バレたか・・。 - 2003年01月22日(水) 病院に行ってきた。 一昨日からひき始めた風邪がちっとも良くならないのだ。 喉が染みるように痛い。微熱ではあるが熱もある。 鼻に至っては、鼻水が止めどなくたまり、溢れ出てくる始末。 鼻の下には、それこそ、赤ペンで線を引きましたと言わんばかりに、 くっきりとした赤い溝が二本。 マンガ日本昔話に出てくる、ちょっとした田舎の小僧である。 今日は寒かった。出るだけで悪化しそうだったが、今週は もうちょっと踏ん張らなければならない。 それには、医師の診断が不可欠。 一か八かの賭けである。 病院は自転車で10分程。 全身を覆う悪寒に耐え、ヒ〜ヒ〜言いながら到着し、 中に入ってビックリ仰天。 なんと、すごい老人の数である。いや、老人しかいない。 フロアーに溢れんばかりである。 ハッキリ言ってもいい。私が最年少者だったと。 そこは、老人医療の問題を否応がなしにも考えさせる、見てはいけない、 そう、ある意味「秘密の花園」であった。 そのどんよりとした雰囲気に押されつつ、受付で手続きを済ませる。 「では、2番の診察室でお呼びしますので、少々お待ちください」 ニッコリする若い看護婦さんの笑顔にちょっと救われる感じだ。 「少々」と言っても、これだけの人、しかも老人。 お年寄りは質疑応答が長い。 こりゃ、一時間は待つな、と腹を決めたが、意外や意外、 10分ほどして、名前を呼ばれた。 きっと、2番の診察室は若者専用だったに違いない。 診察室に入ってイスに座り、自分の一昨日からの 辛い症状を医者に切々と訴えてみる。 もっとも、こんな時の私は自分の症状を少し大袈裟に 言うことにしている。 その方が早く治りそうな薬を、出してくれるような気がするからだ。 なので、食欲はありますか?という質問には、ご飯をおかわりまで するほどなのに、口をオチョボにして寂しげに「ありません・・・」 お腹は壊してないですよね?には、「昨日から下痢気味です」といった具合。 ついでに、熱もちょっと高めに言っておいた。 一通り問診が終わると、次は触診。 聴診器を当て、丁寧に触りながら、症状をカルテに記入する先生。 その鮮やかなドイツ語に、日本語しか分からない私は 「私ももう一カ国語ぐらい分かるようになりたい」などと余計なこと を思うのであった。 で、すべての診察が終わり、処方箋も貰って、 帰ろうと席を立とうと思った瞬間、先生がポツリと私にひとこと。 「おとなしくしててくださいね」 ん?これは、おかしくないか? 普通、この場合のセリフは「安静に」ではないのか? 何故、「おとなしく」なのか? これでは、まるで私が手のつけられない、普段バタバタしてる やんちゃ者みたいではないか。 10分足らずの診察、しかも「風邪ひきさん」というテンションの低い 私を見て、どうしてこの性格までバレたのだろうと、こんな深夜になっても、 まだ首を傾げる私であった。 おしまい。 ...
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