、今52なんだけど〜」

(はっ?プロフィールかよ・・と、私。)

「2年前に会社を辞めたんだよね〜」

(リストラかぁ〜・・と、私。)

「今清掃員のバイトをしているんだけど、東京の生活にも疲れちゃったし、

そろそろ田舎に引っ越そうと思うんだよね〜。」

(ピンポ〜ン!長い人生、そういう思い切った選択も
 ありかもしれんな・・・と、私。)

「農業やろうと思ってさ〜〜、、、」

(あ〜、農業は大変だぞ!高校時代の彼氏が農家の長男だったから
 良く知ってるが・・と、私。)

「でね、”田舎暮らし”っていう雑誌で研究してんの。
で、インターネットの方がもっと情報集められるんじゃないかと思って」

(ふ〜〜ん・・・と、私。)


彼は「住むなら暖かいとこがいいなぁ〜」などと農業を目指す者としては

いまいち根性に欠けることを言いながら、20分ほど話続けたところで、

「でさ、君独身?」といきなり私をじっと見つめた。

「俺さ、一緒に田舎暮らしてくれる人、探してんだよね。
 嫁さん募集中!あんたみたいな人いいなぁ」

(何を言い出す、、このオヤジ・・と私。)


おやじの目は結構真剣。
フロアーには、私達の他に人はいない・・。


私はこの時ほど、結婚していて良かったと思った時はない。
この左手薬指に燦然と輝く指輪が、私を守ってくれるハズ。

「す〜み〜ませ〜ん!ホラ!」

指輪をはめた手を思いっきり宙にかざして見せれば、

「ふ〜〜ん、、そうなんだ・・・」と、おやじションボリ。


だがその時、実はちょっとお得意気分であった。

20代、30代にはそっぽを向かれても、50代ならまだイケルのね・・と。

さらに頑張りようによっては、40代もイケルのではないか?と。

ムクムクと湧いてくる「私も捨てたもんじゃない感」。


そして、変な自信と共に一ヶ月が経ち、先日バイトに行った時のこと。

引継をする早番の子が、私を見て

「ね〜、この前、田舎暮らししたいって男の人が、あなたを指名して来たわよ〜
 今日は来ませんって言ったら、残念がってた〜。」と教えてくれた。


いつからここはキャバレーになったのか・・?


だがやはり、あのオヤジは私の虜なのだと、女として何となく顔を

揺るませていたら、さらにその子が続けていうことにゃ〜、、

「もう、、困っちゃった〜。あんた結婚してるの〜?ってしつこく聞かれて。
 しょうがないから、ハイ!してますって嘘ついちゃった。エヘ!」




誰でも・・・・・・・・良かった・・・・か・・。



そんなもんだよな。



おしまい。


...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail