リストカットしてから、初めての精神科受診だった。
母は父の今後のこともあるので(退院の話が出ている)、私と一緒に診察室に入るように言われていたらしい。でも、母と一緒に入ったのでは言いたいことが言えない。 母には「先に入るから、後で呼ぶね」と言って、1人で診察室に入った。
「先生、やってしまったんです」と手首の包帯を見せただけで、先生にはすぐにわかり、 「あああぁぁぁ、そうだったんですか?」と言った。「私はそれについては責めませんよ。辛かったんでしょ?」と言われた。 そして、何か原因があったのか、きっかけになるものが少しでもあったのかと私に聞いた。
何も無かったと私は答えた。ただ、心が苦しくて、どうしようもなく、自分を傷つけずに入られなかった、と後から後からこぼれる涙で答えるのが精一杯だった。
そして、こんな時はどこの病院に行けばいいのか、とても迷った事などを先生に話した。先生は縫合そのものは外科でやってもらった方がいいと言う。そして、「とにかく早いうちに私に連絡して欲しい」と言った。
「次がないことを祈りたいんですけど、もしあったらどうしたらいいんですか?自分が勤めている病院には本当のことは言っていないし・・・。」
「ききさん、この次を心配するのはわかるけど、どうしてもそういう衝動に駆られたらまず私に電話ください」と言われた。
「切ってみてどうでした?少し安心した部分がありましたか?」と先生に聞かれた。 「そうですね。心が苦しかった分、傷によって・・・変な表現ですけど、安らぎすら感じました」
「でもね、そうやって繰り返す人が多いんだけど、ただの傷ではすまないこともあるのよ。命を落とす事だってあるんだから。どうしてもまたやりそうという気持ちがあるなら、今、入院しますか?」と先生。
「それはできません」 私はキッパリ答えた。パートをしている病院のこと、子供の事、父のこと、そういうことが全て無いなら、入院してもいいのかもしれない。でもそれを全て母に任せて私が今入院するわけにはいかない。
次に母に入ってもらった。今の状態でいえば、父は3ヶ月後ぐらいには退院できそうだということである。3ヶ月後といえば、青森は冬。埼玉の冬とは比べ物にならないぐらい寒い。
ずいぶん前から主人と話していた事だが、もし冬に退院することになっても、暖かくなるまでここにいてもらおうということになっている。
先生は私の病状を心配していた。だけど、今母に家事をやってもらっているのだから、負担がかかるのは私ではなく母の方かもしれない。それに栃木にいる姉も協力してくれるから、その点については大丈夫だと思う。
でも本音は一週間ぐらい入院してボーっとしていたいな。
それに、先生・・・・ 私は「またやっちゃったのか」と呆れながらも縫合してくれる先生が欲しいよ。
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