生まれたての満月が
光る前に肩をたたいてきました
優しくて控えめで
いそいでいたら気がつけないほどです
暗いおもてに出て早足で歩くとすぐに呼ばれて
見上げると 何も言わずに
じっと私を見ています
「あっ」思わず挨拶をしたくなりました
「こんばんは」
お布団に入って眠ろうと
横になったら 目があって
「おやすみなさい」と伝えました
私は寝なきゃ
あなたのように 一晩中輝いて 闇夜を明るくしては
楽しいお話を作るわけにはいかないのよ
それはもちろんそうしていたいけれどね
朝になって輝く青い空
満月を隠してしまった青い空
あんなに輝いて 何度も呼んでくれたのに
寂しい朝になってしまいました
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