| 2006年07月08日(土) |
「タッチ・オブ・スパイス」 |
2003年ギリシャ 監督タソス・ブルメティス キャスト ジョージ・コラフェイス タソス・バンディス マルコス・オッセ バサク・コクルカヤ イエロクリス・ミハイルディス
こういう映画に出会えるから、映画を見るって嬉しいこと、素敵なことなんですよね!
冒頭のシーンでは、ビックリ〜。ええ〜?これって「タッチ・オブ・スパイス」だよね?と思わずDVDを確認しようかと。
「料理の味を決めるスパイスが目に見えないように、大切なものはいつも目に見えない」 スパイス店を営むファニスの祖父が、幼いファニスに教えたのはスパイスについてだけじゃなかった。スパイスになぞらえて語られる天文学!(このシーン、素敵ですよね!私もこんな風に教わりたい)まるで哲学のように語られる人生のこと! 屋根裏部屋がいい雰囲気。 ファニスが7才にして料理の才覚を表すシーンも楽しい。 台所のシーンや料理をするシーン、食事の場面も、美味しそうであれはなんていう料理だろう、これも食べてみたい・・って思いましたね。あのなんでしたっけ?苦いスパイスは・・嫌ですけどね(笑) 肉団子にシナモン!!これ一度やってみたいですよね。ほら、でもシナモンははるか昔から愛のハーブとして有名ですもんね。
トルコとギリシャの対立の激化・・こういう歴史的背景は知りませんでしたが、故郷を訪ねることをこれまでしなかったファニスと、逆に後から行くといいながら一度も来ることが無かった祖父・・彼らの気持ち、最初は分からなかったんですよ。 でもファニスが言ってましたよね?また再び失うのが怖い・・と。 故郷を思う気持ち、その気持ちが強い分、きっとそういう(また失うのではないか・・という)気持ちが強く感じられるんでしょうね。
祖父との再会もしっかりと描かれているのかとおもったら、そこはとても現実的に終わってしまって。ラストはファニスの初恋の相手との再会が描かれたのでした。でもけっしてそれが不自然ではなかったのです。 再び故郷に戻ることを選んだ彼に彼女の取った選択は・・・う〜ん、なんともいえない。大人の映画ですよ。でもすごく良かった。 「駅のホームで振り返れば、再会を約束することになる・・」 これ!このセリフ・・心にインプットいたしました。せ・・切ない〜・・でも素敵だわ。
屋根裏部屋に舞うスパイスの宇宙(?)・・こういうラストシーンも珍しいんじゃないかしら。でもこの映画にぴったりでとても素敵でした。
そうそう、「ラキ」っていうお酒を飲むシーン、これも印象的でしたね。トルコのお酒なのでしょうか。何かで割って飲むのかしらね?
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