| 2003年08月01日(金) |
天才と呼ばれても・・・ |
どのぐらい日記を書いていなかったのだろう。
精神状態だけでなく、体調もずっと悪かった。睡眠薬を飲んでも眠れない日が続いたりして、友人との約束もキャンセルすることになったり。
手足にアザができて治りにくいことが気になった。血小板が減少しているのだろうかと思い、血液検査をした。昨日その結果を聞きに行ったら、やはり血小板が減少しているのと、出血時間が長い(つまり血が止まりにくい)と言われ、精密検査をすることになった。でも、白血病などではないことは確からしい。
娘はとても元気で、毎日友達と遊んでいる。彼氏とも今のところはうまく行っているらしい。毎日外で遊んだ後、数人の友達を家に連れて来るので、息子が部屋から出られなくなっていることもある。どっちの気持ちもわかる。
息子は夏期講習に一回しか行っていない。夏期講習は前期と後期を合わせ、3教科(英語、数学、理科)で15万円ぐらいかかる。 最初は、「塾にだけは行ってほしい」と願った。
塾の先生に相談に行った。 好きなことの話になった。紙ヒコーキや割り箸でっぽうの話題になると、先生は「その二つを組み合わせて、割り箸でっぽうの先に紙ヒコーキをつけて飛ぶようなものを作って来たら、先生が持っている飛行機の本を十冊ぐらいあげる」と言い出した。
帰る途中さっそく割り箸と輪ゴム、瞬間接着剤などを買った。そして息子は熱中し、朝までそれにかかりっきりだった。
先生〜!!!先生がそんなこと言うから、また昼夜逆転し、勉強もしなくなってしまったんですけど・・・と言いたかった。
三日ぐらいかけて、完成させた。 昨日、「塾に勉強しに行かなくてもいいから、それを見せに行こう」と声をかけてみた。 ぼそっと「行く」と言った。
その提案をしたT先生がいる時間を確かめて、出かけた。
「飛ばしてみて」 先生に言われ、セッティングし飛ばしたら、紙ヒコーキはすごい速さで飛んで行った。割り箸でっぽうと言っても、長さは70cmぐらいある。
「すっげ〜!!!」
と先生。
飛行機も自作で、現在一番飛ぶものらしい。
先生は割り箸でっぽうをじっくりと見て、一生に色々質問していた。
「君、天才だよ」
と先生は言った。
私も息子もおだてには乗らない方だ。 だけど、型にはまった勉強よりも、ヒコーキを飛ばせる割り箸でっぽうを作った時間の方が意味のあることなのかもしれない。
そして先生は、 「これさ〜体育館で飛ばしてみたいと思わない?みんなで飛ばしてみたいよね。だからあと5〜6機作ってよ」 と軽く言う。
その上、いろんな硬さの紙をたくさんくれた。 「なくなったら言って。もっとあげるから」
ニンマリする息子。
「ところで、おまえ、なんで塾来ないんだ?」
いよいよ本題に入ったなと感じた。
一生は、 「え〜っと・・・・」 と言って黙りこくる。
「先生の推測が正しければ・・・・。君は何も変わっていないんだよ。君が変わったんじゃなくて、周りが変わったんだな。夏休みに入ったら、部活終わってから塾に来る生徒が多くて、人数がかなり増えただろう?夏期講習だけ受けに来るヤツもいるし。それが嫌なんじゃないか?」
「そうかも」
小さな声で答える。
「それが理由だったら、奥の方の部屋でやろうかと思うんだ。手前の部屋に比べたら、仕切りがあるし、やりやすいんじゃないか?それと、理科を始めてどうだった?」
「楽しかったです」
「ホントの話しだけど、数学の先生も理科の先生も言っていたぞ。Kは天才だって。他の生徒と違うものを持っているって」
天才ってなんなのか、私にはわからない。
先生が話している間も、一生の手は紙ヒコーキを折っていた。A4の紙を正方形にして、折った後、残りの紙も使って手が動く。
「早く大学生になれ。そして自分の好きなことをやれ」
先生は言う。
イライラしている息子に安定剤を飲ませようと思ったが拒否をされたこともあった。そんな時はきっと自分が薬を飲んだ方がいいと気付いた。
中3の今の時期、焦りを感じ、自分をどうすることもできずにいた息子は、ちょっとだけ落ち着いたような気がする。
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そう思ったのもつかの間、また「どうしよう」を連発し、私を憂鬱にさせる息子であるーー; 「天才なんてお世辞に決まってるよ。あんなの誰でも作れる」と。
私も天才とは思わないけど、誰でも作れるわけじゃないと思うな。




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