| 2004年08月13日(金) |
「オリヴィエ・オリヴィエ」 |
1992年フランス 監督 アグニエシュカ・ホランド キャスト ブリジッド・ルアン マリナ・ゴロヴィーヌ グレゴワール・コラン エマニュエル・モロゾフ フェイユ・ガトー フレデリック・キラン
なんて大胆で、繊細な映画なんだろう。怖いくらい印象的。
行方不明になった幼いオリヴィエ。その事件が家族にもたらしたもの。それぞれに傷を負うんだけど、なんていうのかな、そのそれそれの心情が奇麗事ではなくって。オリヴィエを溺愛していた母は、半狂乱で夫と娘をなじり、夫もまたオリヴィエを必死に探しながらも自分を評価してくれない妻に怒りを覚え。 娘は心のうちにあった弟への嫉妬から自分を責めながらも、母を支えられるのは自分だと思い。 そんなそれぞれの気持ちのぶつかり合いが凄いのですよー。すごいいやな部分を見せられるのだけど、なじりあいながらもまた許しあい、求め合うのですよね。
9年後、そんな家族の前に現れた一人の少年。はたして彼は本当にオリヴィエなのか・・ 信じきり・・いや、すがるように信じる母親。この出来事で妻が立ち直るなら・・とアフリカから帰国した父親。疑いを抱く姉。 オリヴィエだと名乗る少年を演じるグレゴワールの怪しいこと!!これがもうなんともいえないムードを持った俳優さんだわね。ココリコの田中さんに似てるのよ、面立ちはね(笑)いやぁ・・でもすごい雰囲気なの。 そして成長したナディーヌもまた強い眼差しの印象的な美しさでねー。オリヴィエがいない間、母を支えてきた彼女は、盲目的にオリヴィエを信じ帰国した父を受け入れる母を苦い思いで見てるわけで。でも不思議と弟だと名乗る少年に惹かれてゆく彼女の気持ちとか。そのあたりの描き方がねえ・・。女性監督さんならではかしら。 そういえば、母親が9年ぶりに息子だと名乗る少年に会いにいくシーンで、カバンをひっくり返してあわてて口紅を塗りなおすシーンが合って・これも女性ならではの視点かも。ぐっとくるシーンなのですよ。
ラストシーンもドキッとします。 これはちょっと忘れられない映画かな。
自転車に乗り、かけてゆくオリヴィエ。赤い帽子が背の高い草の中時々顔をのぞかせて・・ 映画の初めのほうのあの映像がなぜだか今頭の中に浮かんできます。
音楽も印象的でしたね〜。
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