デコラのひとりごと。
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今日は上司であり友人でもあるHさんと天神に出かけた。 天気が良くって気持ちがよかった。 大名あたりをぶらぶら。 Hさんが買い物をしたいというので付き合ったつもりが 自分が大量に買い物してしまった。 おかげさまで、明日からの生活に大変困っております。えーん。
夕方から映画を観た。 Hさんがチケットを貰ったらしくて。 「戦場のピアニスト」 どんな映画なのか全然知らずに観始めたのだけど。 始まってすぐに後悔した。 私は、あの時代の映画がものすごく苦手なのだ。 ドイツナチス軍がユダヤ人を虐待した、あの時代。 何度かビデオでこの時代の映画を観る機会もあったけれど、 いつも私は途中で観るのをやめてしまっていた。 目を背けてはいけないのかもしれない。 それでも、やっぱり耐えられないものは耐えられない。 吐気がするのだ。
ユダヤ人家庭の食卓に土足でドカドカと入り込む兵士たち。 食卓を囲む家族に「立て」と命令する。 怯えながら立ち上がる一家。しかし車椅子の老人だけが 座ったままだ。「おまえもだ」と兵士は言う。 立てるわけがない。そうして車椅子の老人はテラスから 車椅子ごと落とされてしまったのだ。 ほんの数秒の出来事だった。
こんなワンシーンを観ただけで、私はもう発狂しそう。 もしも自分の父親が、こんな殺され方をしたら? そんな想像をして、ものすごい怒りと悲しみが込み上げる。 難しいことはよくわからない。ただ単純に率直に。 こんなふうな出来事が、もっとひどくて残酷な出来事が 過去に現実にあったのだと思うとやりきれない思いでいっぱいになる。
この映画の感想・・・。 「これは、ものすごい運の良いピアニストの話?」 とか思ってしまった。 主人公のピアニストは、死の収容所行きから逃れ、 それからも数々の困難から助かって、 もちろん飢えと孤独と恐怖との戦いはあったのだろうけど、 彼を助けた人はみんな捕らえられたり殺されてしまったりしたのに なんと彼は最後まで生き延びて、戦争が終わると ピアニストとして復活して、88歳まで生きたんだそうな。 彼が亡くなったのは、2000年のことだ。
彼を最後に助けたのはドイツ兵の将校だった。 戦争が終わって、ソ連軍に他のドイツ兵と共に捕らえられた 彼も後に収容所にて亡くなったそうだ。
つくづく、戦争っていうのは人の心を狂わせるものなのだなぁと思う。 加害者のドイツ人にだって、人の心を持つ者がいたのだ。 それは、当然といえば当然のことだよね。 ただ、戦争がすべてを狂わせてしまうのだ。
今、イラクを攻撃しているアメリカ兵たち。 彼らは、私と同じ位の年頃だったり、年下だったりもするのだろう。 この平和な時代で生まれ育った彼らは、 一体どんな気持ちで、街を壊し、人を殺しているんだろう? 国のためだと信じているんだろうか?
私は政治とか世界の事件やニュースには、疎いほうだけれど。 難しいことは、本当によくわからない。 だから、えらそうなことはなんにも語ったりはできない。
ただただ「戦争はイヤだ」って、そう思う。
decora
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