大崎善生の2冊を読み終えた。
「九月の四分の一」はすっごくよかった。 特に、「ケンジントンに捧げる花束」が好き。 電車の中で読んでて、涙が出そうになった。
でも「ドナウよ、静かに流れよ」は全然ダメだった。 ノンフィクションだってのをよく確かめてなかった私も悪いけど。 なぜ、筆者がこの事件に深く惹かれたのかが、 最初から最後まで全く理解できなかったから。
出てくる人たちも、それぞれが何かに誠実ではあるのだろうけれど、 他の小説の主人公たちのように私の心に響くことはなかった。 残念。
ルーマニアの描写は興味深かったし、 ウィーンの西駅はとてもとても思い出深い場所なので その辺りが出てきたのも嬉しかったけれど、それだけ。
|