うつ病で摂食障害などを抱える看護師。色々あるけど、生きて行くのだ!

2002年10月26日(土) 電車に揺られながら

主人からハンカチを借りて涙を拭いた。



電車の中で、村上春樹の本を読んでいた。

ある駅で、向かいに座っていた男性が降りると、主人が、
「そっちに座ったら?」と言った。
「えっ?」と聞き返す。
「進行方向を向いたほうが気持ち悪くならないでしょう」と言われたので、私は向かい側の席に移り、主人と向かい合った。


その瞬間、す〜っと昔の記憶が蘇った。
結婚する前の主人はとても細かなところに優しさを表す人だった。私には初めての経験で、「優しすぎて怖い」と友達に言ったら、
「それって、ノロケにしか聞えないよ」と笑われた。

でも、私にとって、うれしいという感覚よりも、不安の方が強かった。

その優しさは、とてもさりげなく不器用な日本人男性ではなく、外国の紳士のように思われた。当時、今時の若者のように器用な人間は少なかったように思う。

今の若者は軟弱な優しさを持っているような気がするが、それとは違った。


村上春樹の本を閉じて膝の上に乗せ、昔のことを思い出していた。


主人が私にプレゼントしてくれるものは、ブランド品のバッグでも指輪でもない。
それに私はブランド品には興味が無い。

主人がくれるものは、ロマンチックなものが多かった。
初めてくれたのは、シンプルな塗りの「かんざし」
誕生日にもらったのは、木製のオルゴール。

そして、小さな猫のお人形。


結婚する前は、繊細だけど暖かい優しさだった。


だけど結婚してから主人は変った。

おおらかで、大きく包み込むような感じ。

大きな船に乗って、ゆらゆらと揺れているような感じが心地よかった。

結婚する前はかなり無理をしていたのかな(笑)



電車に揺られながら、左手に巻かれた包帯を見て、心が痛くなった。

泣けてきた。バッグを探してもハンカチが見つからない。
主人のハンカチを借りて、涙をぬぐった。


「お願いだから、痩せて長生きして欲しい」と言うと、
「わかった。だからもうしないで」と言われた。

「うん」と答えたものの、「絶対にしない」という確信が持てない自分が情ない。


 私には今、ひとつ気になることがある。

その話を後日書けたら、書きたいと思っている。



電車に乗ってどこへ出かけたのか・・・・それはまた明日ということで。






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