瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
この映画の感想読みたい・・って思ってくださる方がいたら、画面下の検索機能からどうぞ。

2006年03月21日(火) 「コープスブライド」

2004年アメリカ 監督ティム・バートン マイク・ジョンソン
音楽ダニー・エルフマン

声の出演 ジョニー・デップ ヘレナ・ボナム・カーター エミリー・ワトソン
トレイシー・ウルマン アルバート・フィニー クリストファー・リー 他

この映画の予告を見たとき、思い出したのはティム・パワーズの「石の夢」
19世紀初頭のイングランドで、結婚式を翌日に控えたクロフォードは、ふとしたはずみで宿屋の中庭にあった石像の指に結婚指輪をはめてしまいます。
ところが・・・この石像は眠りについていた吸血鬼だった・・という。

でも大丈夫です、こちらの死者の花嫁は、怖い吸血鬼じゃなかったです。目玉がぽろっと取れるのを悲しんだり、ビクターにプ彼が昔亡くした子犬をプレゼントしたり(なんて心配り〜)なんともキュートな、いじらしい花嫁なのでした。
愛する人との結婚式の夜に不幸に襲われ、いまだに愛してくれる人を待ちつづける花嫁の思い。切ないですよね。
気弱な花婿、ビクターと彼の婚約者ビクトリア、こちらの二人もとっても好感度高くて。ピアノの前で初めて二人が出会うシーン。ここで、もう、この二人には幸せになって欲しいと思ってしまう。
不思議な三角関係の3人、3人ともに幸せがおとづれるように・・思わずそう願いながら見ていました。
両方の花嫁とのピアノのシーンは、それぞれとっても素敵でしたね。

暗くて、寂しそうな現世から、驚くほどカラフルで明るい死者の世界。こんなに楽しそうなら、死者の世界もいいものかも・・って思っちゃうほどでした。地上の人々がなんとも暗いのに対して、こちらの死者たちの生き生きとしていること!(苦笑)どちらが生きているのか分からない!?
不思議な可愛さを発揮する(?)バートン監督のキャラクターたちは、今回も健在でしたね。

最後は、やっぱりそうなっちゃう・・のですね。切ないけど、でもこれできっと彼女も・・平穏に・・ね。
冒頭、そして、ラストにも蝶が舞う、印象的でした。

1、2秒のシーンを撮るのにも何時間もかかるという、ストップモーション・アニメ、これはもう芸術の域ではないかしら。
人形たちの表情に見惚れてしまう。見つめてしまう。
きっと凄く大変なんだろうけど・・でもまた作ってくださいね、監督!

声優さんたちも豪華です。ジョニー・デップにヘレナ・ボナム・カーター。エミリー・ワトソン。そしてあのアルバート・フィニーにクリストファー・リーまで!




 < 過去  INDEX  未来 >