蛇腹食堂
書人*なび太

   

  




隣の会話
2004年02月13日(金)
久々に家族で外食。

僕の向かいの席にいかにも、
彼:「父さん、母さん、これが僕の彼女です…」
彼女:「どうも初めまして…」
父:「あ、こりゃどうも…」
母:「お父さんってば、鼻の下…」
といった感じの、
幸せと緊張感が入り混じった家族連れ様が一組。

微笑ましさ半分。
羨ましさ半分。
隣接した席の都合上、
聞く気がなくても会話が漏れ聞こえてくる。

父:「……。」
彼:「……。」
彼女:「……。」

これを会話というのか甚だ疑問だが、
緊張感が隣の席にまで伝播して、
うちの家族まで口数が少なくなるのは適わない。
こういう時に突破口を切り開くのは、
やはり女性である。

母:「○×さんはおしいもの好き?」
彼女:「え…。あ、はいぃ!」

お母さん、その切り口ナイス。
そこから一気に雰囲気は好転。
「おいしい物話」に花が咲き、
ご家族の舌も滑らかになる。
我が家族も一安心(?)

母:「それでねぇ、あすこの中華がおしいのよ」
彼女:「フーン(尻上り)」
父:「あ、それなら横須賀にある◆△園もいいよ」
彼女:「フーン(尻上り)」
彼:「東京のさ、四谷に今度できた店がね…」
彼女:「フーン(尻上り)」


幸せそうなのはいいが、
どうも彼女の「フーン(尻上り)」に気になる。
なんなんだ、
その妙にドップラー効果がかかった「フーン」は。
なんだ、ここはサーキットか?
しかもさっきから「フーン(尻上り)」しか
口にしてないじゃないか。
貴様、彼氏はともかく、
ご両親に失礼であろうが!
相槌をうつならせめて「えぇ」とか言いなさい!



母:「この子(息子)、ほうれん草が苦手なのよ」
彼女:「へぇー」



ト、トリビア。
ぎゃふん。




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